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朱祇詩杏(あかぎしあん) 高校生 18歳 女 ｢｣なんてねPC とある女子高に通う高校三年生、吹奏楽部に所属している。 性格はかなり控えめで自分にあまり自信がなく、優柔不断も相まって他人の意見に流されがちなところがある。 吹奏楽部ではフルートを担当しており、中学から真面目にやってきたので技術力は高く、コンクールで入賞することも多い。部長を務めているがほぼ他部員に押し付けられた状態で、部長としての仕事をする時は緊張でいつも胃を痛めている。 いつも控えめで自信なさげにしているが、容姿も良く勉強も運動もそつなくこなせるので、陽キャ達に狙われることがある。しかし強い親友がおりその子が影で色々護ってくれているので学校生活はなんとか平穏。 父は彼女が産まれた時に、母も一年前に交通事故で亡くなっている。そのため家族は現在兄しかいない。父親がいる経験をしていないので、兄が父親がわりとなっていた。母親も亡くなった今、彼女が頼れるのは兄だけである。 昔から兄のことが大好きで、いつも兄の後ろに隠れて一緒について回っていた。自分の学費等のために夜も仕事をしてくれている兄に対して余計な心配をかけたくないため、辛いことがあっても兄の前だけはにこにこと笑っている。我儘も一切言わない。 そんな兄に彼女は恋情を抱いている。 兄に憧れだけではなく恋情も抱いていることに気づいたのは、共学だった中学時代1度だけ恋人ができた時である。小学生の頃、同級生の男の子にからかわれた経験から異性に苦手意識持っていた。中学に上がり目立たないように生活していたのだが、中学二年生の時同級生に告白されたのをうまく断れずそのまま付き合うこととなってしまう。苦手意識から名前だけの恋人となっても逃げたりする彼女に対して、｢ゆっくりでいいから自分のことを好きになって欲しい｣とめげずに同級生は優しく接してきた。その様子に彼女は本当にゆっくりと警戒心を解いていき、中学三年生の後半からやっと放課後デートしたり手を繋いだり、キスをしたりと恋人同士がやることを少しずつ経験した。 でも結局彼女は同級生に恋情を抱けなかった。デートも手を繋ぐこともキスも、その同級生より実の兄としたいと思ったのである。｢良かったね｣と言われるのが嫌で、付き合っていた時もそのことは兄に1回も言わなかった。その同級生とは卒業と同時に別れている。恋人として様々な経験をしても、貴方のことを好きになれなかったと涙を流しながら謝る彼女に対して、同級生はまた優しく笑い静かにそっかとだけ返した。 兄に対して恋情を抱くのはおかしいと理解している。しかし同級生に抱かれていた恋情を、自分は兄に抱いていることも分かっている。今は想いが積み重なりそのことを誰にも言えない苦しみや、兄がいつ彼女を連れてくるかという恐怖に縛られ、ひとりで泣くことも多い。 こんな自分は間違っている。恋情を持っていることがバレたら兄に嫌われてしまう。でも好きという気持ちは止められないという自分と葛藤しながら毎日を過ごしている。 ｢｣なんてね　クリア

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