タグ： 豪華客船と怪盗団

父は蒸発、母は過労死しており、現在は妹と二人暮らしをしている。 自他ともに認めるシスコンであり、妹が命。 表の顔は大学2年生。叔父のカフェでアルバイトをしている。 コードネームは「ブレーン」。 悪徳資本家や詐欺グループをターゲットとしている。 彼らの身内に紛れ込んだ情報を奪い、匿名でリークするとともに検挙の手助けをしている。 なお、押収した金品宝石は毎回1割ほどいただいている。 本人曰く手数料らしい。 頭はキレるが非常に鈍臭く不器用。 本人も自覚しているため、変装や小道具に頼っている。 薬品や機械を自分で作ったりもするが、よく調合を間違えるし機会は壊す。 座右の銘は「隠れろ紛れろ口で勝て」 最近は、「お兄ちゃんのパンツ一緒に洗いたくない」と妹がいつ言い出すかと戦々恐々としている。 ------------------------------------------- 【基本情報】 性別：男 年齢：20歳 誕生日：10月11日 身長：167cm 体重：53kg 【家族構成】 父:海島 紅(くれ)　46歳 母：海島 黄金(こがね)　42歳(没年) 妹：海島 楓(かえで)　13歳(中学1年生) 【ある独白】 <母という人間> 母はどんな人か？と問われたら、「真面目な人」だと答えるだろう。 母は、息子の俺から見ても、とても真面目な人だった。 父の分まで働き、子供の面倒を見、家事も手を抜かなかった。 だからだろうか、きっと疲れてしまったんだろう。 朝、リビングで倒れ伏している母を見たとき、まるで時間が止まっているようだった。 白い布をかけられた母を見て、「ああ、そうか」と妙に納得してしまった。 きっと、休みたくなったんだろう。 きっと、少し疲れたんだろう。 きっと、もう諦めてしまったんだろう。 あれ、母さんの笑顔を最後に見たの、いつだっけ…？ <父という人間> まるで子供のような人だったと思う。 よく笑う人だった。 あまり父らしいことをしてもらったことはないけれど、それでも俺は父が大好きだった。 機械いじりがとても好きで、自分のやりたいことに一生懸命な人だった。 事業が失敗して借金をしても、一緒にいた仲間がみんないなくなっても、「まあ、なんとかなるさ」と笑い飛ばしていた。 自分のやりたいことのために、ひたむきに突き進む父を見て、俺は少し「羨ましい」と思っていた。 父さんが笑わなくなった。 父さんが機械いじりをやめてしまった。 母さんを失ってから、まるで父さんは抜け殻のようだった。 毎日のように来る借金取りが、今日も家の扉をたたく。 …どうしてこうなってしまったんだろうな、父さん。 <俺の妹> いつからか、妹は口数が少なくなった。 だんだんと学校を休みがちになった。 部屋にひきこもるようになった。 事情をきいても答えてはくれなかったけど、学校で何かがあったのだろうということは、なんとなく察していた。 通っている大学で、「妹の小学校がなんか荒れてるらしい」という噂を聞いた。 どうやら金持ちのボンボンの息子が、やりたい放題しているらしい。 ある日、2週間ぶりに学校に行った妹は、ぼろぼろの教科書を抱えて、静かに涙を流しながら帰ってきた。 焦る俺や母とは目を合わせず、「もう学校、行かない」と静かにつぶやいた妹は、そのまま部屋に行ってしまった。 <憧れの人> 「憧れている人は誰ですか？」ときかれたら、間違いなく「青葉兄ちゃん」と答えるだろう。 母の兄、いわゆる「叔父」という関係なのだが、「叔父さん」と呼ぶとすごく怒られる。 青葉兄ちゃんは、なんでもできる人だった。 手先も器用で、頭も良くて、センスも良くて、すごくかっこいい人だった。 あんなに怖い顔をした青葉兄ちゃんは、見たことがなかった。 母が亡くなった数日後、突然訪問してきた青葉兄ちゃんは、「紅さん、いる？」と端的にきくと、そのまま父の部屋に入っていった。 次の日、リビングの机に「ごめんな」と父の震えた文字で書かれた書置きを見て、青葉兄ちゃんは「俺のせいだ」と小さく呟いた。 父は、書置きと少額のお金が入った封筒を残して、俺たちの前から消えた。 <必要なこと> 人生で一番必要なものはなにか？と問われたら、「お金」と答える。 お金があれば、大抵の人生はイージーモードだ。 だからこそ、そのイージーモードに胡坐をかいて、弱者をいたぶる人間が俺は大嫌いだ。 俺はふと気づいた。 じゃあ、そんなイージーモードの奴から、おこぼれをもらっても問題ないだろう？ いつか、妹を悲しませてしまうことは分かっている。 胸を張って、陽の光を浴びることができないことは分かっている。 でも、もう俺には妹しかいないから。 妹を守るために、"それ"をやめるわけにはいかないんだ。 <> -------------------------------------------

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