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クトゥルフ2015　スポーツ選手ベース（EDU*10＋CON*10） 【特記】 CON、STR、SIZ、DEXのいずれかに+1。EDUに-1 【職業技能】 回避、芸術、跳躍、登攀、投擲、武道、キック、こぶし/パンチ 【興味技能】 聞き耳、図書館、目星、制作、信用 【特徴表】 3-6 格闘センスの持ち主…幼い時から道場で鍛えられてきた。素手の戦闘技能三つ（キック、組み付き、頭突き）の基本成功率は50%である。 4-10 夜に弱い（D）…夜にはすぐ眠くなる体質である。深夜0時を過ぎても活動しようとすれば、アイデア及び知識ロールの成功の範囲がそれぞれ2分の1（端数分切り上げ）となる。ただし、早起きは得意である。 【いじめについてどう思っているか、どう向き合っているか】 痛みによって学びを得られる機会であり、知らなければそれに越したことはないし、知ってしまった、あるいは知れたのであれば、良し悪しはあるにせよ、今後の人生において身の振り方を決める指針となり得るものである。 【経歴】 水泳部顧問。24歳。 昔堅気な厳格な父、教育と福祉に熱心な母との間に産まれる。 小学生の頃から「公務員になれ」と、耳にタコが出来るほど聞かされた。 「悪いことをしたときは反省するまで寒空の下に裸足で放り出される」「ベルトで叩かれる」「食事を抜かれる」といった躾と称するには時代錯誤な、半ば虐待のような教育を受けて育った。 規則正しい生活に加えて間食なんて勿論しないしスナック菓子もジャンクフードも食べないし、NHK以外殆ど見ない。 しかし、比較的円満な家庭ではあった。 小学校を卒業を間近に控えた頃、祖父母の介護が始まる。 母親と祖父母の関係は良好ではあったし、祖母が姑として母親を虐げるようなこともなかった。ただ、母は周囲の期待に過剰に応えてしまう点に加えて、母親の中にある作り出された理想像に従って理想の妻、母親を演じていた節があった。 そしてその頃から母親の躾が以前よりも厳しいものになった。母親は躾が終わると決まってこちらを抱きしめては許しを乞うた。 中学校に上がってからもそれらは悪化の一途を辿るも、それまで施されていた教育のおかげか、躾だと認識していたために声をあげることはなく、周囲に虐待の事実が露呈することはなかった。 とある日に、小学校の頃からの同級生から相談を受ける。クラスでも目立つグループを形成している数人から嫌がらせを受けている。涙ながらに訴えた彼（あるいは彼女。ここはどっちでもいいのでノリで決めます）を、放っておくことは清くもないし、正しい行いではない。 リーダー格の少年と数人と直接話し合いの場を設けて対話を試みたが、聞き入れられるどころか揃っていじめの標的になった。物を隠されたり、消しゴムのカスを授業中に投げられたり、嫌がらせの言葉が書かれた紙を回されたりした。特に物を隠されるのは、困った。祖父母の介護疲れによるストレスを、周囲による期待と自身の理想が阻み、躾という形で発散する母に相談することが心苦しかった。 どんどん正しさがなんなのかわからなくなっていく最中、昼休みにいつものように呼び出された。 どういうきっかけでそうなったのかは覚えていない。おそらく、名前を馬鹿にされたような気がする。文、という名前はどちらかといえば女の子っぽくて嫌だった。ただ、小学校の頃に自分の名前についての作文を書いたときに母親がそれを名付けたこと。文には仁徳という意味があり、他の人を思いやる、そんな人間になって欲しいという思いを込めて名付けた、と聞いたときに、自分の名前が好きになれたから。 気付けばいじめの主犯格を力一杯殴っていた。昔堅気な父に小さい頃から通わされていた空手道場で、人を傷つけるためのものではないと教えられていたにもかかわらず。 その場でおそろしくなって逃げた。昼休みが終わるまでトイレにこもった。授業開始のベルが鳴ってから、生まれて初めて、故意に授業に遅れた。きっと、先生に叱られる。悪い子になってしまった。おそるおそる教室に入ると雰囲気が違うことに気付いた。 つい数十分前まで自分をいじめていた人間が、こちらをうかがうような視線を浮かべていた。 まるで母親が許しを乞うたときのようだった。 そうか、わからないだけなんだ。じゃあ、僕が教えてあげよう。 悪いことをしたら反省しなきゃいけない。謝らなきゃいけない。二度とやらないように、躾なきゃいけない。 大丈夫、初めから全部上手にできる人はいないよ。だって僕もそうだったから。 これから一緒にただしく、いいこになれるようにがんばろう？ 中学校を卒業した頃に、最初に祖父が、続いて祖母が他界した。 母は喪に服しながら、それでもどこか肩の荷をやっと降ろせたような、そんな表情を浮かべていた。 女性（具体的にいえば第二次性徴を迎えた女性）が苦手で、特に上目遣いでこちらを見上げる視線が母親と重なってしまう。無意識下でそう感じているので、自分のことをロリコンだと思っている（あるいは思い込もうとしている）。 かつて抱いた清く正しい生き方を、自らの手で捻じ曲げ、道から外れた、という認識のため進んで自らを卑下する傾向にある（前述のロリコン）。

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