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**久見 悠(ひさみ・はるか)** 22歳　男性　小さな本屋に勤める書店員。 内向的な性格で淡泊な反応が多く、一人で居ることが多いため、周囲からは他人や世間への関心が薄い、どこか浮いたような人物と評されている。 実際のところ他人とはあまり関わることはしないが、だからといって無感情という訳ではなく、むしろ内面は激情家。それを感情としてアウトプットすることが苦手で内に抱えがち。 一人称：僕　二人称：きみ ■背景メモ書き ・両親は幼少期に離婚しており、少ない思い出の中には「父は家庭を一切顧みることがなく、母はずっと苦労していた」ことが強い記憶としてあり、子供心に「父のようにはなりたくない」という強い嫌悪感があった。 ・母子共に身体が強くない中でも女手ひとつで育てられて(養育費は十分以上に送られていたが、「頼りたくなかった」という理由で母は手をつけなかった)、母を早く楽にしたい一心で不満を口にせず寡黙で勤勉な性格が形成されていった。結果、友達と呼べる人物はほとんどおらず、クラスで会話する相手も進級や卒業で疎遠になっていった。 ・趣味らしい趣味を持たなかった彼が唯一好きと言えたのが小説であり、学生時代から書店員として就職した現在に至るまで小説家になるべく、肉親を含め周囲の誰にも明かさず執筆しては出版社に持ち込んでいた。 ・高校卒業から4年が経ち、新人文学賞を受賞、出版が決まった。いの一番に報告しようと思った相手である母親は無理が祟って倒れた後であり、伝えることは叶わなかった。 ・本名を明かさず、殊更似た作風でもなかったにも関わらず、どこかで嗅ぎ付けた編集によって「有名漫画家の息子の文壇デビュー」という部分を前面に出された。本人の顔立ちの良さも話題作りに利用された結果、肝心の中身にはほぼ触れられることはないまま有名になり(読んだ者も多くが内容そのものより父親の作品との共通点探しに執心していた)、自信もあり愛着もあったデビュー作は──ひいては小説そのものすら──見たくもないほどに嫌いになってしまった。 ・彼に残された唯一の他者の繋がりが「血縁者と思うのも憚られるような嫌いな父親」であり、周囲からも「彼の息子」というレッテルに晒され、自分の書いた本すらも色眼鏡で見られ続けることに「"自分"の存在」に意義を感じられなくなっている。 ペンネームは「久美ユウ」。 不定：激しい恐怖症(海で溺れる感覚、何かに追われる夢) 期間　→　11ヶ月

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