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クトゥルフ PC作成ツール
剱 諒生
ID:3619264
MD:e9319bc1da30609b0482d75508f0f8d3
剱 諒生
タグ:
絢木悠人
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生まれ・能力値
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その他増加分
一時的増減
現在値
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SAN
現在SAN値
/
(不定領域:
)
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技能
職業P
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(うち追加分:
)
興味P
/
(うち追加分:
)
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初期値の技能を隠す
複数回成長モード
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<戦闘技能>
成長
戦闘技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
回避
キック
組み付き
こぶし(パンチ)
頭突き
投擲
マーシャルアーツ
拳銃
サブマシンガン
ショットガン
マシンガン
ライフル
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<探索技能>
成長
探索技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
応急手当
鍵開け
隠す
隠れる
聞き耳
忍び歩き
写真術
精神分析
追跡
登攀
図書館
目星
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<行動技能>
成長
行動技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
運転(
)
機械修理
重機械操作
乗馬
水泳
製作(
)
操縦(
)
跳躍
電気修理
ナビゲート
変装
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通常表示
<交渉技能>
成長
交渉技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
言いくるめ
信用
説得
値切り
母国語(
)
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<知識技能>
成長
知識技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
医学
オカルト
化学
クトゥルフ神話
芸術(
)
経理
考古学
コンピューター
心理学
人類学
生物学
地質学
電子工学
天文学
博物学
物理学
法律
薬学
歴史
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戦闘・武器・防具
ダメージボーナス:
名前
成功率
ダメージ
射程
攻撃回数
装弾数
耐久力
その他
%
%
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所持品・所持金
名称
単価
個
価格
効果・備考など
価格総計
現在の所持金:
、 預金・借金:
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パーソナルデータ
キャラクター名
タグ
職業
年齢
性別
身長
体重
出身
髪の色
瞳の色
肌の色
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その他メモ
PC:剱 諒生(ツルギ リョウセイ) (諒……まこと、真実、誠実、信じる、おもいやる、明らかにする、知る、の意) ○職業・経歴など ・警察官。階級は巡査部長。警視庁生活安全部サイバー犯罪対策課所属。第二サイバー犯罪捜査担当第四係。 ・サイバー犯罪対策課において、高度な情報技術利用を利用した犯罪取締を担当する第二サイバー犯罪捜査に所属している。コンピュータ、コンピュータネットワークの専門的知識・技能等を有するハイテク犯罪テクニカルオフィサーの認定を受けた捜査員である。 *『ハイテク犯罪テクニカルオフィサー』:警部以下の階級で管理職でない職員で、ハイテク犯罪対策総合センターでのハイテク犯罪に係る実務経験が2年以上経過すると認定に推薦される基準を満たす。警視庁生活安全部サイバー犯罪対策課の他、警視庁本部の各課、東京都内の各警察署などに所属し、サイバー犯罪の捜査、資機材管理運用などの任務に就く。 ・常に複数のデバイスを所持し、ネットワークにアクセスしたり、プログラムを組んだりしている。アクセス処理、プログラムのスタンスは徹底的な合理性と効率主義。同僚やかつての遊び仲間からは、そこに遊びがないことを指摘されており、顔には出さないがちょっと気にしている。 *<芸術(プログラム)>:効率性と合理性はそのままに、美しさや面白さを兼ね備えたプログラムを書く技術。 *完全なるフレーバー技能。KPのご許可が頂けたら、振らなくてもいいので持っていきたい。 ・身内の多くが警察官。従兄に警視庁特殊犯罪捜査零課に所属する男がいる。 【バックグラウンド】 物心ついた時、すでに両親は自分に興味がなかった。与えられたのは生きるために必要な最低限のものと、窓もない小さな部屋、そしてわずかな本。保育園や幼稚園に通わせられることもなく、ずっとその部屋にいた。その部屋に幽閉されていた。幽閉されていることすら理解していなかった。 部屋の外に別の部屋があることはわかっていた。最低限の世話をし、指示が理解できるように言葉を教えていく使用人と思しき人間が部屋の外からやって来ていたから。ただ、外の世界は自分が行ける場所だとは思っていなかった。自分にもその資格があるとは思っていなかった。 だって、自分には名前すら与えられていなかったのだから。 そんな日常は、ある日、唐突に終わる。 恐らくは、6、7歳の頃、両親が死んだ。当時は理由がわからなかったが、どうやら強盗か何かに殺されたらしい。詳しくはわからない。後になって調べようとしても、そもそも両親の名前すら知らないのだから、調べ様がなかった。 ただ、突然、自分の部屋にやって来た男が、そう言ったのだ。 「君の両親は強盗に殺されてしまった。ここにいては君も危ない。君の面倒を見てくれる人のところへ行こう」 その人は、そんなことを言いながら自分の手を引き――もう一人の少女の手を引き、孤児院へと連れていってくれた。 そして、院長と少し話をしてから、「じゃあ、元気でな」と言って、名乗ることもなく孤児院から去っていった。 それ以来、その人とは会っていない。院長に訊いても、教えてはくれなかった。 振り返って、両親を殺したのはあの人なのかなと思う。 どうして、そんなことをしたのだろうか? そもそも、彼はなんだったのだろう? もしかしたら、本当に強盗だったのかもしれない。でも、本当に彼が強盗だったなら、どうして、自分を孤児院へ送り届けたのだろうか? あるいは、もっと別の理由があって、あの屋敷に来たのかもしれない。両親を殺すのが目的だったのかもしれない。でも、どうして、自分を殺さなかったのだろうか? 理由は、いくら考えても、わからなかった。 孤児院での生活が始まった。 他人と、自分以外の人間と一緒に生活するということ自体が未知の領域だった。あの部屋のドア、その向こうにある世界だった。そういう世界が存在しているのは理解していたが、自分がその世界の中に入るということが、想像の外だった。 周囲の人間と関わろうとしない、関わり方がわからない自分に、声をかけてくる年上の少女がいた。 それは、自分の実の姉らしい。 自分に姉という存在がいることを、孤児院に引き取られて初めて知った。 ろくに喋ることすらできない自分に根気強く話しかけ、他の子達の中へと導き、表情が変わらないのに自分の感情を何故が理解してしまう少女だった。 「私はお姉ちゃんだからね」 そう言って、彼女はいつもそばにいてくれた。 彼女がどうして自分を構ってくれるのか、優しくしてくれるのか、やはりわからなかった。 そもそも、姉という存在を理解することにしばらく時間がかかった。 彼女は自分と同じ両親から生まれた存在で、そして、あの屋敷に暮らしていたらしい。弟である自分のことは知っていて、両親からは病気のため人と会うことができないのだと言われていたそうだ。だから、両親が死んでしまったことは悲しいけれど、自分に会うことができて、これから一緒にいることができて嬉しいのだと笑っていた。 そんな彼女の笑顔を見ながら、ただ、よくわからないなと思った。 「こら、○○! またこんなところに一人でいて!」 彼女を始めとして、孤児院の職員達も自分を『○○』と呼んだ。 なんと言っているのか、わからなかった。 それは、姉が院長先生に伝えた自分の名前――両親がつけた名前だったようだが、その音を認識することはできなかった。 でも、彼女はいつも自分を見て、自分の目を見て、『○○』と呼んでくれるから、それがきっと自分の名前なんだろうと思った。 いつか、彼女が呼ぶ自分の名前が聞こえたらいいなとは、ぼんやりと思っていた。 そんなふうにして、孤児院での生活が始まって1年ほど経った頃だった。 彼女が、いなくなった。 唐突に、何の前触れもなく、孤児院から、自分の前から、いなくなった。 これまで孤児院から子供がいなくなる時は、どこかへ引き取られるか、あるいは18歳になって院を卒業する時だった。 でも、彼女はそのどちらでもない。 彼女がどこに行ったのか、誰も知らなった。誰も教えてくれなかった。 数か月後、孤児院に一人の男がやって来た。 男は、自分を引き取りたいと言ってきた。 名前も知らない、顔だって初めて見る男だった。 院長すら戸惑う中、男は半ば強引に手続きを進め、自分を引き取った。自分もそれに従った。 「姉ちゃんを探したくねぇか? お前の姉ちゃんがいなくなったのは、孤児院の連中が犯人だ」 にやりと笑った男は、そう言って、警察手帳を見せたのだ。 そうして、自分はその男に引き取られた。 彼は、剱戒生と名乗った。 そして、彼は自分に『剱諒生』という名前を与えた。 戒生は、当時はまだその呼称すらない、サイバー犯罪を取り扱う捜査員だった。 ろくに家に帰ってこず、帰ってきてもいつもPCをいじっているような男だった。彼は諒生にもPCを買い与え、「好きにしていいぞ」とディスプレイを見たまま言った。そのPCと、戒生の家にあった大量の専門書、そして、滑らかすぎる速度でキーボードを打ち続ける戒生が、諒生の先生だった。 元々、極限まで限られた情報しかない幼少期だった。 故に、何かを知ること、新しいものに触れること、考え、感じ、思考を深めることに諒生はのめり込んだ。楽しいとか、好きとか、そういう感情はよくわからなかったが、ただ知りたいと思った。 その欲求は自然なことだった。そして、戒生の元で、ネットの海の中で、大量の知識とコンピューターに関する知識の技術を身に着けていった。 その先で、彼女を見つけられるかもしれないと、戒生がそう言ったからだ。 知識と技術が深まるほどにその探索はエスカレートし、いつの間にか諒生は限りなくクラッカーに近いハッカーとなっていた。ハックやクラックによって情報を得て、そこに彼女に関するものがないか追っていたのだ。諒生は日常生活に一切支障をきたすことなくそれらの行為を完遂していた。戒生は気づいていたかもしれない。珍しく、どこか言葉に迷うような顔をしていた時があった。しかし、止まりはしなかった。そして、諒生自身が「あ、しまったな」と思う時には後戻りが難しい場所にいた。 もはや、諒生は犯罪者でしかなかった。 そんな18歳の時、数年前に警察官なった叔父(戒生にとっての従弟)がやって来て、「さて、諒生。話をしようか」と言い出した。彼はネットで暗躍しているクラッカー集団の話をし始め、それを検挙しようとしている知り合いの捜査員の話をした。曰く、『確かに行っていることは犯罪行為だが、その技術の巧妙さ故に証拠を揃えて検挙することは難しい。しかし、無論放置することはできない。』という話だった。「では、諒生。僕の知人はどうするべきだと思う?」と従兄は問うた。 彼がそう問う時点で、証拠はないものの自分達が補足されていることは明らかだった。このままエスカレートすれば、いずれボロが出る。証拠が生まれる。恐らくここがデッドラインであると理解した。 そして、その捜査員が戒生であることは、明白だった。 その後、叔父が話題にしたクラッカー集団は崩壊した。その理由はわからないと、しばらくして再びやって来た叔父はいつものように穏やかに話していた。彼が自分にあの話をするという判断をしたことは正直意外だったのだが、穏やかに守秘義務を違反したはずの叔父は「証拠がない以上、僕らにできることは限られる。そんな中、これ以上被害が出る前に、これ以上罪を重ねる前に、止める手段があった。それだけの話だよ」と笑った。 「それに、彼が助けてほしいなんて僕に言うのは、初めてのことだったからね」、と付け加えて、彼は帰っていった。 穏やかな人だと思っていた。優しく、強く、正しい人だと思っていた。 でも、自分が彼に見ていた正しさと、彼の正しさは違っていたようだった。 人間に興味のない人だと思っていた。彼が自分を引き取ったのは、姉の失踪に関わる事件を捜査するためだけだと思っていた。 でも、自分が思っていた彼と、本当の彼は、違っていたようだった。 やっぱり他人というものはよくわからなかった。 両親のことも。 名も知らぬあの人のことも。 姉のことも。 戒生のことも。 叔父のことも。 自分が所属していた集団を自分の手で壊滅させた結果、もうこれまでのようにネットワークの海にいるわけにはいかなくなった。自分のしたことは間違いだったが、もう二度とあの場所に潜らないという選択肢は難しかった。あの膨大な情報の中に、彼女の手がかりがあるかもしれないのだから。 諸々が片付いた後、戒生に伝えた。 『警察官になりたい』 故に、立場を変えた。 いや、もしかしたら、至極当然のことだったのかもしれない。 自分に名を与えてくれた人と、同じ職業なのだから。 けれど。 そこに、正義はない。 ただ、彼女を見つけたい。 そして、今度は自分の耳にも届く、今の自分の名前を、彼女に呼んでほしいと思う。 警察官を目指す中、そして警察官になった後も、姉の行方を追っていた。 その中で、ついに捉えた。 とある反社会組織、姉はそこに売られたらしい。 そして、その組織のとあるプロジェクトに姉が関わっている可能性が高いという情報を得た。 ならば、為すべきことは決まった。 姉の奪取、そして、生還することが剱諒生の目的である。 ・かつてハッカー/クラッカーとして使っていた名前は、『Myo(ミオ)』 *勿忘草の学名「Myosotis(ミオソティス)」が由来。ギリシャ語でハツカネズミを意味する「mys」と耳を意味する「ous」が語源とされている。フレーバーNoの花と、小柄な体格SIZ8より。 ○外見・身体能力など ・身長151㎝、体重45㎏。警察官とは思えないほど小柄。後姿は中学生。 ・ぼさっとした黒髪を無造作に括っている。手入れをしていないというわけではなく、癖毛のため。 ・白い肌に大きな黒い瞳、感情の読めない無表情のため、面と向かうとぎょっとされやすい。 ・仕事中はスーツ、でもネクタイはしない。ネクタイをすると、中学生みたいに見えるから。小柄なことも、童顔なことも気にしてはいないが、面倒なので固めの服を選んでいる。私服は割とバリエーション多め。パーカーとジーンズとかにすると、完全に中学生。 ・<日本刀>技能は、警察一族故に習わされた剣道の由来する。柔道や空手を選ぶにはあまりに体格に恵まれなかった。力よりも速度と技術で一本を取るスタイルだが、体格に勝る相手にはやはりなかなか勝てなかった。本人はあまり気にしていない。 ○性格・思考・行動原理など ・基本的に冷静沈着、喜怒哀楽のどれもが希薄。少なくとも表には感情が出ない、出にくい。知人友人親類から情緒が死んでいると言われるが、本人にそのつもりはない。表情筋は死んでいるかもしれないが、情緒は死んでいないはず。 ・知識欲、というか『知ること』全般が好き。環境が違えば、その欲は人に向かっていたかもしれないが、結果的にその欲は知識に寄った。自身が犯した過ちに関しては反省しているが、後悔はしていない。後悔したところで何にもならないから。同じ過ちを繰り返さないことは心に決めている。 ・他人の気持ちを想像することが人生の課題と言えるほど不得手であり、その自覚が十二分にある。何事も直接的に訊くか、それが難しいようであれば勝手に調査するか、理解することを諦めてしまう。本人としては①直接訊く、②自分で調べる、という二段階を踏んでいるため、他者を理解しようとする気持ちがないわけではないと思っている。実際、他人のことをどうでもよいと思っているわけではない。でも、結局のところよくわからないことが多いため、理解することを諦めるという結果に落ち着きがち。 ・わからないこと、理解できないことを調べるのは癖であり、習い性であり、性分。 ・前述の経歴にもあるように、正義感の強い人間ではなく、警察官としての崇高な理念はない。ただ、仕事に対してはできるかぎり真摯であるべきだとは思っている。従兄の存在がそれなりの指針になっているが、彼のようになれないことはわかっているので、自分なりに頑張るかなと特段気負わず思っている。 *自覚はないが、恐らく自分のことに興味がない。興味の向く先が自分以外のすべてに向かっている傾向にある。 ○その他 ・一人称:僕 二人称:君 三人称:○○、○○さん ・好きな食べ物:氷砂糖、ブドウ糖 苦手な食べ物:咀嚼を過度に要する固形物 ・血液型:AB型 ・誕生日:2月7日(誕生花:勿忘草) ・イメージカラー:勿忘草色(#77B8DA) ・フレーバーNo.68:勿忘草「私を忘れないで」「真実の友情」「誠の愛」 絆をなによりも大事にする。何日経とうと何年経とうと、貴方は皆を忘れないだろう。だからこそ皆に忘れ去られたくないと強く思う。そのためにはどうしたらいいだろう。皆のためにするべきことは。 ・多分、両親はどっかの狂信者。 PC:殊邑(コトミヤ) HO2:弍番地の貼紙 ーーーーー以下、『カノヨ街』HO2:弍番地の貼紙の秘匿情報ーーーーー 「HO:弐番地の貼紙」 あなたは「スパイ」だ。 あなたは「カノヨ街」が、反社会組織「ヴィノムス」による「精神重篤患者を収容するバーチャル空間である」ことを自覚しており、偽装工作によって 「カノヨ街」への潜入に成功している。警察上層部からは「カノヨ街」バー チャル空間内の実態調査、および「カノヨ街」の鎮圧に向けた情報収集を命じられている。 また、あなたの経歴および一部の記憶は「カノヨ街」のスキャニングを回避するため、あなた自身の手によってパスをかけており記憶していない状態である。 あなたの目的は「カノヨ街」のデータベースを盗み出すことである。 <追加推奨技能:コンピュータ(職業選択は任意>) 補足:本シナリオにおいては、コンピュータ技能で特定の場所や人物にハッキングが可能である。ただし、秘密裏に遂行できる限度として、【ハッキング はセッション中 3 度まで】とする。 ▼【コンピュータ】の使用について ・特定の場所や人物に対して「ハッキングを行なう」と KP へ秘匿で宣言が可能。セッション中、ハッキングに成功した回数が合計 3 回になるまでハッキング行為が可能。(ハッキングができない場所への宣言や、技能ロール失敗はカウ ントしなくてよい) ・ハッキング行為は、他の誰かと一緒に行動していても宣言可能。 ・4 回目以降のハッキング行為は、【コンピュータ】【幸運 1/5】の連続ロール に成功しない限り、反社会組織「ヴィノムス」運営側に検知される。 ーーーーー以下、秘匿情報に基づくPC設定/カノヨ街内(前半戦)ーーーーー ・剱諒生⇒諒⇒言(こと)+京(みやこ)⇒͡͡殊(こと)+邑(みやこ)⇒殊邑(ことみや) (殊……ころす。たつ。断ち切る。切り離す。ことなる。同じでない。わける。区別する。ことに。とりわけ。特に。特別に。) (邑……みやこ。くに。むら。さと。まち。天子・諸侯・大夫の領地。) *カノヨ街という国を断ち切る存在となるか否か。 ○職業・経歴など ・二番街の劇場で剣舞を披露する曲芸師。 ・ガラスのように透き通った薄淡い直刀と曲刀、色とりどりの札を操る演舞を得意とし、劇場でもそこそこ人気の演者。お札には10色あり、それぞれに意味があるらしい。お札をチラシ代わりに巻きながら、いろんなところに顔を出している。お札と飴玉を配るのが趣味。 ・お札と飴玉の色 1: 赤:イチゴ 2: 橙:オレンジ 3: 黄:レモン 4:黄緑:マスカット 5: 緑:メロン 6:水色:ハッカ 7: 青:ソーダ 8: 紫:ブドウ 9: 桃:モモ 10:茶色:ウメ ○外見・身体能力など ・身長151㎝、体重45㎏。少年のような華奢で小柄な体格。 ・くすんだグレーの髪に、ガラス玉のような薄淡い水色の瞳。 ・上半身は黒のアンダーに、袖のないモノトーンのグラデーションの着物。下半身の着物は右半分しかなく、ドレスのように何層にも重なっている。身体の至るところに色とりどりの紙が貼られており、お札のようにも見える。 (貼られている紙は自分の素性を隠すための肩書き・レッテルのイメージ。髪や瞳の色、衣服の色がモノトーンor透明に近い淡い色なのは、中の人間である剱諒生の淡白さからきている。) ・薄水色の耳飾り(ピアス)をつけている。小さな花のような形をしている。大事なもの。 ・小柄故に小回りが利き、かなり身軽。力もそれなりに強いため、双刀も軽々と振るっている。 ○性格・思考・行動原理など 【殊邑として】 ・のほほんとしつつ、あっけらかんとしつつ、我が道を行くマイペースな性格。自分の好きなことをしてのんびり楽しく過ごせたらいいなと思っている。 ・他人のことは割と好き。自分とは違う思考や行動原理が興味深く、人の考え方や感情に関心がある。しかし、想像することはどうにも苦手なため、わりとストレートに訊きがち。あまり人から好まれる性質ではないと理解しているため、ゆるりと笑って誤魔化すこともある。 ・人と衝突することは好きではないが、自分の意思を曲げるかは別の話。 【スパイとして】 ・自分の仕事はちゃんとする派。 ・スパイ活動は仕事として行っているが、カノヨ街に関しては個人的にも興味がある。バーチャル空間で精神体のみを活動させる技術とは一体どんなものなのか。その全容が知りたい。そして、カノヨ街を創り出した者達は、運営する者達は、どのような意図と思想と理念をもってこの場所を存在させているのか、それが知りたい。 【HOに関連して】 ・中の人間の詳細な経歴はパスをかけて封印している。 ・知りたいという欲求は封印していない、しかし、人間関係が希薄だった子供の頃の記憶がないため、その欲求が人間にも適応されやすくなっている。カノヨ街にいる人間は精神重篤患者か、カノヨ街の関係者だろうと思っているので、彼らの考えていることやここに至るまでの経緯については興味がある。 ・後述される影響を受けた人物についてはパスをかけているが、彼から受けた影響は残している。 ・正しさとは画一的なものではなく、複数の正しさが並び立つことも往々にしてある。自身の正しさを押し通す気概はないが、それを折るつもりもない。 ○人間関係 ・壱番地の標本(PL:碓氷さん):辰砂さん 呼び方は「辰砂さん」 ・ 参番地の時計(PL:お嬢さん):影さん 呼び方は「影さん」 ・ 肆番地の鳥居(PL:天城さん):星海さん 呼び方は「星海さん」 ○その他 ・一人称:僕、コトミヤ 二人称:君 三人称:○○、○○さん ・好きな食べ物:飴玉 苦手な食べ物:飴玉以外のもの ・フレーバーNo.87 風露草(ふうろそう)、ゲラニウム:「変わらぬ信頼」「陽気」「慰める」 笑いながら慰めよう。陽気な貴方は、同調してあげることは苦手だ。苦手なことをする必要もあるまい。肩を叩き、歌を歌い、一つ二つ芸をすれば、皆が笑って悲しみが失せる。 ーーーーー以下、秘匿情報に基づくPC設定/現実世界(前半戦)ーーーーー PC:剱 諒生(ツルギ リョウセイ) (諒……まこと、真実、誠実、信じる、おもいやる、明らかにする、知る、の意) ○職業・経歴など ・警察官。階級は巡査部長。警視庁生活安全部サイバー犯罪対策課所属。第二サイバー犯罪捜査担当第四係。 ・サイバー犯罪対策課において、高度な情報技術利用を利用した犯罪取締を担当する第二サイバー犯罪捜査に所属している。コンピュータ、コンピュータネットワークの専門的知識・技能等を有するハイテク犯罪テクニカルオフィサーの認定を受けた捜査員であり、その技術や知識を買われ、カノヨ街への潜入捜査に抜擢される。 *『ハイテク犯罪テクニカルオフィサー』:警部以下の階級で管理職でない職員で、ハイテク犯罪対策総合センターでのハイテク犯罪に係る実務経験が2年以上経過すると認定に推薦される基準を満たす。警視庁生活安全部サイバー犯罪対策課の他、警視庁本部の各課、東京都内の各警察署などに所属し、サイバー犯罪の捜査、資機材管理運用などの任務に就く。 ・常に複数のデバイスを所持し、ネットワークにアクセスしたり、プログラムを組んだりしている。アクセス処理、プログラムのスタンスは徹底的な合理性と効率主義。同僚やかつての遊び仲間からは、そこに遊びがないことを指摘されており、顔には出さないがちょっと気にしている。 *<芸術(プログラム)>:効率性と合理性はそのままに、美しさや面白さを兼ね備えたプログラムを書く技術。 *完全なるフレーバー技能。KPのご許可が頂けたら、振らなくてもいいので持っていきたい。 ・身内の多くが警察官。従兄に警視庁特殊犯罪捜査零課に所属する男がいる。 ・警察官になりたくてなったというより、それ以外に穏便な道がなさそうだったことと、身内(従兄)の説得?により警察官となる。 ・幼少期から感情が表出することなく、内面では知識欲の高い子供だった。何かを知ること、新しいものに触れること、考え、感じ、思考を深めることが好きだった。好きというか、自然なことだった。知識の源は、本と――ネットワークという膨大な情報の海だった。警察官という職業故に家を空けがちな両親が連絡手段として早々に買い与えた携帯電話、家に置かれていた家族共用のPCがその入り口となり、ネットの海の中で大量の知識と共にコンピューターに関する知識の技術を身に着けていく。 知識と技術が深まるほどにその探索はエスカレートし、いつの間にかプログラミングなどを習得、限りなくクラッカーに近いハッカーとなる。ハックやクラックによって情報を得ること、それに到達するまでに自身の知識と技術を駆使することがどうにも楽しかった。リアルの人間関係が希薄だったこと、不在の多い両親が子供としては淡白すぎることを心配に思う程度には優秀な子供だったこと、日常生活に一切支障をきたすことなくそれらの行為を完遂していたことにより、本人が「あ、しまったな」と思う時には後戻りが難しい場所にいた。 そんな18歳の時、数年前に警察官なった従兄がやって来て、「さて、諒生。話をしようか」と言い出した。彼はネットで暗躍しているクラッカー集団の話をし始め、それを検挙しようとしている知り合いの捜査員の話をした。曰く、『確かに行っていることは犯罪行為だが、その技術の巧妙さ故に証拠を揃えて検挙することは難しい。しかし、無論放置することはできない。』という話だった。「では、諒生。僕の知人はどうするべきだと思う?」と従兄は問うた。彼がそう問う時点で、証拠はないものの自分達が補足されていることは明らかだった。このままエスカレートすれば、いずれボロが出る。証拠が生まれる。恐らくここがデッドラインであると理解した。 その後、従兄が話題にしたクラッカー集団は崩壊した。その理由はわからないと、しばらくして再びやって来た従兄はいつものように穏やかに話していた。彼が自分にあの話をするという判断をしたことは正直意外だったのだが、穏やかに守秘義務を違反したはずの従兄は「証拠がない以上、僕らにできることは限られる。そんな中、これ以上被害が出る前に、これ以上罪を重ねる前に、止める手段があった。それだけの話だよ」と笑った。 穏やかな人だと思っていた。優しく、強く、正しい人だと思っていた。 でも、自分が彼に見ていた正しさと、彼の正しさは違っていたようで……、やっぱり他人というものはよくわからないなと思った。 自分が所属していた集団を自分の手で壊滅させた結果、もうこれまでのようにネットワークの海にいるわけにはいかなくなった。自分のしたことは間違いだったが、もう二度とあの場所に潜らないという選択肢は難しかった。あの膨大な情報の海を手放すのは嫌だなと思った。 故に、立場を変えた。 かつての自分を捉える立場に。 そこに、感慨はない。 ただ、かつてと同じ、知りたいという欲と、自身の技術を行使する楽しさがある。 ・かつてハッカー/クラッカーとして使っていた名前は、『Myo(ミオ)』 *勿忘草の学名「Myosotis(ミオソティス)」が由来。ギリシャ語でハツカネズミを意味する「mys」と耳を意味する「ous」が語源とされている。フレーバーNoの花と、小柄な体格SIZ8より。 ○外見・身体能力など ・身長151㎝、体重45㎏。警察官とは思えないほど小柄。後姿は中学生。 ・ぼさっとした黒髪を無造作に括っている。手入れをしていないというわけではなく、癖毛のため。 ・白い肌に大きな黒い瞳、感情の読めない無表情のため、面と向かうとぎょっとされやすい。 ・仕事中はスーツ、でもネクタイはしない。ネクタイをすると、中学生みたいに見えるから。小柄なことも、童顔なことも気にしてはいないが、面倒なので固めの服を選んでいる。私服は割とバリエーション多め。パーカーとジーンズとかにすると、完全に中学生。 ・<日本刀>技能は、警察一族故に習わされた剣道の由来する。柔道や空手を選ぶにはあまりに体格に恵まれなかった。力よりも速度と技術で一本を取るスタイルだが、体格に勝る相手にはやはりなかなか勝てなかった。本人はあまり気にしていない。 ○性格・思考・行動原理など ・基本的に冷静沈着、喜怒哀楽のどれもが希薄。少なくとも表には感情が出ない、出にくい。知人友人親類から情緒が死んでいると言われるが、本人にそのつもりはない。表情筋は死んでいるかもしれないが、情緒は死んでいないはず。 ・知識欲、というか『知ること』全般が好き。環境が違えば、その欲は人に向かっていたかもしれないが、結果的にその欲は知識に寄った。自身が犯した過ちに関しては反省しているが、後悔はしていない。後悔したところで何にもならないから。同じ過ちを繰り返さないことは心に決めている。 ・他人の気持ちを想像することが人生の課題と言えるほど不得手であり、その自覚が十二分にある。何事も直接的に訊くか、それが難しいようであれば勝手に調査するか、理解することを諦めてしまう。本人としては①直接訊く、②自分で調べる、という二段階を踏んでいるため、他者を理解しようとする気持ちがないわけではないと思っている。実際、他人のことをどうでもよいと思っているわけではない。でも、結局のところよくわからないことが多いため、理解することを諦めるという結果に落ち着きがち。 ・わからないこと、理解できないことを調べるのは癖であり、習い性であり、性分。 ・前述の経歴にもあるように、正義感の強い人間ではなく、警察官としての崇高な理念はない。ただ、仕事に対してはできるかぎり真摯であるべきだとは思っている。従兄の存在がそれなりの指針になっているが、彼のようになれないことはわかっているので、自分なりに頑張るかなと特段気負わず思っている。 *自覚はないが、恐らく自分のことに興味がない。興味の向く先が自分以外のすべてに向かっている傾向にある。 ○その他 ・一人称:僕 二人称:君 三人称:○○、○○さん ・好きな食べ物:氷砂糖、ブドウ糖 苦手な食べ物:咀嚼を過度に要する固形物 ・血液型:AB型 ・誕生日:2月7日(誕生花:勿忘草) ・イメージカラー:勿忘草色(#77B8DA) ・フレーバーNo.68:勿忘草「私を忘れないで」「真実の友情」「誠の愛」 絆をなによりも大事にする。何日経とうと何年経とうと、貴方は皆を忘れないだろう。だからこそ皆に忘れ去られたくないと強く思う。そのためにはどうしたらいいだろう。皆のためにするべきことは。 ーーーーー以下、『カノヨ街』HO2:弍番地の貼紙の秘匿情報/真のHOーーーーー あなたは「行方不明となった姉妹の捜索者」だ。 あなたには反社会組織「ヴィノムス」に売られた、同じ孤児院出身の姉妹が存在し、「カノヨ街」に関連するプロジェクトに姉妹が関わっている情報を掴んでいた。そのため、自らスパイ役に志願し、「カノヨ街」へ潜入していた。 あなたの真の目的は姉妹を奪取し、ともに生還することである。 ーーーーー以下、真の秘匿情報に基づくPC設定/現実世界(後半戦)ーーーーー 『カノヨ街』が崩壊した瞬間、書き換えていたすべての記憶が戻った。 物心ついた時、すでに両親は自分に興味がなかった。与えられたのは生きるために必要な最低限のものと、窓もない小さな部屋、そしてわずかな本。保育園や幼稚園に通わせられることもなく、ずっとその部屋にいた。その部屋に幽閉されていた。幽閉されていることすら理解していなかった。 部屋の外に別の部屋があることはわかっていた。最低限の世話をし、指示が理解できるように言葉を教えていく使用人と思しき人間が部屋の外からやって来ていたから。ただ、外の世界は自分が行ける場所だとは思っていなかった。自分にもその資格があるとは思っていなかった。 だって、自分には名前すら与えられていなかったのだから。 そんな日常は、ある日、唐突に終わる。 恐らくは、6、7歳の頃、両親が死んだ。当時は理由がわからなかったが、どうやら強盗か何かに殺されたらしい。詳しくはわからない。後になって調べようとしても、そもそも両親の名前すら知らないのだから、調べ様がなかった。 ただ、突然、自分の部屋にやって来た男が、そう言ったのだ。 「君の両親は強盗に殺されてしまった。ここにいては君も危ない。君の面倒を見てくれる人のところへ行こう」 その人は、そんなことを言いながら自分の手を引き――もう一人の少女の手を引き、孤児院へと連れていってくれた。 そして、院長と少し話をしてから、「じゃあ、元気でな」と言って、名乗ることもなく孤児院から去っていった。 それ以来、その人とは会っていない。院長に訊いても、教えてはくれなかった。 振り返って、両親を殺したのはあの人なのかなと思う。 どうして、そんなことをしたのだろうか? そもそも、彼はなんだったのだろう? もしかしたら、本当に強盗だったのかもしれない。でも、本当に彼が強盗だったなら、どうして、自分を孤児院へ送り届けたのだろうか? あるいは、もっと別の理由があって、あの屋敷に来たのかもしれない。両親を殺すのが目的だったのかもしれない。でも、どうして、自分を殺さなかったのだろうか? 理由は、いくら考えても、わからなかった。 孤児院での生活が始まった。 他人と、自分以外の人間と一緒に生活するということ自体が未知の領域だった。あの部屋のドア、その向こうにある世界だった。そういう世界が存在しているのは理解していたが、自分がその世界の中に入るということが、想像の外だった。 周囲の人間と関わろうとしない、関わり方がわからない自分に、声をかけてくる年上の少女がいた。 それは、自分の実の姉らしい。 自分に姉という存在がいることを、孤児院に引き取られて初めて知った。 ろくに喋ることすらできない自分に根気強く話しかけ、他の子達の中へと導き、表情が変わらないのに自分の感情を何故が理解してしまう少女だった。 「私はお姉ちゃんだからね」 そう言って、彼女はいつもそばにいてくれた。 彼女がどうして自分を構ってくれるのか、優しくしてくれるのか、やはりわからなかった。 そもそも、姉という存在を理解することにしばらく時間がかかった。 彼女は自分と同じ両親から生まれた存在で、そして、あの屋敷に暮らしていたらしい。弟である自分のことは知っていて、両親からは病気のため人と会うことができないのだと言われていたそうだ。だから、両親が死んでしまったことは悲しいけれど、自分に会うことができて、これから一緒にいることができて嬉しいのだと笑っていた。 そんな彼女の笑顔を見ながら、ただ、よくわからないなと思った。 「こら、○○! またこんなところに一人でいて!」 彼女を始めとして、孤児院の職員達も自分を『○○』と呼んだ。 なんと言っているのか、わからなかった。 それは、姉が院長先生に伝えた自分の名前――両親がつけた名前だったようだが、その音を認識することはできなかった。 でも、彼女はいつも自分を見て、自分の目を見て、『○○』と呼んでくれるから、それがきっと自分の名前なんだろうと思った。 いつか、彼女が呼ぶ自分の名前が聞こえたらいいなとは、ぼんやりと思っていた。 そんなふうにして、孤児院での生活が始まって1年ほど経った頃だった。 彼女が、いなくなった。 唐突に、何の前触れもなく、孤児院から、自分の前から、いなくなった。 これまで孤児院から子供がいなくなる時は、どこかへ引き取られるか、あるいは18歳になって院を卒業する時だった。 でも、彼女はそのどちらでもない。 彼女がどこに行ったのか、誰も知らなった。誰も教えてくれなかった。 数か月後、孤児院に一人の男がやって来た。 男は、自分を引き取りたいと言ってきた。 名前も知らない、顔だって初めて見る男だった。 院長すら戸惑う中、男は半ば強引に手続きを進め、自分を引き取った。自分もそれに従った。 「姉ちゃんを探したくねぇか? お前の姉ちゃんがいなくなったのは、孤児院の連中が犯人だ」 にやりと笑った男は、そう言って、警察手帳を見せたのだ。 そうして、自分はその男に引き取られた。 彼は、剱戒生と名乗った。 そして、彼は自分に『剱諒生』という名前を与えた。 戒生は、当時はまだその呼称すらない、サイバー犯罪を取り扱う捜査員だった。 ろくに家に帰ってこず、帰ってきてもいつもPCをいじっているような男だった。彼は諒生にもPCを買い与え、「好きにしていいぞ」とディスプレイを見たまま言った。そのPCと、戒生の家にあった大量の専門書、そして、滑らかすぎる速度でキーボードを打ち続ける戒生が、諒生の先生だった。 元々、極限まで限られた情報しかない幼少期だった。 故に、何かを知ること、新しいものに触れること、考え、感じ、思考を深めることに諒生はのめり込んだ。楽しいとか、好きとか、そういう感情はよくわからなかったが、ただ知りたいと思った。 その欲求は自然なことだった。そして、戒生の元で、ネットの海の中で、大量の知識とコンピューターに関する知識の技術を身に着けていった。 その先で、彼女を見つけられるかもしれないと、戒生がそう言ったからだ。 知識と技術が深まるほどにその探索はエスカレートし、いつの間にか諒生は限りなくクラッカーに近いハッカーとなっていた。ハックやクラックによって情報を得て、そこに彼女に関するものがないか追っていたのだ。諒生は日常生活に一切支障をきたすことなくそれらの行為を完遂していた。戒生は気づいていたかもしれない。珍しく、どこか言葉に迷うような顔をしていた時があった。しかし、止まりはしなかった。そして、諒生自身が「あ、しまったな」と思う時には後戻りが難しい場所にいた。 もはや、諒生は犯罪者でしかなかった。 そんな18歳の時、数年前に警察官なった叔父(戒生にとっての従弟)がやって来て、「さて、諒生。話をしようか」と言い出した。彼はネットで暗躍しているクラッカー集団の話をし始め、それを検挙しようとしている知り合いの捜査員の話をした。曰く、『確かに行っていることは犯罪行為だが、その技術の巧妙さ故に証拠を揃えて検挙することは難しい。しかし、無論放置することはできない。』という話だった。「では、諒生。僕の知人はどうするべきだと思う?」と従兄は問うた。 彼がそう問う時点で、証拠はないものの自分達が補足されていることは明らかだった。このままエスカレートすれば、いずれボロが出る。証拠が生まれる。恐らくここがデッドラインであると理解した。 そして、その捜査員が戒生であることは、明白だった。 その後、叔父が話題にしたクラッカー集団は崩壊した。その理由はわからないと、しばらくして再びやって来た叔父はいつものように穏やかに話していた。彼が自分にあの話をするという判断をしたことは正直意外だったのだが、穏やかに守秘義務を違反したはずの叔父は「証拠がない以上、僕らにできることは限られる。そんな中、これ以上被害が出る前に、これ以上罪を重ねる前に、止める手段があった。それだけの話だよ」と笑った。 「それに、彼が助けてほしいなんて僕に言うのは、初めてのことだったからね」、と付け加えて、彼は帰っていった。 穏やかな人だと思っていた。優しく、強く、正しい人だと思っていた。 でも、自分が彼に見ていた正しさと、彼の正しさは違っていたようだった。 人間に興味のない人だと思っていた。彼が自分を引き取ったのは、姉の失踪に関わる事件を捜査するためだけだと思っていた。 でも、自分が思っていた彼と、本当の彼は、違っていたようだった。 やっぱり他人というものはよくわからなかった。 両親のことも。 名も知らぬあの人のことも。 姉のことも。 戒生のことも。 叔父のことも。 自分が所属していた集団を自分の手で壊滅させた結果、もうこれまでのようにネットワークの海にいるわけにはいかなくなった。自分のしたことは間違いだったが、もう二度とあの場所に潜らないという選択肢は難しかった。あの膨大な情報の中に、彼女の手がかりがあるかもしれないのだから。 諸々が片付いた後、戒生に伝えた。 『警察官になりたい』 故に、立場を変えた。 いや、もしかしたら、至極当然のことだったのかもしれない。 自分に名を与えてくれた人と、同じ職業なのだから。 けれど。 そこに、正義はない。 ただ、彼女を見つけたい。 そして、今度は自分の耳にも届く、今の自分の名前を、彼女に呼んでほしいと思う。 警察官を目指す中、そして警察官になった後も、姉の行方を追っていた。 その中で、ついに捉えた。 反社会組織「ヴィノムス」、姉はそこに売られたらしい。 そして、「ヴィノムス」において「カノヨ街」に関連するプロジェクトに関わっている可能性が高いのだと。 ならば、為すべきことは決まった。 姉の奪取、そして、生還することが剱諒生の目的である。 CCB<=(13*5) 【STR】 CCB<=(12*5) 【CON】 CCB<=(16*5) 【POW】 CCB<=(16*5) 【DEX】 CCB<=(13*5) 【APP】 CCB<=({SIZ}*5) 【SIZ】 CCB<=({INT}*5) 【INT】 CCB<=({EDU}*5) 【EDU】 CCB<={SAN} 【SANチェック】 CCB<=80 【アイデア】 CCB<=80 【幸運】 CCB<=99 【知識】 【技能値】------- CCB<=62 【回避】 CCB<=80 【日本刀】 CCB<=80 【聞き耳】 CCB<=60 【追跡】 CCB<=70 【図書館】 CCB<=80 【目星】 CCB<=80 【説得】 CCB<=10 【芸術(プログラム)】 CCB<=81 【コンピューター】 CCB<=70 【心理学】 CCB<=50 【法律】
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