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獅童冬夜は物心ついた頃には海外のとある孤児院に居た。 彼の生活がいつも生きるか死ぬかの日々で、その日の食事が取れるかすら分からない不安の中で過ごしていた。 そんなある日。冬夜のいる孤児院がテロ組織に襲われる。孤児院の人間達は逃げようとするも、銃撃で皆殺しにされていく姿を見せられた冬夜は恐怖で一人逃げることの出来なかった所をテロ組織の人間に胆力があると勘違いされて少年兵にさせられた。 少年兵となった冬夜に渡されたのは一本の剣。これで特攻して来いと言われた冬夜は死にたくない一心で命令通り敵となる存在を殺していった。 そうする事数年。冬夜の武器は普通の剣から日本刀へと変わる。日本刀を使って幾つもの戦場にて敵を殺していった。 そんな生活が続いて行くと、冬夜は組織に命令される。それは姫宮財閥の御令嬢『姫宮雪』の誘拐だった。 冬夜はその命令をこなす為に単身乗り込み、姫宮雪と出会うや否や、彼女は冬夜に対してこう告げた。 「貴方を縛る組織はたった今壊滅しましたよ」と。 冬夜は最初は嘘だと思っていたが、彼女に組織のアジトまで連れて行かれた時、見事に壊滅させられていた事で思い知らされた。 自分では遠く及ばない存在は居るのだと。 そう悟った冬夜は項垂れつつも、これからどうするか考えるが、答えは同じだった。自分みたいな鉄砲玉は何処でもいいように利用されると。そう思った冬夜は自身の剣を突き刺して死のうとする所を雪に止められる。 『だったらその命。私に下さい』 その一言から冬夜と雪の関係は始まった。 冬夜は雪に拾われた時は、傭兵として雇ったんだろと思っていたが、雪が冬夜に施したものは教育だった。 無学な冬夜は生まれて初めての勉強というものに夢中になる。戦いしか知らぬ男の頭にすらすらと知識が入るが、年相応の知識は未だ持てずにいる。 姫宮雪は冬夜を手中に収めてからは、事あるごとに冬夜を呼ぶ。 やれご飯を食べさせろだの、添い寝しろだの、お風呂に一緒に入れだの……お前は異性としての自覚は無いのかと言わんばかりの命令ばかりしてくる雪に冬夜は呆れつつも、彼女を守る為ならなんだってする事を決意していた。 この身は既に彼女の物、ならば我は彼女に降りかかる火の粉をなぎ払う剣となろう。 そう決意した冬夜は雪の温もりを愛おしく思いながら守り抜くと決めたのだった。 日本刀を2本所持してるのは一本がダメになった時用の予備であり、帯刀許可証を持っているので持ち歩く事が可能

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