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何でもオールマイティにこなす零課のチーフ。 いつもにこにこしている、ちっちゃいおじさん。部下に仕事を押し付けるのが得意。 小さい体躯をカバーし余る程の思考力、洞察力を持ち、捜査に貢献。その若さでチーフになった。 零課のみんなの事は家族のように、皆自分の子供のように大切に思っている。 「庭師」が署内の人間であったとしても、「零課にいるのでは」などと疑ったことは一度もない。 相模原のことを心の底から愛し、そして彼女から愛されていた。それは二人だけの秘密。永遠に続く幸せだと思っていた。この指輪だって、まだ渡せていないのに。 冬になると、どうしても彼女の作った温かいシチューが食べたくなる。 「彼女は、何故殺されなければならなかったのか？」 時折、そんな考えても仕方のないことが、思考を掻き乱す。彼女の優しい声が、あのときの酷い光景が、ぐちゃぐちゃと綯交ぜになってリフレインする。 呼吸が詰まる。 全て、無かったことになってしまえばいいのに。 使い慣れてしまったジッポで煙草に火をつける。この温もりだけは、確かだった。 （あったかもしれないあの日） 「……ん、起きたか？もう昼間だぞ、涼。 まぁ、と言ってもここ最近は忙しかったからな〜〜、って、イタッ！イタイイタイ！こ〜ら！なにも殴ることないだろ！ …え？せっかくの二人の休日なんだから、もっと早く起こしてほしかった、って？ 君ねぇ…、結構酷い顔してたよ？ロクに寝てなかったうえに、飯も食ってなかっただろう？肌も荒れてたし、いい女が台無しだぞ。寝れるときはしっかり寝ないと。 ーー休みなんて、また取ればいいさ。だから、ね？機嫌治して？ ん？ああ、そうそう昼飯作っておいたから。涼、飯ちゃんと食えてなさそうだったし、作る元気もないんじゃないかと思って。 ーーそれは見てのお楽しみかな。 さぁ眠り姫、お手をどうぞ。それとも目覚めのキスが…、イタイイタイ！はいはいわかったから！いつも通り抱っこしてくから！」 「……涼はなにしてても様になるな。こうやって、ただ、飯食ってるだけなのに、日差しに照らされて、いやにきれいに見える。くたびれた俺とは大違いだ。 冗談じゃないよ。ホントホント。 ははっ、このくらいで照れんなよ。 まあそんな照れた顔も、可愛いけど」 「あぁ、食器は俺が下げるから置いておいて。 ……いいからいいから！お姫様はそこに座って待っててくださいね〜、っと。 ーーエッ、何？なにも企んでないよ？うんうん、ほんとほんと。 じ、じゃあちょっと片付けてくるから！待っててね〜！」 「ふぅ…、じゃ、少しだけ目を閉じててくれないか？ いや、そんなに身構えなくても…？ そうそう。少し左手触るね。 ーーーはい、できた。 いつも、俺を支えてくれてありがとう。 ほんと、掃除も料理も何もできない俺だけどさ、君を幸せにする自信だけはあるから！ 俺はこの先の未来も、君の隣に寄り添いたい。 一緒に笑って、泣いて、時には喧嘩して。涼と一緒にいるすべての時間がとても特別で、それが俺の幸せなんだ。 ーーこほん。こんな、頼りない俺だけど、相模原涼さん、俺と、結婚してください。…二人で一緒に歳をとろう。 世界で一番愛してるよ、涼。」 ーー技能ーー 回避:面倒くさいことから逃げる！ キック・マーシャル:昔、小さい身体がコンプレックスでキックボクシングをやっていた。そこそこ強かった。 拳銃:熟練者。あまり外すことはない。 応急手当:たまに相模原の料理が食べたくなって、自分でも真似して料理をする。でも、料理はどうにも不得手で怪我をしてしまうので。 精神分析:部下の心のケアも、チーフの役目。たびたび皆の相談に乗っている。 図書館:相模原の置いていった本をたまに読む。そういえば、あのたとえ話はこの本からだったのか、ともういない彼女と対話ができるようで好きな時間。 運転:仕事柄、自動車の運転が主だが、バイクの免許も持っている。運転が好き。相模原と非番が被っていた日には二人で遠出もした。でも、もう後ろに乗ってくれる彼女はいない。 芸術「あとはよろしくね！」:部下に仕事を押し付けるときに柔らか童顔スマイルで言う。成功すると、押し付けられた人はその仕事に責任感が湧く。 心理学:人の心は常に読んで行動する。己も、相手も、過信して一つ掛け違えてしまえば、捜査は意味のないものになる。 法律:昔ちゃんと勉強したが、もうわすれた！ ーー名前ーー 日暮→目暮警部のオマージュ。（詳しくはポプテピピック第10話） 終→ずっと誰かに与えたいなと思ってた名前。カヲルくんの名前が好きなので逆張りで。あとこないだ実際にいたので。 君に「終」とつけたのは、この事件を、悲しみの連鎖を、「終わり」にしてほしかったから。どんな犠牲を払っても止めてほしい。という親（わたし）からの思い。彼女のためにも。

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