タグ： 如月とに

小児科医を目指す医者の卵。 強面な上感情を面に出すのが不得手なので初対面の患者に怖がられやすい。 一人暮らし。実家は両親と母方の祖父母が暮らす古き良き家。 目の前で冷たくなったあの人から預かった細身の指輪。煌めく緋があの部屋の椿を連想する。 本当に俺はあの人を救えたのだろうか。二度と目の前で誰かを死なせたくない。 チェーンを通した指輪を白衣の内側に隠して前を向いた。(プロセルピナは椿を手折る) 炭鉱での諍いを片付けて、メロンチョコを頬張りながら帰りの飛行機に向かう。 なんだか強くなった手のひらの熱さを感じながら、 良い息抜きになったかなと空を眺めた。(MINE) 美味しい海鮮丼に舌鼓を打ちつつ隣の医者を盗み見る。 ヤクザの前で突然脱ぎだしたり、薬には詳しくない割に刃物の扱いに長けた変な同業者。 釧路の事件を解決したのがこの人なんて、誰に話しても信じてもらえないだろうな。(釧路のさんま) 吐き出した息が白く浮かんで直ぐに霧散する。 都会の明かりに目を細め、点滅する青に歩みを止める。 また一つ息を吐いて仰いだ夜空にアルデバランが微笑んだ。(目を覚ましたら洞窟でした、戦闘です) 異形の姿を見てから道ゆく犬にも少しだけ警戒するようになった。 やはり俺は変な奴と知り合う運命なのだろうか。 空っぽにされた冷蔵庫に食材を詰め込んだ。(Gluttony×Scramble)

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