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エミーリア・クロイツェル　160cm　 現在は無職だが、戦争中は外交官補(外交官の研修生のようなもの)として働いていた。国のために動くことが自分の中の全てであり、心の底から総統閣下を崇拝していた。国の役に立ちたいと幼少期の頃から勉学に全てを集中させ、沢山の国に留学して語学を学んだ。一番得意なのは共通言語の英語だが、同盟国のイタリア、そして日本語もある程度話せる。優生学、ホロコースト、その他全てを正しいと思っていたが、第二次世界大戦に負けたことにより職を失い、そして何が正しいのかもわからなくなってしまった。他の国からのドイツの批判は凄まじく、何か言われる度に「総統閣下のおっしゃっていることが嘘なわけがない」と手に爪痕ができるほど悔しんでいる。今ではその総統閣下も自害していないわけだが。 肩にかからないぐらいの茶髪の髪の毛と月のピン止め、そして女性らしいふんわりしたワンピースをよく着ている。顔も整っていて、清潔感がある。 黄色の目は親譲りで、前はもっときれいな色をしていたが、今は濁っている。 敬語で話し、てきぱきとした行動と優しめの口調。しかし正義を失ってからは感情は感じられず口数も少なくなっている。感情が揺さぶられたときは大きく口調が崩れてしまうが、本人は自覚しているので気を付けている。 両親からは戦争にかかわる仕事は反対されていたが、押し切って外交官を目指した。両親は自分を愛してくれていたし、外交官を目指す夢を結局は応援してくれた。しかし戦争時に両親は巻き込まれ死亡。友達だったやつらもユダヤ人だからと殺された。だけれどエミーリアは両親が死んだのは戦争に非協力的だったからだし、友人もユダヤ人だったからしょうがない。とだけしか思っていなかった。今となってはそれもエミーリアを苦しめる要素の一つになっている。 良心はもちろんあるが、いまだにユダヤ人やアメリカ、裏切ったイタリア人を無意識に疑ってしまう。ドイツ人でさえも今のエミーリアには信じていいのかどうかわからず、自分ですらも信じれなくなっている。このまま正義が見つからないままだと多分自殺する。 エミーリアがこの国に陶酔したのは、物心がついてすぐの頃だった。自分の国の一番偉い人が、高い部隊の上で沢山の人を従わせ、大きな身振りで演説する様子に身体に電撃が走り、目を奪われた。それ以降、エミーリアは総統閣下を崇拝するようになってしまった。 愛称…エミリーまたはエマ 一人称…私 二人称…貴方、君、あんた 三人称…あの人 「…エミーリア。エミーリア・クロイツェル、です」 「一応他の言語もそれなりには話せますよ…どれもこれも、こんなところで使うつもりじゃなかったんですけど」 「この戦争が間違いだったって言うのなら、死んだ両親や友人の死もただ無駄だったっていうのか！…もう何が正解なのか分かんないんだよ、なんだよ、正義って。お前らのただの都合よい妄想だろ…！」

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