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【ハンドアウトと設定を混ぜた前日譚と言う名の自己満】 私はダークサイエンス研究奨励会、通称DS研に所属しており、現在行方不明中である私の親友、閏間 冴月(うるま さつき)もDS研に所属していた。 冴月は「裏世界」研究者でありDS研の客員教授を務めていた、私は彼女の同期であり彼女の研究の手伝いをしていた。 冴月が第一次狂気山脈登山隊の一員になったのも「裏世界」のゲートが狂気山脈にあると予想し、それを調べに行ったからだそうだ。 今回も手伝ってくれないか？と誘われたが私は断ってしまった、彼女を１人で行かせるにはあまりにも危険な場所だと分かっていたのに断ってしまったのだ。 彼女が行くのはあの狂気山脈だ、しかし私は体が弱く体力が絶望的に少ない、しかし今までは彼女が私をサポートし私がサポートする。そんな持ちつ持たれつの 関係で様々な困難を乗り越えてきた、これは自惚れかもしれないが今回も私が付いて行っていたらもしかしたらこんな事にはなって無かったかもしれない。 私が断った理由もただ面倒なだけだった、最近仕事続きでちょっとだるかっただけだ、私が我慢すれば済む話だった、こんな事になったのは私のせいだ。 彼女は今何をしているだろうか、狂気山脈に取り残され凍えているだろうか、あちらの世界「裏世界」に取り残され不安に身を震わせているだろうか、 もしくはもう彼女は.....、もう一度言う、こんな事になったのは私のせいだ、彼女を必ず連れ帰らなければならない。 まだやっていない事は山ほどある、近くに出来たデパートにも行っていない、彼女と映画を見に行く約束をしたばかりだ、数え始めたらキリがないだろう。 叶うならばもう一度あの世界で彼女とまた旅をしたい、その為にもまずどうあの山へ行くかだ、そこで私の目に一枚の記事が目に入る。 【急募・第二次狂気山脈登山隊メンバー募集中】 そうして私は今第二次狂気山脈登山隊となった、また彼女と会う為に。 【要所要所出てくる専門用語集と言う名の自分用メモ】 １：「裏世界」 人間の認識を超えた怪異や怪現象が多発する異常な空間。いわゆるネットロア、ネット上で語られる“怖い話”にたびたび登場する「異世界」で、 ネット怪談に登場するような様々な怪異、既存の科学では説明できない存在があふれている。 入り込んだ人間に認識障害を発生させ、会話や識字能力、判断力などにも変化を生じさせる。現実世界と裏世界での意思疎通は極めて困難。 東京のゲートと沖縄のゲートが徒歩で移動できる距離圏に存在するなど、現実世界との位置関係もひどく歪んでいる。 DS研が付けた正式名称は「ウルトラブルー・ランドスケープ（UBL）」と名付けており、青色が何よりの危険信号である。 ２：「門(ゲート)」 現実世界と裏世界を繋ぐ時空の歪み。ドアや穴のような、分かりやすい形のものもあれば、「エレベーターのボタンを一定の順で押すと辿り着く」 「人ごみに紛れているうち、いつの間にか迷い込む」といったものもある。 よく神隠しなどと言われている物は大概ゲートに巻き込まれて裏世界へ行っているというのが真相だ。 ３：「DS研究奨励会」 正式名称は「一般社団法人DS研究奨励会」。DSはダークサイエンスの略で、通称「DS研」。基本的にここが研究資金の提供をしてくれている。 90年代にオカルト関連の事象を「科学における未知の領域」ととらえ、それを研究するため設立された団体であり、 独自のアプローチで異世界「ウルトラブルー・ランドスケープ（UBL）」、裏世界へのアクセス方法を確立し、その探索を主目的としていた。 しかし未知の状況で裏世界深部にまで侵入した事から、影響を受けて変異する者が急増。現在は探索をほぼ打ち切っており、 犠牲者の回復や治療方法を模索する形で活動が続いている。犠牲者の中にはDS研の母体企業の重役、支援者の官僚、代議士、 それらの関係者や家族なども存在し、そういった筋から活動資金が出ている。

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