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「白弥と申します。調香師をしております。…ふふ、気軽に「ハクさん」と呼んでください。」 「…犯罪者はいなくなりません。…彼らの力に、我々一般人では叶うはずもありませんからね。…それなら、いっそ、彼らの力を借りて、より私が忌み嫌う犯罪者のみを排除して頂ければ、より良い世界になると思いませんか？…ふふ。」 「…すいません。その日は死に物狂いで獲得したカルカルの…推しのライブの日なので…。…皆さんで頑張ってください。後始末はしますので…。」 とある有名財閥の社長。化粧品や香水などを取り扱っているが、公に顔は非公開としている。 財閥の名前が苗字のため、身バレを避けるため、苗字は明かしたがらないが、名乗る名前の方は本名。 両親から虐待に近い厳しい英才教育を受けていたため、幼少期から自由時間などはなく、勉強以外のことは許されなかった。 自身の両親は警察ともある程度ツテがあり、社長を引き継いだ白弥もそのツテを活用している。(犯罪者達と警察を繋ぐ中間的役割をしたい) 両親とはビジネス以外の事は話さないし、過去に虐待されていた経験から歯向かう事も出来ない。 年が離れた弟がいる。彼とは話す事どころが会うことさえ許されなかったが秘密裏に気にかけていたし、同じような境遇の彼を気にかける以外に白弥の心の拠り所も無かった。 しかし、弟が数ヶ月に及ぶ誘拐事件に巻き込まれてから、親のせいとはいえ弟に何も出来なかった自分の無力さと、誘拐などを行う犯罪者に対して強い嫌悪感を抱く事になる。 一人でも多くそういった存在を消したいが、無力な自身だけでは、どうしようも出来ない。 …では、自分の気に食わない犯罪者のみを排除するには、犯罪者に頼ればいいのではないか？ 故に犯罪者組織「ミラ」の設立に立ち会った。 現在も「ミラ」の資金面援助を行っているし、度々訪れている。 「ミラ」の施設に関わっているので、彼だけの秘密の隠し部屋がある。 もし叶う事ならば、弱者を苦しめる犯罪者がいなくなったら、自分が無力じゃないと証明出来たら、一度だけでもいいから、弟と兄弟として話がしてみたい。

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