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----------------------------------------------------- 経過シナリオ ・「愛飢えヲワル」　神話生物 ----------------------------------------------------- 見飢山の谷底に棲んでいる神話生物。 元々は山神であった鹿なのだが、時代が進むにつれ信仰の廃退、土地の開発、空気の汚染により力が衰え、人間たちに谷へと落とされた。 そこからほぼ獣と大差ないほどまで知恵と精神が衰え、生きながらえるために谷に落ちた生き物達の死骸を喰らい始めた。 谷に落ちて来る生き物の中で一番多かったのは自分を獣にし、谷に追いやった人間の死体だった。 それらを多く喰らった獣の上半身は鹿からヒトへと変化し、大きく美しかった角は抜け落ち、両腕の代わりにと言わんばかりにヒトの腕が生えた。 背には鹿には存在しなかった翼がヒトの手によっていびつに形どられ、その姿は異形へと変貌した。 しかし、腕があったとしてもその手はなにかを掴むことはなく、翼があったとしても空を飛ぶ力は備わらなかった。 不定期に落ちて来る人間の死体を見て、喰らっていくうちに、生きている人間について興味を抱くようになる。 そのころにはもう既に自分が山神だったころの名前も記憶も薄れ、怒りも悲しみも風化して消えていた。 顔があるべき箇所に大きな穴が存在しているのは、あるべき名も姿も存在しないからである。 ちなみに、口は腹部にある。 -----------------------------------------------------

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