タグ： MoMo家の男性陣

両親が詐欺を生業としており、その背中を見て育った。人を騙して金を稼ぐ両親を軽蔑し、高校生になった頃には、自身でアルバイトを掛け持ちしながら「真っ当に稼いだ金で生きていこう」と決意を固めて、生きてきた。両親から離れるように、高校卒業と同時に一人暮らしを始めた。 安い給料でも、自分で必死に稼いだ金で、なんとかやりくりしながら、生活する時間が佐々木にとっては、幸せな時間だった。 しかし、20歳の頃、ほとんど連絡を取っていなかった両親から何度も不在通知が入るようになった。関係性を断つ為に連絡を拒んでいたが、佐々木の元に取り立て屋がやってきた。 話を聞くと、両親は多額の借金を作り、夜逃げを図ったらしい。そして、その連帯保証人は息子である佐々木になっていた。 仕事を増やして、必死に金を工面しようと試みたが、真っ当に働きながら借金を返すのには、限界があった。 ある日、金の回収にやってきた取り立て屋はこう言う。 「お前、詐欺師の子供だろ。『蛙の子は蛙』。詐欺でもやって、さっさと金を返すことだな」 生活費を削り、睡眠時間を削り、何もかもをすり減らして、借金を返す日々は続いた。精神は摩耗し、虚ろな思考の中でふと取り立て屋の言葉が頭をよぎった。 「『蛙の子は蛙』…か」 徐にスマホをいじりながら、佐々木は一つの詐欺を働いた。ネット上で小遣い程度の金を騙し取った。昔、両親が自慢げに話していたやり口をそのまま模倣した。 自分は汗もかかず、身体も動かさず、指を動かすだけで金が手に入る。 それから数週間後、両親の見様見真似で働いた詐欺は、全てが大成功に終わり、呆気なく借金を返済することになった。 最後の徴収日、あの時の取り立て屋は去り際にこう残した。 「人ってのは得意不得意がある。お前は真面目に働くより、詐欺（こっち）の方が向いてるよ」 一度、詐欺を働いてしまってからは歯止めが効かなくなった。取り立て屋が言ったように、佐々木には詐欺師の才能があった。 佐々木は「こんなはずじゃなかった」と言い訳をする一方で、「もう自分は真っ当に生きられない」と諦めにも似た心境になっている。 視力はいいが、詐欺師をする自分とそれを拒む自分を差別化する為に、詐欺を働く時だけ伊達メガネを掛けている。 伊達メガネを掛けると、詐欺に対しての罪悪感はまったく感じない軟派な人間になれる。（と暗示している） 真っ当な人間になる為に、独学で勉強をしていたので、知識の幅が広い。また、人懐っこい雰囲気と見た目をしているので、年配の女性のウケがいい。 ーー【通過シナリオバレあり】ーー 2021/03/16 二人飛び降り救済法 生還 2021/04/07 ごぜんにじにあいにきて。 KPC 生還 2021/04/10 だから嫌いなあんたでいてくれよ KPC 生還 後遺症:1ヶ月間、絵崎に対して怒りを感じる 2021/05/13 心臓がちょっとはやく動くだけ KPC 生還 2021/07/01 水媒花 生還 2021/08/16 救いに非ず KPC 生還 2021/10/02 リラが枯れる頃 生還 2021/11/28 星を喰む KPC 生還 【AF】星の瓶(35の正気度が詰められている） 2021/12/5 最果ての逃避行 KPC 生還 2021/02/19 0hzの声　生還 後遺症 ごく稀に視界が歪むことがある。しかしその歪みは一瞬で特に日常生活に支障はない。

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