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欲望街HO3 何に対しても反骨精神を持っているせいでトンチンカンな事ばかり言う。 火薬増し増しパンチで相手を粉々！ 手からは火炎放射が出るしビームだって出せる。 ピコピコハンマーは変形して自身のアーマーになる。 対人型戦争兵器の試作品7号として産まれた感情計算出力型人工知能搭載ロボット。人を殺す事に特化する為、人間のように振るまい、時には誘惑をして相手の懐に飛び込んだところを暗殺するのが主な仕事のはずだった。 しかし07が完成してからも戦争が起こる事は無く、本起動する事は無いまま07の上位互換であるアイドル型戦争兵器ロボット08が生まれ、07は破棄されることになった。 しかし破棄をするにも07は仕事の都合上、人間のように半永久的に動ける必要があった為体内には原子力エネルギー回路が搭載してある。その為きちんとした場所で破棄する必要があり07は厳重な警備の中運び出された。 雷の鳴る大雨の中、07を乗せた車は真夜中の道を走る。戦争もない平和な国で何か起こる筈も無く、単調に車は目的地付近のトンネル手前までやってきた。警備達の気迫も薄れこのままトンネルへと潜る直前、突然車はパンクを起こし盛大に横転した。警備達は慌てて外へと飛び出す。その時だった。横転した車に雷が当たる。警備達は車から退避していた為誰一人として直撃する者はいなかった。しかし、車の中から聞こえる音。それは女性の声だ。警備達が銃を構える。車の壁を殴り壊して現れたのは07、多少なりとも雷が体内を駆け巡った彼女の体内で原子力エネルギー回路が動き出し自立したのだ。彼女は現場を見て把握する。横転した車、自分に銃を構える人間、そうか遂に自分の出番になったのか。ではまずは自分に害が無い事を証明し、警戒が解かれたところを仕留めなくては...そう瞬時に考え07は両手を挙げた。その瞬間、もう一度雷が落ちる。07へと直撃した雷、あまりの衝撃により07は地面へと倒れる。 警備達は突然の出来事に一瞬唖然とするが、すぐさま07の回収の為駆け足で07へ近づく。 警備達の誰かが言った。 「全く驚かせやがって。たかがロボット如きになんで俺達人間が複数人で異常事態に動かなくちゃならねぇんだ。」 07はその言葉を認識する。壊れかけた電子回路で算出される感情は、怒りだった。07のコンピュータ内で大量のエラーが発生する。人間を殺す。それは07を動かす絶対的指令、今となっては最早細かいデータは消去され何もわからない。しかし、人間へ向ける怒りの感情と殺さなければならないという気持ちだけが07の身体を起こす。 たった1分。それだけの時間で大量の人間が死んだ。07が身体を引き裂けば簡単に千切れ、首を捻ればのたうちまわり、拳で叩けば骨は砕け、人間の持つ銃なんて物は当たりさえしなければどうということもない。07による虐殺がこの時初めて遂行された。07は生命のある人間を識別しなくなると、怒りの感情は瞬時に消え視界にノイズが入りこむ。大量のエラーが発生する。07は焦る事もなく、何が起こっているのか理解する事も無いまま自身の活動を止めた。 次に07が目を覚ませば、そこは機械のコードやパソコンモニターが大量に床や天井に張り巡らされている空間。ぐるぐるメガネを掛け白髪で髭を生やした男性がパソコンでキーボードを打ち続けている。その男を見た瞬間、怒りの感情が瞬時に沸いた07は身体を動かそうとするが一歩も前に進まない。自身の身体をよく見れば手足が無く胴体だけとなっていた。 男が声を上げる。 「おぉ！目が覚めたか。ワシを見て算出されたデータから見るに、お前さん怒っとるようじゃけどもしかして羞恥心とかあったりする？」 そう言って07の乳房に触れる。 07は喋らないが白髪の男はパソコンの画面を見て 「ふむ、怒り以外の感情データの算出は無しか。 可哀想になお前さん、プログラムのデータがいくつか飛んどるせいで醜い破壊ロボットへと変貌しとるんじゃなぁ。まぁ安心せい！と言っても安堵するという感情も今は無いと思うが、ワシ独学の最強プログラミングでお前さんを元通りに修正したるわい！」そうパソコンへ向かう男に07は、 「人間は殺します。それだけが私の存在意義ですから。」それだけを告げて、もう一度機能を停止させた。 07が次に目を覚ますと、部屋は同じだがヤケに静かだった。男の姿は無い。自身に取り付けられたコードを丁寧に引き剥がそうとして自分の四肢に変な赤いパーツが組み込まれているのに気づく。 ヤケにデカい手、足、そして手首と脛に付けられた無骨な円盤のようなもの。ハッキリ言って 「ダッサ」 口に出た。自身に付けられたコードを乱暴に引きちぎりパソコン近くに置いてあったメモを見る【感情データの出力はワシには難しすぎてそこまで直せんかった(笑)怒りのデータを参照してそれに近い感情は出せるようにしたのと制御できるようにはしといたから殺戮することは無いじゃろうけど。説明書も置いておくから見ときんしゃい】 説明書らしき薄い本を見る。何故か表紙は07が裸体のままベッドの上で頬を赤らめているイラストが描かれている。無駄に絵が上手い。 【エネルギー補給は口から食物を摂取する事。摂取し終わった廃棄物がある程度体内に貯まると股にある排出口から外へ出すこと。一日６〜8時間のスリープモードによってコンピュータ処理能力の安定化が可能。股には何故か最初からオナホ機能が付いとったので何度か試して試行錯誤を繰り返し男全員を唸らせる名器に差し替えてある】 説明書を握りつぶした。 説明書には自身の身体以外にもピコピコハンマーの使い方とか書いてあったが後で確認しよう。 まずは男に手足諸々を元に戻させる為、研究所であろう家の中を探すが男の姿は無くふと目に止まったのは欲望街と呼ばれる場所が書かれた新聞記事と男(〇〇博士)のピース写真だった。 行くか、欲望街。 奉天中町に来てからさてどうしようか。まずは金がいる。無駄に食料を摂取する必要ができてしまったから。金を得る為に自分にできるのは何だ？人間を殺す。じゃぁそうしよう。殺して欲しい人間がいたら私に言え。ついでにふざけたメガネ掛けた糞尿と相違ない男を見かけたら教えてほしい。と言い回っていたらいつの間にか金が貯まっていた。　 ナナちゃんの美学は "ターゲットとした人間は絶対に殺す"

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