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◯夕立杏理(ゆうだち・あんり)/『花は恋せど散りぬるを』HO1：令嬢 ・仄かに薄桃がかった茶色の髪を後頭部の 低い位置で二つに結い、柔らかに風に靡かせながら快活に揺らす。髪よりも澄んだ甘やかな桃色の双眸に、数多の煌めきを湛えてにこやかに笑う少女。 ・古くより続く名家、『夕立家』の一人娘。 　一族を紡ぐ誇りとして、幼少期より様々な教育を受けてきたために、甘やかな外見に反した淑やかさが仕草に宿る。 ・名家の令嬢たれ、と日頃から気を付けてはいるが、その実かなり元気でお転婆な性格。快活で晴れやか。 　何とか頑張ってお淑やかにしようと励んでいるが、それなりの頻度でボロが出る。 　他者との関わりが少ない中で育てられた為、接し方が分からず、時折少々つっけんどんになりがち。俗に言うツンデレもどき。 　使用人や年下には優しい。 ・また、少々お節介な気質でもあるので、つっけんどんになりながらも、あれやこれやと世話を焼こうとしてしまう一面もある。 　が、どちらかと言えば自分が世話を焼かれる立場であるが為に、諸々右斜め上にズレた行動をしてしまうことも。 　なんやかんや、箱入りのお嬢様。 ・幼少期から家の中で勉強することよりも、外で遊ぶことの方が好んでおり、きっちり勉強をする半面、集中力が切れると部屋からこっそりと抜け出して、外に遊びに行ってしまうくらいにはお転婆。(そのための隠れる)(特徴表：俊敏) 　幼少期はこっそりと抜け出しては、使用人たちと鬼ごっこをして困らせていたおてんば娘。 ・ちゃんと教育は受けているが、あまり難しいことを考えるのは得意ではない。 　なるようになればいっか！と些か楽天的な気さえもあるが、同時に、やれることは全て自分で何とかしようと、抱えがちになってしまう半面もある。 　自身の中の感情や気持ちを上手く纏めることが出来ない、思春期なお年頃。 ・自然や動物がとても好きで、それに関しては勉強することも触れ合うことも好き。 　自然の中でたくさん動き回ることも好んでいるが、ゆったりと静かに、すごす時間も何よりも好んでいる。木の幹に凭れて昼寝をしたり、本のページを捲ったりと、穏やかな時間が愛おしい。 ・また、家で世話をしている内の馬の一頭ととても仲が良く、外に出られる暇があれば、その愛馬と共に広い敷地内を駆け回っては遊んでいた。愛馬の名前は『アメ』、芦毛の牝馬。今でこそあまり遊べる時間は少ないが、時折馬小屋を訪れては、世話役に頼んで自身で世話をさせてもらうこともある。 ・幼少期からハープを習っており、若い身ながらかなりの実力を持つ。 　母が好きだといってくれた音色。褒めてくれた音色。 　よく晴れた日の午後、窓辺で奏でる時間が幸せのひとつ。 ・カラーコード：桃花色『#F9AEA5』 【特徴表】 28：芸術的才能 37：俊敏 【フレーバー】 86：ペチュニア「心がなごむ」「心のやすらぎ」「変化に富む」 陽だまりは何故あんなにも気持ちいいのだろう。気づくと貴方の周りには人が集まる。貴方は陽だまり。等しく皆を照らすだろう。だが眩しくはない。貴方の優しさはあまねくやわらか。 【通過シナリオ】 ・『花は恋せど散りぬるを』：生還/SAN値+8,目星+3 ＜以下、『花は恋せど散りぬるを』HO令嬢秘匿情報有り＞ ・自身を育ててくれた祖父には感謝をしているが、同時に、彼に対する恐怖もかなり大きい。 　家族としての愛しさも抱いているが、彼が自身を嫌悪していることも分かっているため、どうしたらいいか分からない気持ちが強い。 　だが、逆らうと酷く叱責され、高圧的であるため、逆らうことがかなり怖い。 　母が入院して以来、家の中に縛り付けられる生活が続いており、外にあまり出ることが出来ずフラストレーションが溜まっているが、下手なことをして、自身や、また大切で優しい使用人たちに何かあってしまっては、そして、母に何かあっては、と思い、様々なものを我慢し、祖父に従っている。 ・だが、どうしても我慢出来ず、時折、窓からそっと部屋の外へと抜け出して、ほんの少しだけ、緑の中での時間を味わっている。自然の中での静かな時間を、大切にしている。 　時折馬小屋にもこっそり入っては愛馬と戯れて、けれど、彼女に乗って自然の中を駆け回れないことが、とても寂しい。 　それだけじゃ、なくて。 　外の世界に触れられないのが、あまり寂しくて、狭くて、もどかしい。 ・曖昧な過去に関しては、知りたい、と願う気持ちが大きい。 　母のことに関しても、父のことに関しても、家族のことに関しても、自分のことに関しても。 　特に、母と過ごした日々のことは、確かにあったはずだから、どうしたって思い出したいのに。 　どうしたって思い出せない自分が、やっぱり、もどかしい。 ・祖父の彼是に対しても分かってはいるものの、自分にはどうしようもない、この気持ちが嫌になる。 　何もできない。 　けれどせめて、祖父の気持ちが自分に向くように。使用人や、他の人々に向かないように、わざと彼の前に立って、意識を向けさせようとする。 　自分は、慣れてるから。 　怖いけど、痛いけど、けれど、大丈夫。 　私は、この家の一人娘だから。大切にしてくれる使用人や、関わってくれる人々を、どうしたって守りたいの。 　――――それに。人を傷つけるおじいさまは、みたく、ないの。 　 ・政略結婚に関しては、仕方が無いものだと思っている。 　むしろ、己がこの家を離れることにより、祖父の気持ちが落ち着いてくれるならば、と思うところがある。 　ただ、もしそうして自分が家を離れたら。使用人や、そして、眠る母がどうなってしまうのか、心配なところも大きい。 ・同時に。 　記憶が無いはずなのに、ずっと、ずっと、覚えている『あのひと』 　存在だけ、覚えている、『誰か』 　ふと、その『誰か』のことを思い出すと、心の中がふわりと温かくなる。春の日差しを浴びたように、満開の桜を目にしたように、柔らかく、心が弾む。『誰か』のことを考えながら奏でたハープは、誰しもに褒められる音色となる。 　――――この感情は、一体、何なのだろうか。 ・プロ顔負けの技術を得たハープも、この胸の内に眠る感情を全て込めて、幼少期からずっと練習を続けてきたもの。 　言葉にできない。何と表現すればいいか分からない。 　でもせめて、音色には、出来るから。音の波に、感情を乗せることは出来るから。 　『誰か』のために。『貴方』のために。 　直接届けることは叶わないけれど、せめても、風に乗せて奏でるわ。 ・これは、『恋』なのだろうか。 ・母との過去を、己の過去を。 　そして、胸に抱き続ける『誰か』の面影を。 　どうしたって、思い出せるよう、願い祈り続けながら、生きてきた。 HO1令嬢 年齢は16歳～18歳。 あなたは名家の令嬢だ。 名家と言っても今は名ばかりで家の力は殆どないのが実態である。 あなたは過去の記憶が朧げであり、生まれた時から父はおらず、母は不慮の事故で植物状態になっている。 そんな境遇もあってか、厳格な祖父によって家に縛られ不自由な生活を送ってきた。 一定の年齢を超えると家の定めた相手と結婚しなければならないが、祖父は何故かあなたを疎んでおり、政略結婚に意欲的だ。 だが、あなたは誰かに特別な想いを寄せている。 それが誰なのか、その感情がどういうものなのか、何故そう思うのかもわからないが、あなたはかつて誰かに好意的な感情を寄せていた。 あなたの目的は『記憶を取り戻すこと』、『本物の恋を知ること』である。 また、このHOの者はPOWを14以上とする。 特記：過去を想う者 あなたは10年以上前の記憶がない。 母と過ごした時間は確かにあったはずだが、どうしてか思い出すことができない。祖父に聞いても素知らぬ顔をされるだけで、もどかしい日々が続いていた。 その寂しさからか、はたまた別の要因があるのか、あなたは自分でも不思議と習い事に熱中している。 記憶の手がかりとなる物を見つけさえすれば糸口は掴めるかもしれないが、未だ叶わずにいる。 ※習い事の内容は芸術系技能に関するものであること 推奨技能：目星、図書館、回避 必須技能：芸術(演奏系)or芸術(舞踊系) 知人NPC 真桜(まお) HO1の母親。 数年前に事故に遭い、現在まで植物状態になっている。 HO1は祖父に接触を禁じられている為、母の見舞いに一度も訪れたことはない。 虎彦(とらひこ) HO1の祖父。 男尊女卑思想を持つ傲慢な老但。 使用人や孫であるHO1にも高圧的な態度で接する。自身の敵となる人物を陰で排除し悪事にも手を染める手段を選ばない人物。守銭奴。

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