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自分の事を何故か天才だと思っているプライド自己肯定感高々男。 日本の文化が好き、というか和服が好きなので 元々趣味で幼い頃からベースをやっていて、「あ、バンドやってみてえなぁ」って思って集まったメンツが全員天才だし馬鹿みたいに演奏上手いしなんかいつの間にか有名になってるしで何があったの？って思ってる。 だがその反面「やっぱ天才には天才が集まるものだなぁ！」と思っている。バカである。 それ故に友達が極端に少ない。幼い頃からベースに触っていたのだが、バンドを組むのはこれが彼にとって初めてのことだ。その為、メンバーのことを第一に考え、メンバーのことを心底愛し大事にしている。 メンバーに見捨てられるようなことがあれば、容易に彼の心は折れてしまうことだろう。 また、彼は育ちがよく　親から大事に大事に育てられてきている。(親が親バカ) よく姉から「お前は優しくていい子だ」「天才」などと煽たれて成長してきた上、優しく暖かかった姉が大好きだったため、自分のことを天才だと周りに言い放っている。 だが完全に信じ込んでいるわけではないので、自分のせいでミスが起きたり演奏が乱れたりするとすごい落ち込む。でも「いやお前は偉いよ、天才だよ」などと励まされるとすぐにつけあがって元気になる。バカである。 ライブ上でも彼はいつものペースを崩さない。否、彼の心はいつでも変わらず赤く燃え続けているのだ。 また、ライブの時はウサギの面を頭につけて出場する。これは姉の形見のようなものらしい。 彼がベース、というより音楽に、ロック魂に火がついた理由は彼の実姉が理由だ。まだ小学生だった頃に、彼と同様にロックが好きな姉にとあるライブに連れて行ってもらった時だった。 初めて見るバンドは、演奏は。幼い頃に見たにも関わらず今でも彼の心に深く根付いている。あのロックを聴いて、彼に初めて音楽という激震が走った。そのロックバンドに強い憧れと尊敬の念を抱いているのだ。そこから彼のロックを追い求める人生は始まった。 ザ・ウィンドフォールズのベース担当であるミヤモトさんのベースの腕に尊敬しているのと同時に、姉と性格が似ていることもあってか彼女と姉を重ねて見てしまっている部分が少しある。(姉もベースを嗜んでいた) ●姉の死因 母親の誕生日の前日、母親の誕生日プレゼントを、駅前のアパートへと姉と一緒に買いに行っていた。 いつもありがとう、という意味を込めて、カーネーションと、母が好きだったうさぎの置物、それと　姉が選んだうさぎのお面…これは母親を喜ばせようと思い、サプライズで使おうと思っていたものだ。 それを購入した。全く楽しい日だった。 悲劇が起こったのは、その帰り道である。 姉が運転する車の助手席で、「お母さん喜んでくれるかな！？」「楽しみだな！」などとはしゃいでいた。そんな時だった。 平穏には似つかわしい大きな音と、何かが擦れ、金切り声のようなものが聞こえた。その音に気づき、横を向いた。…眩しくて思わず目を瞑ってしまった。 次に感じたのは、今まで生きてきた中でいちばんの衝撃だった。思わず目が飛び出てしまったのでは、脳みそが抜け出てしまったのではないかと錯覚するほどの大きな衝撃。最後に視界の端に映ったのは、こちらに手を向ける姉と、その方向から伸びる赤色に染まる、一輪のカーネーションだけだった。 気づけば知らない天井が目に入った。どうやら病院のようで、話を聞けば、あの事故の中で助かったのは俺だけだったらしい。 あの事故の原因は飲酒運転によるものだったらしい。だから彼はお酒が苦手だ。お酒と車というワードが出るだけで、動悸が止まらなくなってしまう。 明るい性格の反面、未だに彼は「なんでねぇちゃんじゃなくて、俺なんだろう」と思い続けている。 彼がこうやって生きていられるのも、バンドを続けられているのも全て、面’Sのおかげなのだ。彼は無意識下で、面’Sに依存しているのだ。

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