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ダムラリータ王国は小規模で人口も8000万人程度。 治安の差が国内で明らかに格差がある。中心部に向かうにつれて平和的で 貴族も安心して暮らしているが、国境付近の都市では餓死が日常的で とてもではないがまともな食事に有りつける者は数少ない。 リリーが産まれたのは中央都に大きく聳える城内、大理石の床が朝陽を反射し 花の甘い香りを風が運ぶ頃、大きな産声を上げて無事生誕した。 三歳で既に戦場を見渡し、五歳では刀を振り翳した。 厳しいなんて言葉では言い表せない程の英才教育の賜物で知識教育戦闘防衛、生き続ける術を僅か十歳にて物にした。 さて、そうなれば今度は周りの馬鹿達が滑稽に見える。己こそが国の上に立ち、己こそが民を統べるべきだと。 先ずは両親を殺害した、次に耄碌した使用人も処分した。一人娘のリリーは必然的に女王となり、政治にも関与した。 だが未だ幼い子供である、気に入らなければ癇癪を起こし、反抗者は次々と死刑にした。リリーは完全なる自国の支配者と成り果て、それに伴い反感も勿論抱えた。 今回の第三次世界大戦は、言うなれば積み木遊びだ。 幼い彼女の遊びの場でしかない。 名前は苗字もあったのだが、家族も居ない為、不必要と感じてリリーとだけ名乗るようになった。 赤い薔薇が好きで、庭には薔薇を育てる様に手配し、ケーキを食べながら毎日の様に愛でている。 まるで瞳は赤い宝石の様。

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