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皇六連　大正精神科医 帝都で生まれ育ち、順調に学校を卒業後、独学で勉強し精神科医へ 発端は人間への単純なる興味 　顔もよく人当たりもいい方ではあったがために数多くの人間に言い寄られたことがあるが、 　そのどれも、必ずと言っていいほどをなにがしかの嘘を吐く 　その人間たちが何を思い、何を考え自分に近づくのか興味を持ったことが目覚め いつもにこにことしており、穏やかで物腰もやわらかい そんなやさしさにほれ込む女もつけこむ男もいたが、彼には人の心の機微を感じ取る頭脳とセンスがあった 適当にあしらい、適当にしのぎ、その技をもっと磨くために学書をよくあさった 流行には疎く、考え事に八割脳がとられているために辺りをよく見ていない 当時の精神科医と比べると、些か曲者ではあるものの治療法は比較的真っ当で、担当した患者からはよく思われることが多いらしい しかし時代が時代なもので、精神科医といえば初見で恐れられることがほとんどだ 両親は健在、両者ともに大学を出、優秀 事務員の母と、実業家の父を持つ いわゆるぼんぼんであったが、華美な格好は嫌い着飾ることはしなかった 実業家だった父に連れられ海外にも渡る そういった、”外の顔”をすることが多かったために、負の感情を隠し通すことが多く、 また模範的いい子の幼少期を過ごしていたためにそういった感情の機微を隠すことにたけていた 少々手癖が悪く、患者の前で時折手品のように隠し持っていたものを取り出す芸をすることがある 嫁と子供がおり、嫁は幼馴染からの恋愛結婚、子供は娘で、今年で8つになる 怒ることのないお父さん、と言われているが最低限の躾、諭し宥めすかせる教育、勉学への指導などに力を入れていた 家族を大事にしており、自身の身を護れるようにと人間の心理の話は自身の経験上の話を交えよく言い聞かせているようだ 大人になり、幼少のころについた癖はなかなか剥がれることはないが、嫁の前では愚痴を零せるまである 嫁は少し六連に比べ知恵は劣るが、敏く、朗らかな人間

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