タグ： 頭夢児島殺人事件

室蘭竜樹は不幸である。 父親はすすきのNo.1ホストで、彼に貢いでいた母との間に拵えられた。 しかし、妊娠が発覚しても彼は決して認知をしようとしなかったため、生後は母の実家で育てられる。 その母もろくに育児もせず他に男を作り出て行ってしまったため、幼少期は祖父母に育てられた。 そんな祖父母も小学校に入ってすぐに認知症を発症してしまい、小学生ながら家事と介護を強いられてしまう。 中学生に入るころに二人とも他界してしまい、それを待っていたかのように母親が知らない男を連れて帰ってくる。 遺産目当てなのは一目瞭然だったが、久しぶりに会う母を拒絶することはできず、3人で暮らすことになる。 はじめは良い母のようにふるまっていたが、彼に一通りの家事スキルがあることが判明して以来家事の一切を任せるようになる。 男の方も祖父母の遺産で日夜パチンコやばんえい競馬に通っており、やがては遺産を蕩尽させてしまう。 ついには酔った男による家庭内暴力も始まって、中学卒業とともに逃げるように家を出る。 彼の家庭の悲惨さを知っていた叔父夫婦がその時運よく保護してくれたため、初めて感じる家庭の温かさに涙しながら地元の私立高校に通い始める。 ところが叔父夫婦はたいへんな宗教一家であり、彼を通わせてくれた高校もその宗教団体が運営する高校であった。 毎日放課後は有難い説法やヨーガへの参加を強制され、毎週末は集会やボランティア活動に動員されており、プライベートな時間など存在しなかった。 それでも、年齢的にも一人で生きていくことはできなかったため、高校卒業までの3年間心を殺して耐えきった。 卒業後はそのまま付属の大学へ進学させられる予定だったが、卒業式後の祝宴会の最中に巡邏の一瞬のスキを見て抜け出し、なけなしの金で東京へ飛ぶ。 上京さえすれば自由がある＿＿＿＿そんな理想を信じて。 バイト経験のない彼だったが、幼少期の料理の知識を生かして個人経営の中華料理店に住み込みで働かせてもらうことになった。 そこそこ繁盛している店だったため毎日忙しい日々であったが、生き生きとした職場に確実に幸せを感じていた。 しかし1年後、中国人店主の不法労働が発覚してあっけなくその生活も終わりを迎える。 急いで探した新しい職場は、小さな事務所での雑用係だった。 仕事内容のわりに時給が良く、世の中にはこんな楽な仕事があったのかと確実に幸せを感じていた。 しかし1年後、その事務所はある新興宗教団体が運営する事務局であることが判明し、悪質な手法を摘発され数日でもぬけの殻になってしまっていた。 20歳になる頃には自分のルックスの良さには薄々気が付いており、街をふらついているところをスカウトされ、奇しくも父親と同じホストとして働き始める。 高校時代の経験から人の話を聞くことには慣れており、お姉様や奥様方の話を聞きながら酒を飲むだけでお金が貰える環境に確実に幸せを感じていた。 しかし1年後、彼に心酔していたお得意様の枕営業を断ったことをきっかけに彼女から執拗な嫌がらせを受け、逃げるように職場を去ることになってしまう。 もう生きた人間はこりごりだと郊外の職安で人と関わらない仕事を探していると、研究機関の実験動物の管理のバイトを見つける。 実験用マウスやカエルの世話をするだけだったので、人と関わらず心平穏に仕事ができることに確実に幸せを感じていた。 しかし1年後、彼が愛情込めて世話をしていた動物たちは日夜実験のために切り刻まれたり薬漬けにされていることを知り、絶望のもと職を辞した。 人も動物もこりごりだ、命のない無機物とだけ関わっていたいと憔悴した彼が選んだ次の職業は、割れたスマホの修理などを請け負う小さな修理屋だった。 上司の指示通り部品の解体や組立を行うだけの簡単な作業で、プラモデル（やったことないが）のような工作でお金が貰えることに確実に幸せを感じていた。 しかし1年後、不注意からなる些細なミスが原因で顧客のスマホのデータを全消去してしまい、土下座を強要されたのちクビになってしまった。 不幸は続き、彼は家賃の振り込みまでも忘れて路頭に迷ってしまう。 冷たい雨が降るある日、ひとりの少女に拾われることとなった。 「君、行くところがないんだろ？ボクのところにおいでよ！」 彼女は「伊奈名璃々那(いなんなりりな)」という、自称敏腕探偵だった。 彼女の助手として働くこととなった彼は、今度こそ幸せをつかむことができるのだろうか。 《バックストーリー》 ・イデオロギー／信念…4.運命への信念（人生嫌なことだらけでも、いつかは良いことがあるはず） ・重要な人々……………10.ゲームにおけるNPC(伊奈名璃々那)／1.彼女の世話になっている ・意味のある場所………10.仕事場（探偵事務所；そこくらいしか平穏な場所がない） ・秘蔵の品………………6.コレクション（事務所に届く郵便物に貼ってあるいろいろな切手を切り抜いて集めている） ・特徴……………………3.夢見る人（いつかは良いことあるさと信じている） 《職業/興味系技能》 ・信用……………………最低限の給料しかもらっていないが、給料がもらえるだけ幸せだと思っている ・説得……………………主に顧客ではなく、伊奈名の無茶な要求を宥めるために鍛えられた ・心理学…………………主に顧客ではなく、伊奈名のご機嫌を伺うために鍛えられた ・法律……………………伊奈名の行動は法的に大丈夫なのか？と心配して調べるうちに知識が身についた ・図書館、経理…………面倒な書類整理や経理関係の事務作業はほとんど押しつk...任されている ・目星……………………伊奈名の仕事ぶりを見て勉強している ・変装……………………変装しても何らかの不運ですぐにバレるため、伊奈名には最低限のメイク程度しか許可されていない ・芸術：写真術…………写真は伊奈名が撮りたがるため、時々しか触らせてもらえない ・人類学…………………これまでの人生で、いやというほど多くの人間たちを見てきている ・制作：料理……………幼少期の家事経験に加え、18歳の時に中華料理屋でバイトをしていた ・オカルト………………青年期に宗教家の家族に面倒を見られ、19歳の時に新興宗教の事務所で胡散臭い書籍やグッズを管理させられていた ・魅惑……………………父親譲りの天性のホストの才能を有し、20歳の時に新米のホストながら数多の女性を虜にしていた ・科学：生物学…………動物は裏切らないので安心できる存在であり、21歳の時に多くの実験動物の世話をしていた ・電気修理………………基礎的な知識には漏れがあるが、22歳の時にスマホの修理屋で精密機械の仕組みなどを学んだ 《15MAY2021 頭夢児島殺人事件》 ・HO1：不幸体質の探偵助手 ・シナリオ前：伊奈名のもとに届いた手紙をもとに、クリスマスの休日返上で頭夢児島へ向かう。 ・シナリオ後：伊奈名はシュメール神話の女神イナンナの精神が封印され人間界に降りた姿であり、自分はその夫ドゥムジが精神と分離させられ肉体だけが人間界に降りた姿だった。頭夢児家当主の目論見を阻止し、無事島から帰還した。 ・初回発狂：なし ・SAN値：55(シナリオ前)→52(シナリオ後)→67(シナリオ報酬) ・成長：図書館+9、オカルト+6

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