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ドイツ語表記：Monat Mut　（#6a5acd） 　　■日本語訳：月・愛 ベルリン出身だった彼は類稀なる才能を持っていた。 戦争とは無縁となっていたその世界に、彼は落胆していた。 幼いころに父親に習った重火器の扱い。主にライフルを扱うのが彼は得意だった。 しかし、その腕前を披露することは無かった。 世界がルルイエに沈む８年前。彼が１５歳の頃。 「ケイオスシーカー」と名乗る組織から声が掛かった。 自分の射撃の腕前を買うというのだ。彼は二つ返事で了承した。 その日のうちに家族を捨て、生まれ育った街を捨て、世界を守る為に旅立った。 自分を認めてくれたケイオスシーカーの一員、幹部であるレイテン（Leiten/訳:導く）を妄信していた。 そこに恋愛感情はなく、ただただ親愛。敬愛。そういったものだ。 眷属と戦うのも、すべてはレイテンが自分を認めてくれたから。より認めてほしいから。 数多く居る部下の中でも、特別になりたいから。その為に今日も彼は武器を持って眷属へ挑んでいく。 ――挑んでいた、筈だった。 ある日、彼は見てしまう。尊敬する上司が、敬愛する対象が、眷属によって殺されてしまうのを。 許せなかった。自分を認めてくれた人の亡骸を前に高笑いしたような、そんなクトゥルフの眷属が。 憎悪。ムートを支配したのはその感情だった。その日の戦いは、自分が銃弾を撃ち切って終わったのを覚えている。 それから彼は滅多に笑わなくなった。口に手を当てて笑うのは愛想笑いを隠すためだ。 一体残らず殲滅する。レイテンの墓の前でそう誓って彼は目を伏せた。 ――そして、自分と眷属の相打ちと共に世界は海に沈んだ。 目が覚めれば自分が見たくなかった景色。敗北の現状。 誓いはまだ胸に残っている。レイテンからもらったピアスに触れて、笑う。 「僕が、全部終わらせますから」 以下、公開設定。 ■２３歳の青年。ドイツ・ベルリン出身。重火器の扱いが得意だった。 秘密主義ではあるが世界が沈んだのち、自分の傍に居てくれるPC2にはありがたさを感じている。 世界が沈む前に勤めていた会社の上司（Leiten/レイテン）を尊敬している。 元・喫煙者。吸っていたのはダビドフ・クラシック（10mg）。世界が沈んでしまってからは吸えていない。 当たり前の事ではあるが。口寂しさを埋めるように口元へと手を当てて笑う。 誰に対しても敬語で話す。年下であろうと年上であろうと、同い年であろうと。 軟骨に通っているチェーンピアスはレイテンからの貰い物である。 沈んだ世界で目を覚ました時、真っ先に確認したのは自分の耳。敬愛を胸に彼は終末を歩き出す。 【二人だけの終末旅行】 　海の世界に残っている。このまま死ぬだけ。 　「　死んだら、会いに行きますね。――レイテンさん。 」 　命尽きるまでケイオスシーカーの一員です。最後まで、最期の一瞬まで、クトゥルフの眷属とKPを殺すことを誓います。

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