タグ： ビー玉 柚希

PL：黒須柚希 本名はない。コードは「E-68」。ロシアの「偽兵機関技術研究所」で設計されたデザインベイビー。 「偽兵」とは「人為らざる兵」という意味で、ナチュラルに生まれた人間と区別するためにこう呼ばれた。 幼少時から「偽兵」となるべく、過酷な訓練と勉強、人体実験を受けていた。 過去に存在した類まれな狙撃の腕を持った女性の名前を取り、愛称として「リュドミラ」と呼ばれることもあった。 小さな犬、「タロウマル」と共に暮らしていた。 過酷な訓練が続いたある日、「誰か」が来た。 突然タロウマルを殺され、何が起きたかわからないまま、意識は落ちる。 痛みで起きて、わけのわからないまま暴れようとしたら、手術台に貼り付けられ、改造されている途中だった。 タロウマルの骨や皮などが彼女の体に埋め込まれ、使われた。 「大切」という感情を知らない彼女は、タロウマルが大切だと自覚しないまま涙した。 「誰か」の顔は幼稚園児の落書きのように塗りつぶされて思い出せない。 手術中に記憶はどんどん溢れるように消えていき、今のリュドミラに残っているのは、共に過ごしていた犬と、改造された手術台、そして顔の塗りつぶされた「誰か」の記憶だけ。 改造されてから数年。煉獄より這い上がり、あの日感じた感情は何なのか、「誰か」は誰なのか、それを求めて彷徨い歩く。

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