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空(くう) 「こんにちは。時計屋の空よ。販売から修理、買取、処分まで時計に関することは私に任せてちょうだいな」 「まあお茶でも飲んでいきなさいな。お菓子もあるわよ。…何の店か、ですって？時計屋さんよ、見てわかる通りね」 「好きなもの？時計ね。時計屋ですもの。嫌いなものは……そう、ね。強いて言うなら、退屈と無力ね」 年齢不詳の街の時計屋さん。決まった時間(8時12時13時18時)に時報の鐘を鳴らすお仕事もしている。 ケイケンホウフな大人のお姉さんという感じがするが、その実結構ミーハーで心を通わせた相手以外と関係を持つことには人一倍抵抗感を持っている淑女である。 年齢について聞いても「何歳だと思う？」とはぐらかされてしまう。ちなみに「おばあちゃん？」と聞くとなかなか見れない一面が見られるだろう。 顔の左半分と両足の膝〜脛にかけてが金属になっている。足は金属部より下は存在しないのでふわふわ浮いて移動している。 足は元々は存在していたらしく前は歩けていたと主張している。「私も綺麗な足が欲しかったわ」と常日頃から言っているが多分あんまり気にしていない。 一人称　私 二人称　あなた 三人称　彼、彼女 ーーーーーーーーー以下秘匿HOの内容に触れる情報ーーーーーーーーーーー 本名は木更津(きさらづ)宇宙(そら)。年齢は19歳。 「徐々に動けなくなる」という一生治らない稀有な病気を患っている。五段階のステージがあるうち、今は3段回目ほど。左腕・両足の自由と左目の視力を失っている状態。カノヨ街での姿(顔の左側・両足が金属になっている状態)はこれが影響している。 なけなしのお金で買ったパソコンでFXやら在宅のバイトなどをしながら病院で過ごしている。そんな生活の中でプログラミングやハッキングの技術をたまたま身につけ、荒稼ぎを始める。 カノヨ街のことを知りこれは金を稼ぐチャンスだと思い潜入を決める。入院生活は色々と金がかかる故に。 自分の完治はもう諦めている。 無力は嫌いだ。 理不尽も嫌い。 退屈も嫌い。 もう散々なほどに味わった。 ねえ先生、もう、もういいでしょう。 私が完治する方法なんて探さなくていいでしょう。 こんな悪い子の私よりも他の、これから発症するこの病の患者のために労力を使って。 もう私はステージ3。もう手遅れだから。 完治なんてしたってどうしようもない。 だってほら、もう二度と、私が地面を踏みしめることはないのだから。 そんな感じ。

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