タグ： ロスト やさしい朝をくださいね 心は焦土

私立探偵として活動している神来社 恵の刑事時代に、彼とバディを組んでいた現役刑事。 自身の教育係であり尊敬する先達であった恵があっさりと警察を辞してしまった事に、口には出さないものの複雑な想いを抱えている。 警察を志した理由は幼少期、猟奇的な通り魔に父を奪われた過去があるためである。 父の亡骸を前にした自分の慟哭と絶望、母の嘆きややり場のない怒りを目の当たりにした事で、凶悪犯罪に対する強烈な嫌悪と、似た境遇の被害者に対する共感が養われた。 任命当初は若さとその正義感故に突発的な行動に出たり、無謀な捜査で自身の命を危険に晒す行為が多々見受けられたが、恵の”悪知恵”を吸収する事で徐々に改善傾向へ。 漸く感情の制御法を身に着け一人前となり、恵の隣に並び立って職務を全うする決意を固めた矢先、彼の口から辞職して私立探偵に転向する旨を告げられて愕然とする。 最初はやっとのことで肩を並べられるようになった尊敬する先達が自分を置いて行ってしまう事への困惑と憤りを感じていたが、その理由を聞き止める事も出来ずに新天地へと送り出す。 その後説明のつかない喪失感に苛まれつつ日々を過ごしていたが、ある日恵に対する自分の恋心を自認する事となり、紆余曲折があった後に目出度く彼と結ばれる。 かと言って抱えた複雑な想いが消える事はなく、現在は無理に気持ちをシフトさせ、警察とは別口で救いを求める人々を助ける恵に助けを求められた際に尽力出来るよう、かつての彼と同じく後進を育成しつつ刑事職を続けている。 女手一つで自分を育ててくれた母との家族仲は良好で、恵との関係に関しても理解があり、恋人である彼を”二人目の息子”と称して可愛がっている程。 また、恵の親族の中では唯一の理解者である妹の優稀からは「千尋兄さん」と呼ばれて懐かれており、時折恵との馴れ初めや進展具合を”ネタ集め”と称して根掘り葉掘り聞かれているようである。

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