タグ： 壊胎 宗教或いは概念

廻淵 俐王/ｶｲﾌﾁ ﾘｵ 初めてその音を聞いた時、初めて静寂というものを知った。頭が真っ白になり、人が死ぬのだという事実で何も考えられなかった。一瞬の安堵、長い沈黙。幼い子供が夜の常と違う空気に高揚を感じるように、祭ごとの終わりの寂しさのように、温かい家族の言葉すくなのように、それは彼にとって特別なものだった。 悪に対して： 「犯罪は異常だ。唾棄すべき行為だ。卑劣な行為だ。だから法が裁くのだ。裁いた者は私が揮う。悪か正義か、私が執行しよう。」 「愚図が。あんなことをしておいて今更一丁前に権利を主張する気があるのか。虫唾が走る。悪辣にも程があるぞ。悪事は一律でしかない。諦めろ、どんなに善行を積んでいたとて、犯罪を犯した瞬間貴様は悪人だ。」 「恐縮ですが上官、嘘をついておられますか？さっきから瞬きの回数が増えていますよ？我々は悪を篩う立場ですよ？そんな場で、なにを隠そうと言うのでしょうか。」 善に対して： 「大丈夫ですか？あなたが無事で本当によかった。」 「あなたが善である限り、私はあなたの味方です。存分に頼ってください。命にかけても助けてみせますよ。」 「最近夜勤が増えているでしょう。あなたには家族がいるのだから帰っていいですよ。今日の当番は私が変わりますから。今日は頑張っていたから特別です…みんなには内緒ですからね？」 「部下が褒めていた？いえ、嫌なわけではなくて、私はただやらなければならないことをするだけですから。…でも、慕ってもらえることはとってもうれしいんだ。」 一人称:私、僕（素） 二人称:あなた/（苗字）さん/貴様（激怒時、悪対面時） 三人称:彼女/彼/（苗字）さん/（囚人番号） 基本敬語、犯罪者や演説の時のみ「〜だ。」「諸君、」 家族構成:父/大学教授、博物学専門家。厳格な性格で天才肌。優秀で人の上に立つ人間でありなさいと言い、それを当たり前とする教育をしていた。 　　　 　母/主婦。優しい性格。ヒステリックで周りの目を気にする一面もあり、実際はあまり会話のなかった家族を仲の良い家族だと言い聞かせていた。 　　　　兄/二卵性双生児の兄。優しく気弱な性格。よくいじめられていた彼を守ってあげていた。兄の背中を見て育ち、かつて兄のその優しさを目標、正義の指標にし、彼の夢も応援していたが…。今はもう会っていない。 看守長。正義感が強く、犯罪者を許せない、更生と言うよりも罪償いをさせると言う目的で働いている。普段はとても柔和で紳士的だが、「どんなに善行を積んでも悪行を犯したらその人は悪でしかない」と言う残酷な考え方を持ち、悪に対して人一倍敵対心が強い。そんな正義感は幼少期兄から教えてもらったものだが、その兄が犯罪を犯してしまった故に未発達であり、割と直感的に悪と正義を区別している。彼の中で正義は「悪を葬ること」だが、悪についての定義や主義が曖昧で、法を基準にしているところがある。いわば虚栄の正義を持ち続けている人物である。 正義感の強さや責任感の重さ、真面目な人格も相まって歳に見合わぬ昇進を重ね、看守長と言う立場についている。真面目ではあるが気遣いができ部下想いなので、部下とも基本仲が良く、看守長と呼ばれ親しまれている。童顔で体格差があるため、部下の一番前に立つと小さく見えがちで新人からは舐められるが、部下の信頼関係や人柄、強さによってすぐ尊敬される。しかし囚人には人一倍厳しく、扱いが荒いため囚人からは嫌われ恐れられている。その悪に対する執拗なまでの憎悪を時々怖がられる。 「以前看守長と死刑執行の場に立ち会ったことがあったんです。俺はやっぱりまだ怖くて、目を背けてたんですけど。だから俺の前に立っていた看守長が視界に入って…看守長、笑っていて…。その笑顔があまりに純粋だったから、あの一瞬だけは何か化け物を見ているような、得体の知れないものに対峙しているような、とにかく恐ろしい気持ちになりました。ああ、でも振り返って俺の様子に首を傾げる看守長はいつも通りだったので…見間違いかもしれないです。」 看守長として囚人を管理する他、運動神経の良さ、身軽さから警備部の人間とも仲が良く協力関係にあるため、警報アラームが鳴るとすごい勢いで駆けつけて来る。パルクールを駆使し窓から入ってきたりと散々で鉄格子を破壊したこともあり、過去一度それをみた人間から「もしかしたら窓から逃げる囚人がいるのではないか」とあるはずもない連想をさせ、実際に鉄格子が強化された。 正義感あふれ意志が強く、一見真っ直ぐな人間性には見えるが、家族から過度な期待を受けた影響か軽い強迫性障害を抱えており、数唱障害(数に囚われ、脅迫感から物事の数を数えてしまったり、数があれば計算せずにはいられなくなったりしてしまう　例：道沿いの木の本数を数える　車が通り過ぎるまでの時間を数える等)に悩んでいる。幸い頭持ち前の容量の良さから並列思考を身につけ、仕事にも役に立ったのでそこまで深く困ったことはなかったが、眠る前など思考がうるさくストレスになることも多々あった。数えないと不安になるが、些末な事だという自覚もある為、思考の空白、数えずにいられる時間は安心する。その為、本能からか思考が鈍くなる「死刑執行の音」（死刑執行のボタンの音、床が抜ける音、縄が張る音）をMADのように加工し持ち歩いている。この秘密を知るものは現時点で誰もおらず、死刑執行ボタンを押す仕事を積極的にこなす様も「部下のスタンを引き受けてくれている」と評判である。死刑になる人間は悪虐非道な行いをしており、その事実が人の死ぬ音を好んで聞いているという背徳を麻痺させ、行為を助長させている。どんどんおかしくなっていっていることに本人は気づいており、ふとした瞬間立ち止まるが、数唱に遮られ霞んでいく。死刑執行ボタンの音は悪の墜落、断罪、死体を思い出させ、悪が滅びたという事実、状況に興奮する。正義執行性愛。その音を好むことをおかしいと感じていながらも、「悪人が死んでいくことはいいことだ」を矜持にしているためYouTubeにもアップしており、真っ黒な画面に音楽のように物置だけが鳴る動画はネットで一種のオカルトとして人気を博している。 前述した兄、レオとはレオが犯罪を犯すまでとても仲が良く、二卵性双生児にもかかわらず性格は真逆でいつもいじめられていたレオをリオが助けてあげていた。絵を描き話を作るのが得意だった兄の創作としての才能を素直に尊敬しており、「自分がなぜ善行を積むのか」という幼少期特有の悩みに対し、兄から絵本や御伽噺で「正義」の概念を教わった。天才気質で「できることが当然」な父親、気弱で外面を気にする母親からの重圧もあり二人はとても仲が良かったが、大学に入り兄が交通事故で人を轢き殺してしまい家族から勘定されてからは交流はない。レオとリオは一文字違いであった為、恥晒しと少しでも遠う名前になるよう家では徹底してリオウと呼ばれている。 [悪に堕ちたリオについて] 後日加筆 特徴表 3-4 戦士[近接戦闘武器の初期値50] 2-4 愛書家[図書館＋20、自宅での図書館ロールが可能] 【警察官】刑事、交番勤務、機動隊員、白バイ隊員、警察官僚、警察学校生徒など 技能：言いくるめ、聞き耳、心理学、説得、追跡、法律、目星 +この中から１つ選択＜自動車運転、二輪車運転、信用、組み付き、武道（柔道）、日本刀、拳銃、杖 以下、兄である 廻淵 伶王/ｶｲﾌﾁ ﾚｵ（https://charasheet.vampire-blood.net/ma6219ccc133c73a947fb1ba017d5e5ee）と共通。 [廻淵兄弟関係性] ○弟の未発達な正義についての兄の見解 “「レオ！あいつら行ったよ！もう大丈夫！」 「リオ…ありがとう、いつもごめんね」 「そんなのいいよ！レオが喜ぶならまた追い払ってあげる！」 「リオは正義の味方みたいだね、困ってたら助けてくれるもん」 「正義の味方？」 「本にあったんだよ！正義の味方は悪をやっつけるんだ！」” 正義の概念をリオ(弟)に与えたのはレオ(兄)だがが兄はよく仲良く遊んだという記憶くらいしかなく、リオが自分のことを指標にしていたことも、具体的な内容も覚えていない。今では勘定されているので交流すらない。ただ、レオは正義なんてものは夢物語だと思っており、弱者である自分から程遠いものだと思っています。その弱さを隠す為、「人を救うためには必ず何かを諦めなければならない。正義は結局偽善で、少数を切り捨てることにあるんだ。」と思い込んでいる。 リオが幼さゆえに正義を振りかざす支配者なら、レオは幼いままでは居られなかった被支配者。 ○リオからレオへの感情/認識 リオは一度の悪行が人間を根本的な悪に堕とすと考えているため、兄に優しい言葉をかけることはない。寧ろリオの揮うべき存在でもある。しかし、彼の中には幼少の尊敬できる兄の姿があり、倒すべき場面になれば躊躇や葛藤が産まれるだろう。リオは迷い子のような顔をしながら正義として成すべきことをする。もし兄が何か尊敬するようなことをするなら、昔を思い出してどこか泣きそうな、嬉しそうな表情はするかも知れない。それでも兄はあくまで悪人であり、見逃すことはできても擁護することは出来ない。それがリオの根本であるため。 ○レオからリオへの感情/認識 仲のいい兄弟であった為、まだ可愛い弟の意識が強い。その為、電話で冷たい言葉をかけられた時はとても落ち込んだ。それでもどこかでリオにはわかってもらえるという気持ちがあり、まだやり直せると思っている。 【傀逅にあたって】 1、リオの職業はif世界でも固定か 正義の味方であれば何でも大丈夫です。 2、今までの人生とかいじっていいですか ・正義という概念に囚われている ・数唱障害である 等のリオがリオである為の条件とレオとの齟齬がなければ大丈夫です。あってどうしてもその要素が必要な場合、可能な範囲でレオを変えます。 リオとレオの関係は大学の時に終わっており、リオはレオに失望して軽蔑しています。 3、他人を犠牲にしてでも人を救うタイプの正義になる可能性はありますか リオは無意識下で正義について深く考えないようにしています。(正義が生きる目的だから、その礎を揺るがさない為)リオが正義と本当に向き合うのは時間がかかり、質問の中の「正義の為なら犠牲を出してもいいのか」に関して答えを出すには幼すぎる部分もあります。ただリオは誠実な男なので、もしも目の前に取り除かねばならない悪がある限り、大小構わず排除しようとします。そのせいで出た犠牲については、その後一つ一つを数え覚え自分への重さにしていきます。 4、暗黒の祖先にしてもいいですか どうぞ！レオも血は繋がっていますのでお気をつけてください！ レオは暗黒の祖先について知らない、ということには出来ます。(勘定されているので) 5、if世界線ということで壊胎のエンドをなかったことにしてもいいですか if世界なので壊胎世界線のこととは別の世界だという認識です！壊胎世界線には別のレオがいるんだと思います。 [リオのロールプレイ] 悪人にはクソ、とか愚図が、とか普通に言います。それ以外はみんな平等にやさしいです。簡単なジョークなんかも言います。 兄に優しい言葉をかけることは出来ません、彼の正義が悪人を倒すことであり、彼の中の悪人は1度でも悪に手を染めた人だからです。もし兄が何か尊敬するようなことをするなら、昔を思い出して嬉しそうな表情はするかも知れません。でも悪です。（無慈悲） リオは高潔な人間ですが脆く幼いです、特に自分の感情や生きていくための理論には見て見ぬふりが上手いです。（正義＝悪を倒すと定義しているのに、では彼の中で悪とは何か？が明確に定まっていなかったり。法が今は基準になっていますが、では死にたい人を殺したのは？などの問に対しては滅法弱いです。故に動揺する時は動揺します、弱る時は弱ります、気持ちの楽な方向に流れもします、非現実的なことを受け入れるのにも時間がかかります。でも覚悟を決めたら一直線で、特に悪のことになれば尚更です。覚悟を決めたリオはそれが正しいか正しくないかは別として強いです。 倫理観はあるのにないです。（死刑執行ボタンがいい例。） もしも彼の中で明確に正義がなんたるかを持つことになるのであれば、確実に弱ります。その先、絶望して悪に落ちるかも知れないし、そこで壊れてしまうかもしれない。秩序を善として法に囚われるかもしれない。人に頼ることも苦手な彼がどう結論を出すのか、それまでの学びや道、周りとの関係性も関係してくるかと思います。

※歌詞を引用、及び記載することは禁止となりました(Youtubeや歌詞サイトのURLだけ書くことをお勧めします)。
↑ページ上部へ