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水落あづ　（みずち・あづ）／コンピューター技術者ベース 高校二年生。ごくごく一般的な家庭で育った。 両親は共働きで家をあけていることが多く、最低限度の愛情だけ受けて育った。よく言えば自由、悪く言えば放任主義。学校行事に親が来ることはほとんどなかった。「家族らしい」家族に憧れを抱いていたこともあったが、今ではもう諦めてしまった。両親のことが嫌いなわけではないし自由な環境で育てられていることに対する感謝もあるが、この先は自分のためだけに生きていくのだと思っている。YESとNOは比較的はっきりしているタイプ。 兄弟もいない中でその寂しさを埋めたものが両親から与えられたゲームだった。ジャンルはさまざま、はじめは携帯ゲームや据え置き型のものが主だったが、中学にあがってからはゲームセンターにも通い詰めるようになる。中でもお気に入りはガン・シューティングゲームであり、戦績は優秀。ゲームセンターに通うようになったのは家にひとりでいるのが嫌だったから。ホラーやFPS系のゲームもよくやる。 来る者拒まず去る者追わず。他者に対して執着心が薄い。友人がいないわけではないが、特別自分から積極的に他者と関わろうとはしない。素振りには出さないものの、心のどこかで拒否されること・離れられることを恐れているため。ほんとうはいっしょに遊べるようなともだちがほしい。画面越しの関係以外にも。 さまざまな媒体のゲームたちをさわっているうちに機械に強くなった。 おおよそのことは人並みにできる。勉強は学年でもそこそこだし運動神経もそれなりだし、家事もこなせる。しかし極度の偏食である。 ほんとうはもっと、おとうさんとおかあさんといろんなところに行ってみたかった。たくさん褒めてほしかった。兄弟がほしかった。放課後や休みの日に、ともだちと出かけてあそんでみたかった。 本質的にさみしがりや。誰に本音を話すこともなく、ひとりあそびばかりが上手くなってしまった。 「いいよ、あづがやる」 「ありえない、ぜったいイヤ」 「んー、あづそっちがいい」 （彼方からの君に捧ぐ）PC4

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