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院瀬見 柊(いせみ しゅう) 元医学生 一人称→私 二人称→君、貴方 三人称→○○さん 基本的に敬語で話すが冠と話す時だけは敬語が無くなる 5歳の頃に火事に巻き込まれ重度の火傷を負った。その時に顔、首元から肩、胸元にかけて広範囲に火傷の跡が残ってしまう。主に左半身の火傷がひどく、利き手である右が無事だったのが救いだが、左は後遺症が残ってしまい少し動かしづらくなっている。 有名な医者であり自身の息子も医者にしようと思っていた父親はその後遺症が残ったことにより酷く落胆するが自身の夢を諦めることはなかった。幼い頃から柊には遊ぶ時間は与えず勉学に打ち込ませ、医者の道を歩むようレールを敷き、そのレールから逸脱することは許さなかった。また、話し方や礼儀作法に関しても全て厳しく教え込んだ。柊は遊べないことや自由がないことに不満を覚えていたが、21になるまで父親に反抗はできず全て父親の言う通りにして過ごしていた。 柊が父親のことを宗一郎さん、と呼ぶのもこの父親の躾によるものである。今の柊は全て父親の厳しい躾によって形成されたものだが、現在柊自身は父親に影響されていることをよしとしていないので少しづつ変えようとしている。 前述した通り柊には火傷の跡が残っている。その傷が幼い子供たちに受け入れられることはなかった。父親が柊を遊ばせないようにしていたこともあり柊はいつしか完全に1人になってしまう。最初の方こそ周りの子供達に話しかけに行ったりもしたが避けられ、腫れ物扱いするような周りの視線に柊自身も嫌になってしまい周りの人と関わらなくなってしまった。 見た目のこともあるが、それとは別に頭の良さを疎ましく思う人も出てくるようになり、小学校高学年の頃一時期いじめの対象になったこともあるが父親の介入によりすぐ収束した。 中学に上がり、冠と出会う。冠が自分の容姿を否定せず、奇異の目を向けず接してくれたのですぐに懐いた。冠だけは自分のことを受け入れてくれると盲目的になり段々と冠に執着するようになる。何をするにも冠についていき、何を決めるにも冠を優先した。 そのまま全てを他人に任せたまま大学へと進学したが、21の頃に冠が失踪したことを発端に柊の精神面が不安定になり勉強そっちのけで毎日毎日冠を探し回った。その話はすぐに父親の耳に入り「そんなつまらないことをする暇があるのなら勉強をしなさい。友人がいなくなったとてお前の人生には関係がない」等と長々言われ、すでに精神的に不安定だった柊に「唯一の友人である冠を否定された」こと、「今まで積み重ねてきた不満」などの多くの要因が重なり柊は感情のままに父親を何度も殴りつけた。近くにあった花瓶に手を伸ばし、花瓶で殴ろうとしたがそこで異変に気付いて慌てて駆け込んできた母親に止められた。冷静になった時にふと見えた父親の焦りと恐怖の混じった顔が忘れられずにいる。 両親とはその時ほぼ縁を切る形で家を飛び出してきた。遅めの反抗期。父親の言いなりでいることが嫌になり全てを捨てようと大学も勢いでやめ、今は冠の手伝いをしながらバイト等をして生活している。 父親を殴った一件以降、他人の泣いた顔や怯えた顔に興奮を覚えるようになる。が、誰にでもなるわけではなく「好きな人」か「高圧的な態度、自身を虐げたり、抑圧してくる人間」に対してのみ起こる。 冠以外の他人に支配されることを嫌う。だが意思が弱く、自分で何かを決めることが苦手なので冠が居ないと基本は何も出来ない。 だが普段は隠れているだけで潜在的に強い征服欲を持っているので前者で上げたようなタイプの人間を自分の意のままに動かせたりすることでも興奮する。 5歳の頃の火事の影響で火炎恐怖症を患っている。幼かった柊はショックで火事の時の記憶は抜け落ちているがその時の恐怖は体に刻み込まれている。 自分で火を扱うことはできない。火を遠目に見たりライターを出されると手が震えたり一瞬身動きが取れなくなる。近くで大きめの火が上がったり火災が起きたりすると真っ青になり呼吸が浅くなり動けなくなる。冠にくっつけば少し落ち着く。 冠が帰ってきてからは冠に前以上に依存するようになる。両親との縁を完全に断ち切った事もあり、柊の人間関係は｢自分｣｢冠｣と、あとは全て｢他人｣として扱うようになったからだ。全ての物事を基本的に冠中心に考える。 ｢冠はどうしたい？私冠の為ならなんでも出来るよ｣

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