タグ： 誰がロックを殺すのか ギターボーカル HO1

小学校4年生の頃、母親の弟の家族が上京を機に近所に住むことになった。その家の子どもであった皇后崎 真衣(こうがさき まい)はギターを趣味としており、家に遊びに行った際に演奏を聴かせてもらったことがきっかけにギターに目覚める。頻繁に真衣のもとに通ってはギターを教えてもらい、中学に上がってからは軽音部に入学したことで彼のギタリストとしての意識はより強固になっていった。物心ついた時から周囲に上手く馴染めず、小学校の頃はずっとクラスでも浮いていたが中学以降は部活に打ち込む中で周囲とも打ち解け人間的にも成長する。タカハシにハマったのも中学の部活仲間に勧められたからである。大学卒業後に一年の下積みを経てバンドデビューする。それなりに人気もあったが四年前に解散し、次のバンドメンバーを探しつつバイトや動画投稿などを一年ほど続けていた時にウタに誘われ現在に至る。 と書くとそこそこ平穏なバンドマン人生のように見えるが、本人の心境的にはそうでもない。学校に馴染めていなかったことと親からもなんとなく腫れ物扱いを受けていたこともあって、真衣が来てからは真衣の家に入り浸り、周囲で唯一優しく接してくれる真衣の存在とギターの練習の二つにすがるように生きていた。中学に入り精神的に自立してからは依存感情も薄れていったが代わりに真衣に対して密かな恋心を抱くようになった。しかし何故か真衣のことを好きだと思う自分が気持ち悪く、もやもやとして、不快感や違和感しか抱かなかった。これはなぜだろうと自問自答を繰り返した結果、自分の中の"性"に対する意識や感覚があまりにも希薄で曖昧で、理解しがたいものだったからという結論に至った。そして千鶴は同時に、昔からなんとなく周囲に馴染めなかったのも親も先生も表にこそ出さずともどことなくよそよそしい感じがしたのも全て自分が周りと違うこと、自身の性自認が異常だったのが原因であることに気が付いた。それからはひたすら自分の想いを誤魔化し続け、また周囲からも不自然に思われないような振る舞いを意識して生活するようになった。本人からするとこの恋は今でも後悔と哀愁の種である。千鶴の一人称が"私"と"俺"でよくぶれるのは、幼少期は真衣の影響で一人称が私だったのを、中学で周囲に女々しい、おかしいとからかわれたことから頑張って矯正した結果。その後は何事もなく大学も卒業しバンドを組んだが、なまじ演奏が上手かったのと本人の知らず知らずのうちにたまたまAPPロールでクリティカルを出してしまったせいでバンド仲間の女性にガチ惚れされ相手がメンヘラと化しバンドの空気感が最悪になって解散した。そのせいで女性に若干の苦手意識がある。苦手意識はあるがやはり真衣に対してだけはギターに出会わせてくれたという多大なる恩と、家族にもらえなかった愛情を求めていた先ということもあってもはやなんだかよくわからない感情を持ち続けている。というよりマザコンに近いものをこじらせている。さすがに合わなくなってからだいぶ時間がたっているから精神的に依存はしていないのが唯一の救いかもしれない。(千鶴が高校生になるときに真衣が就職で家を出てからは全然会っていない。親戚の集まりとかでしゃべるくらい。)ファシキュリンには男性しかいないので実は内心ちょっとホッとしている。真衣が交通事故で亡くなったという報せを聞いたときはあまりにも現実味を感じられなくてしばらくただ呆然としていることしかできなかった。(たまたまちょっと規模の大きなライブの直後だったためせっかくだし少し長めに羽根を伸ばそうとか言ってバンドをオフシーズン的な扱いにしてなるべく会わないようにして誤魔化した) 現在のバンドメンバーに対しては人柄、実力ともに信頼しておりとても友好的。中でも誘ってくれたウタには非常に感謝している。自分が大人に頼りずらい環境で育ってしまったこともあり、学生のうちは何かあったらすぐに自分も含めて大人に相談するように口を酸っぱくして言っている。おどおどしていつも真衣の後ろに隠れて自分じゃ何も出来ない弱い昔の自分が嫌い。他者を気遣ったり心配したりすることが多いのは、本人の元々の優しい気質ももちろん強いが、周囲に気を遣ったり心配したりできるのは自分にある程度の余裕がある、きちんと自立している人間だけという考えから他者に優しくできている間は弱い昔の自分じゃないと感じることができるので他者に対して基本物腰丁寧で優しい。ファシキュリンのメンバーに対しても最初こそ優しくしなければならないという強迫観念が強かったが、今では純粋に幸せになって欲しいという思いが全面に出ている。行動指針も基本メンバーの意思や体調などが最優先。 以下アンケートへの回答 1.いつ頃から音楽を始めましたか。きっかけは何ですか。 答.親戚がやっていたのを見てかっこいいと思ったことがきっかけでした。 2.担当楽器へのこだわりは何かありますか。 答.一つとして同じ曲はないので、一曲一曲に異なった音色を乗せられるように弾くことを心掛けています。 3.あなたにとって「ロック」とはなんですか。 自分にいろいろな幸せをくれた宝物です。

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