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片鱗HO高校生 家族にも、学校にも、自分自身にも、何もかもに嫌気が差していて、鬱屈とした日々を過ごしている。 幼少期、酔った父に躾と称して熱湯をかけられたことがあり、「このままでは殺される」という恐怖から近所の郷土資料館へと逃げ込んだことがある。閉館時間をとうに過ぎていたが、尋常でない様子にたまたま居合わせた学芸員の中年男性が助けてくれた。 学芸員はどうにか家族から救い出そうとしてくれたものの、日常的に暴力を受けていたわけではないこともあり、事態が解決することはなかった。 しかし居心地の悪い家庭から逃げる場所として暖かく迎え入れてくれたことから、家から両親の争う声が聞こえてきた際は郷土資料館へと足を運んでいた。昆虫標本の作り方は彼から教わった。生物の時を止めることが、この穏やかな時間を永遠のものにするようで、すっかり夢中となった。 しかし数年後その学芸員はこつぜんと資料館から姿を消してしまい、閉館時間を過ぎれば追い出されるようになる。当時は裏切られたと思っていたが、成長した今では公務員ゆえの異動だったのだろうと理解している。 その時の火傷痕は、今も顔に残っている。 4つ上のきょうだい：兄 趣味：昆虫標本の作成 将来の夢：学芸員 一人称：アタシ 二人称：アンタ 混沌・悪 不定・幻覚　6ヶ月

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