タグ： #誰がロックを殺すのか

猪間 錫音(28) 小さい頃からヒョロい。学生の頃そんなにイケイケな感じではなかった。いわゆる陰キャ。 大人しく慎重派の父と能動的で賑やかな母を両親に持つ。 見た目の大人しさとは裏腹にロックバンド好きの父の影響でロックにハマる。小学2年生のころ父親に一番最初に勧めてもらったのがその当時結成したばかりのバンドの「ザ・ウィンドフォールズ」なのもありその後色んなバンドを知るも錫音自身の原点にして頂点なのは「ザ・ウィンドフォールズ」 高校の頃、バンド好きが転じて自分も演奏する側になれるのでは？と思う事はなく、なんとなく趣味程度にドラムを始めるがこの頃はそもそも人前に立ちたくない気持ちの方が圧倒的に強いため、知識や技術は身につけたものの発表の場がなかった。軽音部などに入って高校3年の最後の文化祭にて実力を発表………なんてこと全くなくそもそも帰宅部に3年間属していた。なので高校卒業までは演者の知り合いなんて1人もなく大人しい父と日々学校から帰ってはドラムの研究をしていた。ドラムを選んだのは母が地元の祭りで大太鼓を叩いていたことも関係があり、ギターやベース、ボーカルには惹かれずドラムに惹かれた。 ある日とある男に誘われて最初は嫌がるものの父と母の後押しもあり「1度だけなら」とバンドをやってみた。その結果錫音にとってそれが大きな転機となりそのバンドにずっと属している。そのバンドもメンバーが変わったりといろいろあったが最近順調に売れてきている。錫音自身バンドをやっていく中で夢ができておりその夢は「憧れのザ・ウィンドフォールズとの対バン」 なのだが、もしかしたら叶っちゃうのでは？と最近自分とバンドのことをいい意味で疑ってる。ライブやインタビューがある日はそれなりにメイクや衣装に気を使うが、オフの日は完全にオフ。年相応の30代手前のおじさんみたいな風貌をしているため基本的にバレない。 実はこういう業界に理解のある職場に務めている。(ここまで売れることを想定しておらず念の為働ける場は必要だなと思ったため) その職場の人間でさえ自分のことを話しても信じて貰えないレベルで別人。 普段は寡黙で大人しく人との付き合いなんてこっちから遠慮みたいな人なのに ライブになると急に「ウェーイ系」になる。 この間のライブのための合わせの時にテンションが上がりすぎて某農業系アイドルのドラム担当の人ばりに首をグリンってしたところ鳴ってはいけない音がしその日は病院に搬送された。 これくらい温度差があるため基本的に誰に話しても信じて貰えない。おかげで雑誌等にすっぱ抜かれる心配がない。もともとすっぱ抜かれることもない。

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