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若干32歳で零課の班長を務めるキャリア。 決して恵まれた体躯や、天才的な頭脳を持ち合わせている訳では無いが、努力で経歴を積んできたタイプ。 零課の班長に抜擢された際、周囲から疑問視される声もあったが実力で捩じ伏せた。 班のメンバーは信頼しており、自分が何かあった時に真っ先に頼れる人物達だと考えている。 仕事以外でも班の中ではまとめ役、というかお目付け役。暴走しそうなメンバーの手綱を握り、ここぞという時に離して暴れさせている。 見た目から取っ付き難いと思われがちだが、実際は明るく穏やかなため、話してみると印象が変わったとよく言われる。 以下秘匿に関わる情報あり 相模原涼は、透輝周にとって大切な人物だった。 周自身、その感情に名前をつけることは無かった。恋愛、友愛、親愛、敬愛。傍から見ればどれにも取れたかもしれないが。 周が願っていた事は、涼が幸せになること。ただそれだけ。 結婚すると聞いた時は心から嬉しかった。それと同時に何故か少し胸が痛かったが、それはどういった感情から来ていたのかわからない。女同士特有の、友人が取られた気がして寂しい、といった感情か。それとも愛する人を取られたという感情か。家族を取られたという感情か。 「貴方の花嫁姿はとても美しいでしょうね。1番間近で見れる相手が羨ましいわ。」 透輝周はそう言って彼女を祝福した。 だが、彼女は幸せにはなれなかった。 幸せとは程遠い、あまりにも無惨な最期だった。 記憶が曖昧ではっきり覚えていないことが、警察官としては悔やまれ、透輝周としては救いであるかもしれない。 せめてもの彼女への餞として、庭師を逮捕すること。今の透輝周にとってはそれが全てである。 その後の進退は彼女自身も考えていない。

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