タグ： Noahの舟 ロスト

「私の命は、国とともにあります」 「ヴァイオリン？…貰ったんだよ。ある日に」 「どうしようもなく恋い焦がれてしまったんだ。…おかしいだろう？私の心は日本とともにあったはずなのに」 一人称→私 二人称→君 大正軍人。階級としては高くなく、一端の兵士である。 日頃から武器をたくさん持ち歩いており、街中を闊歩することが多い。この時代には珍しい高身長であることから、周りから注目の目を浴びることも少なくはない。本人は至って気にしていない。 大正時代ということもあり、軍人が歩いているとなると、住民も怖気付いてしまったり、興味のある子どもなどであれば近付いてくることもあるだろう。本人はそのどちらにもあまり興味は示さないもよう。人に興味がない訳ではなく、自分を始めとした軍人を見ての反応は人それぞれだと思ってるから。 性格は、律儀で芯が強く、しっかりしている。 口数は人並みより少なく、多くは語らないタイプ。表情は、嬉しい時は愛おしそうに笑うし、怒る時は静かに睨む。軍人という職業柄もあるためか、悲しい感情だけが、心には響くが涙は出ないなど、欠如してしまっている。 趣味としては、手持ちのヴァイオリンを演奏すること。ヴァイオリンは、偶然知り合った外国人捕虜が譲ってくれたらしい。その捕虜はもう、自分の同僚の手で殺されてしまったが、何を思ったのか、自分にこのヴァイオリンを譲ってくれた。 ヴァイオリンなど触れたこともなかったが、試しに弾いた時の酷い音は未だに忘れない。その後少しずつ練習を重ね、今は人前で弾けるくらいには上手くなった。 その音色に釣られてやってくる人達で人垣ができることもあるが、自分にとっては大したことはなかった。 軍人として過ごしてきた彼にも、恋心という感情は忘れていなかったらしい。 不意に出会った、自分に自信を持ち、言いたいことを言える蝶に憧憬や羨望の気持ちを無意識に抱き、それは次第に恋慕へと発展する。 『彼のように、自分自身を曝け出し、感情を伝えることができたら』。 彼のことを羨ましくも憧れを感じつつも、自分の好きな心は、時々しか伝えられずにいる。 今の状況については、悔いはない。 いつかこうしたいと、どこかで無意識にそう思っていたのかもしれない。 彼の書く小説が見たくて、文字というものを必死で勉強した。 彼の気持ちが知りたくて、話に耳を傾けるようになった。 彼と出会ってから、自分も変わったことがあった。 それほどに、彼に恋い焦がれている。 □通過シナリオ 鬼さんこちら、手の鳴る方へ 以下、CoC『鬼さんこちら、手の鳴る方へ』HO2蜘蛛の秘匿情報あり↓ 自分はただの日本の狗である。 国家のために全てを捧げ、国にとって悪しきものは全て排除する。 その信仰心と銃火器の腕から、軍人になり、そしてヨミ機関に入り、間諜(スパイ)となった。 彼に会うまでは、自分は日本のために最前線に立ち、命を捧げ、万一日本が滅ぶのならば、自分も共に散ると決めていた。 そして、潜入した荒久祢家の噂を聞き付けるが、そこにいた彼に恋慕を抱いてしまう。 自分が身を捧げる国家が転覆する可能性。 そして、人間としての捨て切れない想い。 自分はこの二つを背負いながら、彼と駆け落ちすることになった。 旅が終わったら、自分が間諜であったことと、彼の家の危険性を伝え、自分がしてしまったことを懺悔しながら、彼と共に心中したいと思っている。 軍人が、上司や国の意向に背くことは重罪。 狗である自分であるこそ、自分が犯したことの重さは重々承知。 やってしまったことは元には帰らない。 そして、自分は彼を心の底から愛している。 国も、彼も。どうか自分のことを許して欲しい。 そんな想いで彼は今、心中を考えています。

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