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特別報酬「作られた少女」 KPレスシナリオ「表題『未完成』」により、眞龍寺久園が描いた少女。 特徴表「大切なもの(D)」 第一章『鏡』 [メイン] 眞龍寺 久園 : 　鏡。かつては呪具として、祭事の装飾として、様々な用途として使われていたそれ。今目の前にあるそれは、己の姿を映し出す。少女は鏡の前に立った。身だしなみを整えるためでもあるが、何より、可愛い自分を確認するためでもある。 　明るい赤茶色の髪を二つに結び、大きなリボンが動く度、蝶のようにヒラヒラと揺れる。大きくパッチリとした、けれど切れ長で見据えるその蒼い瞳に宿るのは意志の強さ。自信の現れとも言えよう。だって私は可愛いんだから。 　ふふ、と小さく笑った後、もう一度姿見を確認する。歳は十二、三だろうか。少女はくるりとその場で一回転すると、それに釣られ長いスカートがヒラリと回る。頭のてっぺんから爪先まで、まるで彼女の為にあしらえたとでも言えそうな服装は、彼女の自信を更に固めるだろう。 　彼女の名は、睡蓮。 　水面に浮かぶ清純な心。 第二章『心』 　自信の顕れは何も外見だけではない。彼女の内面にもそれは如実に出ている。 　それはまるで高嶺の花のように気高く、それはまるで野に咲く花のように爛漫で、道行く者を惹きつけてやまない。けだし他の草花を邪険にすることはなく、善悪、白黒ははっきりとつける。自身が間違っていれば非を認め、他人が間違っていれば指摘する。良くも悪くも、プライドが高く、気が強いのだ。 　それは彼女の心が純真故とも言えるだろう。 第三章『写真』 　部屋に飾られている写真立て、並べられたアルバム。そこに映し出されているのは彼女の家族、姉妹、そして幼少期からずっと共にいる幼馴染。 　時に笑い、時に泣き、時に喧嘩し、また笑う。様々な思い出が詰まっている写真達。これからもその思い出は更新されていく。大切な彼らと共に。 第四章『宝箱』 　海辺で拾った貝殻、遊園地で買った帽子、公園で見付けた四つ葉のクローバー。どれも彼女の素敵な宝物。しかしその中でも特段大切なものが一つある。 　アコースティックギター。 　彼女の小さな身体には少し大きいそれは、音楽好きの父親の影響で自分も弾いてみたいとねだったところ、誕生日プレゼントで買ってもらえた念願のギター。楽器を習っているクラスの子や、ピアノを習っている幼馴染を見ていたのもある。 　自分もやってみたいと。可愛い私がギターなんて弾いたら最高じゃない？なんて言って。 　練習するなら根気が必要だと母親に口酸っぱく言われた。だが、それで諦める彼女ではない。だからこそ、このギターは格別なのだ。

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