タグ： 壊胎

常勤講師だが、学級を担当していない。 よく質問に来ていた女子生徒がいじめによって投身自殺をした後、現在まで半年程休職中。 眼帯をしているのは右目関係で酷い目にあったから。 かなりの愛煙家。一人暮らし、だった。 彼には２つのトラウマがある。 彼は生来、互いの目の色が違った。 彼の父は医者だったから、それを欠陥として、彼を愛さなかったが、彼の母は違った。ありったけの愛情を注ぎ、彼の前で笑顔を絶やさなかった。 が、彼を愛したのは、彼の母だけだった。 周りの大人達は、彼を気味悪がった。 彼の母は精神をすり減らし続け、 「あんたなんて産まなきゃ良かった」 と言い残し、目の前で飛び降りた。 これがひとつめ。 1人になった彼は、1人で生きた。 彼は生来頭が良かったから、1人でも不自由は感じなかった。 成長した彼は、教師になって、とある高校に赴任した。 彼は見目が良かったから、多少冷たい態度をとっても人気があった。下心で寄ってくる生徒や教師もいた。 彼は人の心理を見抜くのが得意だったから、それに靡くことはなかった。 ただ1人だけ、純粋に勉学を愛し、彼に話しかけてきた女生徒が居た。 彼は彼女との会話を楽しみ、補習やその文学の詳しいことまで教えた。 それは、他の者たちにとって面白くなかった。 彼女は酷くいじめられ、精神をすり減らし、学校の屋上から空へ羽ばたいた。 「先生、こんなことになってごめんなさい」 と、遺書を残して。 彼は自らの無力さを呪い、その事実を飲み込むには時間がかかった。 彼は休職し、煙草の量が倍に増えた。 これが、ふたつめ。 とある船に拉致され、命懸けで戦った結果、自衛隊特殊部隊のような場所に所属することになった。 彼はもう、眼帯はしない。 守りたいものを、しっかりとその目に焼き付けるために。 同じ事件に巻き込まれた柊　紗菜と付き合っている。彼女が成人したら、自らの気持ちを伝えるつもりでいる。

※歌詞を引用、及び記載することは禁止となりました(Youtubeや歌詞サイトのURLだけ書くことをお勧めします)。
↑ページ上部へ