タグ： さじ探索者 夜雨対牀

───────────────────────────── 夜雨対牀　HO2：彼岸花 「想う人はあなた一人」 あなたはHO1が大好きだ。だからHO1を放っておけない。 ───────────────────────────── 落海 朝哉(おちうみ ともや) 18歳 高校三年生 職業ベース：エンジニア（2010版） 最近受験勉強が忙しくなってきた。工学系の大学を目指して日夜勉学に励んでいる。 小さい頃から勉学一筋で優秀な成績を修めてきたが、運動だけはどうも苦手。 弟である透夜(とうや)とは最近うまく喋れなくて歯痒く感じている。 「あ…その、最近どうだ」 「…そうか。…うん…ええと」 「…いや、何でもない。邪魔して悪かった」 「お、俺の馬鹿…」（もっと色々近況を聞きたかったのに…） 昔は仲良く話せていたし、弟は今も昔も変わらず気さくに話しかけてくれるのに、自分だけが体裁を気にして取り繕うことしか出来ないのをちょっと情けなく感じている。 朝哉は、両親の期待に応えるためだけに今まで必死に勉強してきた。 自分たちに無関心な父にはなんとか認めて貰おうと、自分たちに期待という名の重圧をかける母親に対してはその期待に応えられるだけの息子であろうとしてきた。…が、最近ちょっと疲れてきている。 「―俺は、何のためにここまで必死に勉強してるんだろうな…？」 このような疑問を抱きながら、朝哉が折れずに立てているのは弟である透夜が横にいてくれるから。 透夜に両親の重圧を向けさせてはならない、透夜に両親の期待を背負わせてはならないという空回りの気遣いで弟に対しても上手くコミュニケーションが取れなくなっている。（透夜に自分が苦労していることを悟られたくないがために口数が少なくなった） ―実際は自分が頑張れば頑張るほど両親から弟・透夜に向けられる眼は冷ややかになっていることにも気付かず…。 [海が思い出の場所である理由] ある夜、透夜に「海に行かないか」と誘われた。 「？どうした、こんな夜中に…父さんと母さんに怒られてしまうだろう」 「海。どうして海―いや。分かった。バレないように、靴は置いていこう。ああ、でも裸足では怪我をするから…ほら。捨ててもいい靴下。これを履け」 「――こうして海を眺めるためだけに来るのは、初めてだな…」 透夜に「夜なら兄さんとゆっくり話せるでしょ？」と言われたことで初めて、透夜との時間が少なくなっていたことに気付く。 [好きな食べ物]　…　卵焼き 幼い頃、両親がたまたま家にいなかった夜。 二人でご飯を用意しなければならず、ではどうしようかと考えていたとき、どうしても自分で作ると言って聞かなかった透夜に「じゃあ卵焼きなら作れるか？」と卵焼きの作り方を教えた。 その卵焼きの、ちょっと不格好だけど甘くて優しい味に、愛しい気持ちと温かい感情を覚えた。それ以来なんとなく卵焼きが好物料理になっている。 月日は流れて、透夜が弁当を作ってくれると入っている卵焼きを見る。 すっかり上手く巻けるようになり、綺麗で整った卵焼きを見て「そういえばあんなこともあったっけなあ…」と思い返しては一人笑っている。 弁当は、「無理するな」と言うのに透夜が作ってくれるのが嬉しいのでもう文句も言わずに受け取っている。綺麗に食べる。 味の感想とか伝えたいが、恥ずかしくて伝えられていない。 [通過済みシナリオ] ・夜雨対牀　…　END7「徒花の種」 ※以下「夜雨対牀HO2」秘匿バレあり □HO2：彼岸花 あなたはHO1が共に心中しようとしていることに気づいている。 しかしあなたはそれを真剣に止めようと強く思っていない。自分も心のどこかで死にたいと思っているのかもしれない。HO1 と共にいられるのなら心中もいいかもしれない。そんなことをうつらうつら考えている。 それでも死は少し怖いものだ。HO1がどうするつもりかわからないが、できるだけ楽に死ねたらとぼんやりとインターネット で調べ物をしていると一つのサイトに辿り着く。 怪しげなサイトを開くとどうやら毒や強力な睡眠薬を売っているサイトを見つけてしまったようだ。 「たった一滴で死に至る」 「飲めばすぐ眠りに落ちる」 そんなキャッチコピーが画面に表示されている。 使わなければそれでいい。そう思ってあなたは購入ボタンを押した。 そして届いた黒いインクのような液体が入った毒の小瓶と真っ黒な錠剤の入った瓶を引き出しに仕舞い込んだまま時間は過ぎていった。毒を飲んで死んでもいいかもしれない。大量に薬を飲んで死んでもいいかもしれない。そんなことがぼんやりと頭 に浮かんだまま。 「散りぬべき時知りてこそ世の中の花も花なれ人も人なれ」 咲かぬ徒花を咲かせよう。 あとは一歩前に足を進めるだけ。 でも、ただたくさん眠って起きたら案外死ぬこともバカらしくなるかもしれない。 …明日決められなければそのままだらだらと暑い夏を迎えてしまう。理由もないのにそうあなたは確信し眠りについた。 [贈った花] あなたは数日前、HO1にライラックの花を贈った。そしてそのお礼だとラベンダーの花を受け取った。 ライラックを贈ったことに何か意味を持たせても構わないし、ただ香りがよかったからでもいい。 [ライラックの言い伝え] ライラックの花びらは通常4枚。もし5枚の花を見つけたら、誰にもいわずその花を飲み込むと、愛する人と永遠に過ごせる。 意味を持って贈ってます。透夜のことが大好きです。ライラックの花言葉を調べた上で贈ってます。 弟に意味を聞かれても「…さあ、香りがよかったから…なんとなく」とか言ってはぐらかします。 ラベンダーをお礼に貰った瞬間に花言葉を調べて、ちょっと嬉しくなった後に「…まさかな」と言ってます。

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