タグ： 脱獄は乙女の嗜み

神々　蓮華　(みわ　れんか) 一人称:わたくし 二人称:貴方様 千代田区田園調布お嬢様 旧財閥の神々(みわ)本家長子にして一粒種 私立舞麗慈和学園の高等部3年 生徒会会計所属、弓道部副部長 天香国色、文武両道、温厚篤実…… 外見、能力、性格に至るまで非の打ち所のない少女。上を立て、同輩と親しみ、下の面倒を見ている。 婚約者、雲野大良を持つ。高校からの婚約者に少しばかりの戸惑いはあれど、雲野のことを愛らしいと思い慈しんでいる。雲野の望みであるなら、本意でなくとも校内で避けることを受け入れている。それはひとえに彼への愛情が成せるもの……だが、実は婚約者に隠れて先輩同輩後輩問わず女性に手を出している故の寛容さともいえる。なお、婚約者がいるので同性で留めている。 バイセクシャルかつポリアモリスト。 平等に、広く、多くの愛を与える人。 …………それは、まるで神のように。 彼女は自身の欲望の捌け口として女性に手を出しているわけではない。彼女がやるのは、多感で苦悩する少女たちに寄り添う行為。望まれた手をそのまま差し伸べるだけにすぎない。 少女たちのあるがままを受容(あい)する。そして少女たちから希求(あい)される。 ──それによって、彼女を教祖とした信者作りが広がっていく。 彼女は寛容で慈悲深い。そんな風になったのは、幼少期の抑圧が原因だった。 旧財閥の流れを組む神々家はその年月の分だけ思想が凝り固まっており現代にそぐわぬ男尊女卑を掲げていた。一粒種のお姫様ゆえ可愛がられていたものの、それはお人形と同じもの。男尊女卑の気風がある故に将来彼女は婿を取り大人しく家にいることが定められた未来。 そのために賢しくあれば叱責される。能力を制限されることは賢い彼女は理解こそすれど酷く窮屈であった。 家族も、親族も、誰も彼も愛せない。 自分より劣る人々に、何故迎合しなければいけないのかと。 そんな憤りが常に胸の中で燻っていた。 怒りを持ちながらも人形に徹する少女時代。 それを、彼女は自身を"神"だと擬似的に認識することにより家からの制限を赦す術を覚えた。何も本当に"神"だと傲り高ぶっているわけではない。自身が神ではなく人の身であることは重々承知している。しかし、そう思うことでしか頭から押さえつけてくる他人をあしらい赦す方法が見つからなかった。他人に等しく寛容で与え続けるだけの装置になるには、それしか道が見つけられなかった。 例えば──自分より後に生まれ"神々"の血も薄い又従兄弟がただ男というだけで持て囃されて次期当主の話が出ていることも── 例えば──年若い自分よりも能力の劣る父が女というだけで蓮華の私生活に口出しすることも── 例えば──一切拘わりのない学園の有象無象が有能な彼女に陰口を叩くことも── 例えば──勝手に宛がわれただけの分際で、自分に頼みごと【命令】する婚約者のことも── 全て、自身よりも劣った"人間"の成すことであれば仕方ない。 そう、認識しながら……彼女は"神"として今日も微笑んでいる。 赦(あい)しましょう、救済(あい)しましょう、肯定(あい)しましょう それが、貴方たちのためになるなら── 【みんながだいきらいでうけいれられないにんげん"のれんか"は、だれもをうけいれる"からっぽの神様"になることでようやくいきができました。】 【通過後】 ある意味目障りだった婚約者がいなくなりすっきりした模様。"仲が悪いとされながらもやはりいなくなったことでショックを受けつつも健気に頑張っている"風に周りには見せている。帆稀やリズはその後も時折気にかけている。 蓮の花言葉:｢清らかな心」「神聖」「離れゆく愛」「雄弁｣

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