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都内のバーや歓楽街の片隅に現れる女占い師。神出鬼没の美女占い師と密かな話題になっている。占い方法は主に占星術やホロスコープ。親身に相談に乗ってくれる優しさと、的確なアドバイスが人気。 本名は「天城千里(あまぎ ちさと)」。 学生の頃から占いを趣味でやっていたが、ある時占いの結果が全て現実に起きる、という奇跡的な出来事が起きた。テンションの上がった友人達からは、占い師の才能があると持て囃され、自分でもそうなのでは無いかと思い込むように。 あまり人前に立つのは得意では無かったが、元々思い込みの激しい性格でかつ人に流されやすいところがあった為、大学では占い師になるべく迷わず心理学を専攻。趣味である天文学も学びながら、知識を蓄え占い師となる。この頃の占い師としての名前は「千里(せんり)」。 占い師として活動し始めてからは百発百中とまではいかないまでも、当たると評判でそこそこ名前も売れてきていた。小さな女性向け雑誌の占いコーナーの監修も務めるなど、順風満帆に思えた。しかしある日、占い目的ではなく口説き目的で来た客を何とか追い返してしまったことで一気に人生が変わってしまう。 その客は中々に有名な業界人であり、自身を冷たくあしらった美女占い師を面白く思い、自身の番組へとオファーを出した。占い師としての仕事の依頼は流石に断ることが出来ず、オファーを承諾し出演した。 だが、本番の収録では生来のあがり症のせいもあり、占いの結果は散々で震えた声で話すのがやっとだった。これでは到底流せないとお蔵入りの予定だったが、面白く思った業界人によってそれがテレビに流されてしまう。 笑いものにされた天城に対し、世間的な意見は同情的なものが多かったが、小馬鹿にするような嘲笑的なものも少なくは無かった。様々な人の目に晒された結果、人間不信気味になり、人に絶望すると同時に数多の人々が住むこの世界で生きていくことすら苦痛に感じるようになる。 現在では、占い師としての名前を「霞(かすみ)」に改め、フェイスベールで口元を隠し正体がバレないように占い師として仕事をしている。 何処かで誰にも見つかることなく、笑われる事も同情されることも無く、ひっそりと死にたい。そんな思いを抱えながらも、死んだら再びテレビやネットの晒し者にされるのでは無いかという恐怖心もある。死ぬ為の痛みは怖くないが、死んだ後の事に恐れを感じているため、最後の一歩か踏み出せずにいる。 千里の頃は穏やかな話し方だったが、霞となってからは少し仰々しい話し方をするようになった。だが演技は上手くない為、動揺するとすぐに元の話し方に戻ってしまう。

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