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覚えている限りではじめの記憶は、硝子の箱の中。辺りには白い服を着た大人達が忙しなさそうに動いていた。 何故だか恐ろしく思えてふと隣に意識を向ければ、板を1枚隔てたところに同じ顔。寄り添うように、ぬくもりを分かち合うように身体を近づけても、厚い壁に遮られて凍えるばかり。目の前で白い波が動くのを、ただぼんやりとみていた。 《賢者の石》適合者。 物心ついたときには既に実験体として管理されていた。(おそらく)双子の片割れとは毎日顔を合わせる環境にいたが、直接触れ合えることはなかった。 顔色や表情、筆談などでコミュニケーションを取っていて、声を聞いたことはない。泣き叫んでいる(であろう)あのこの歪んだ表情は忘れられない。 よくわからない機械に繋がれたり、薬を打たれたり。その果てにいつしかオーヴァードとして覚醒した双子は《賢者の石》適合実験の被検体に選ばれ、自分は適合したものの片割れは適合せず死亡した。 片割れの死で暴走、実験施設を破壊したことでUGNに発見され保護。UGNチルドレンとして水津鞠支部に配属され、三色奏良と出会う。 彼の明るさに救われている部分があり、深い信頼を寄せている。 自分が実験体だったことに対して特別に思い入れやトラウマはないが、痛くてしんどいものだとは知っているので、できる限り子供たちは保護したいと思っている。 片割れの名前は「れい」

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