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フリーランスの情報屋。UGNに情報提供をしている。 大人びた振る舞い、詩的な言い回しなどが特徴的だが、実年齢以上に幼く見える（見た目の体感的年齢は１４才ほど）。 人と関わること自体には積極的だが、深く付き合うことはせず、どこか俯瞰的な表情を見せる。 好きなものは人間、嫌いなものも人間。 好きな食べ物はシチュー、嫌いな食べ物はザクロ。 趣味はオカルト情報の収集と作詞作曲。 オカルト趣味のおかげで、直原市で発生した”タタリさん”の怪異についても多少の知識がある。 ―解決したのが高校１年生の少年で、名前を大空綱吉ということも。 １２歳の時（つまるところ今から６年前）、彼女の父であり富豪の 牛生隆法（うしき　たかのり）の賄賂による金品の横領の疑いが明らかになった。 尚も財産を専有せしめようとする隆法は、娘であるさくらに金品を飲み込ませ、しかる後に摘出することを考えた。 計画は実行に移され、彼女は無理やりに堅い指輪やネックレス等の金属類を飲み込まされた。 しかし、隆法の拘留後、さくらも参考人として任意同行を受け、様子を不審がった警察によって事実が露呈。 未成年であったこともあり、さくらは厳重注意の上解放、隆法は横領・傷害・強制わいせつ等々の罪で再逮捕となった。 問題はその後である。 さくらが飲み込んだ金品の１つ、隆法がレネゲイド研究所の設立認可のために脅し取った遺産の一つが、彼女と融合してしまったのだ。 摘出は不可能。さくらはオーヴァードとなり、遺産の影響で成長が１／３程度に遅れてしまった。 さらに物体を拘束し封印する遺産の性質により、平常時は歩行すら正常にこなせなくなり、歩行補助用の杖が欠かせなくなった。 そんな自身の肉体に関する都合上、戦闘行動は好まない。 犯罪の隠ぺいに、幼く無知であったとはいえ手を貸してしまったことを霧谷にもみ消してもらった手前、 お願いされれば断ることもできないのだが。 戦闘時は融合した遺産、種別名『ニーベルングの指輪』によるレネゲイドの減衰・封印によるガード役をこなす。 能力発動時は心体の一部（順に片手・両手・四肢・全身）の制御を切り離すことで最大３段階の防御方陣を発動でき、 ハニカム構造の光条によって編み上げられた光のバリアが攻撃を阻む。 能力名を、彼女やUGNは犠肢縛盾（サクリファイス）と呼称している。 制御を失う部位の量によって一手（ハンド）、抱擁（アームズ）、四肢（リムス）、大我（オールマイン）と段階付される。 現在、趣味と副業を兼ねて歌手業を営んでおり、もともとの勤勉な性格もあり少しずつ実を結んでいる様子。 最近インディーズとしてCDデビューを果たした。 UGN上層部の要請により静揺神檎と名乗る男からの依頼を受け、指定された街へ行くことになる。 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------ 『彼の失った苺』において、未来ではＴＹＰＥ＝ＢＡＬＯＲに対抗するための情報収集を行いながら生き延びていた。 シナリオの最後に大空綱吉と邂逅し、そして添い遂げることとなる。 （余談だが、彼女が正史に似合わず押しが強かったのは、彼女がそう育ったからではない。 １０年も前に一歩を踏み出し、友人として彼を囲む一人になりあがっていた自分を見て発起したからである。 皮肉にも、大空綱吉によって勇気を持って一歩を踏み出したさくらが、自分自身ではあるものの 他者の背中を押したのは、ある種の成長と言えようか。） ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------ 『私が憧れた鳳梨』において、父隆法が愚かにも自らの罪を顧みず、それどころか罪の帳消しを計画していたことが判明。 彼の善性を少しでも信じた自分の浅はかさと、周りで焦りに視界がくらむ仲間たちのとりまとめですり減った彼女だが、 答えを見つけた仲間たちを頼ったことで自らも光明を取り戻す。 父隆法の「自分の罪を取り消せ」という要求に対し、さくらは「監視されている自分の会話記録をUGN本部に公開する」ことを代価に了承した。 これにより彼の要求を呑んで見返りを入手しつつ、のちの悪行を封じることに成功した。 余談であるが、この方法には致命的な穴があった。UGN上層部がこれを黙認する可能性である。 結果論ではあるが、中枢評議会に黒幕がいる状況ではなおさら、状況を見逃され、かつさくらの立場が危うくなる可能性があった。 それでもこの方法をさくらが選択したのは、「UGNの、あるいは自分を見捨て裏切り続けたこの世界の善性を信じたから」である。 結果として隆法の悪行は止められた。さくらが彼らから感じ、そしてもう一度信じた善性が、確かに世界に存在した証左である。 世界には確かに、希望の色があったのだ。 八椚との決戦ののち、八椚の実質的な支配下であった神峯蛍の行く末を案じて声をかけた。 仕事の手伝いだのなんだのとでっち上げたが、純粋に心配であったからであった。 結果的に神峯はさくらと同居することになり、仕事も二人でこなすようになった。 さくらはこれから彼女の日常としても、胸を張って歩くことだろう。 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------ オカルト情報の収集も欠かしておらず、夏の終わりには自らが収集した情報をもとに肝試しを敢行。 したはいいが、そこが運悪くレネゲイドビーイングの研究施設だったことで、倉木ことりをレネゲイドの事件に巻き込んでしまった。 いつか真実を知ったとき、彼女にはすべてを打ち明けたうえで、謝罪しようと考えている。 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------ 『彼女と過ごした金柑』までの間に、しばらく期間を空けていたリハビリを敢行。 その結果、歩行に要していた杖が不要となり、二足で立派に歩けるようになった。 また、赤堀胡珀の身の上を案じており、その後のメディカルチェックを定期的に担当している。 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------ 『貴方と燃え咲く桜桃』では、その能力に目をつけた黒崎によって負傷させられたうえ誘拐された。 その後、自らの複製体を乗っ取ったヲクシズに目をかけられ精神的に追い詰められるが、 仲間たちの尽力で無事救出された。 人を恨まなかったなんて言わない。むしろ自分の生涯は、憎悪と憤懣と呪怨の歴史だ。 だが、だからこそ人の幸せを願って生きていく。 誰かの幸せを守るのに、資格を出せというのなら、ボクの周りにいるみんながその資格だ。 絶望を与えんとしたその試みは奇しくも、自分が積み上げてきたものを再確認し、希望へと変わる出来事となった。 余談だが、事件解決後、方々に頭を下げに行くなど、いろいろと被害を被った人物でもある。 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------ 『番外：ぜんまいじかけのえいゆうたん』では、唯一”箱庭”での記憶を持ち帰ってきた人物となった。 そのことを表に出すことはしないが、彼女にはまた一つ心残りが増えた。 それは、鷲尾 波里香を救うことができなかったということ。 幸いにも三枝さんがそれを身をもって請け負ってくれたが、自分にはそれが為せなかった。 このことをきっと、また一つ胸に刻んで生きていくのだろう。 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------ ここからは裏設定的な話。 ニーベルングの指輪のせいであらゆる判定ダイスに-1Dされるため、平常時では肉体技能による判定は自動失敗となる。 侵蝕率によるダイスボーナスがつけば判定は可能となるが、同時に侵蝕率の上昇、果てはジャーム化の危険をも意味する。 （現在リハビリの名目で肉体能力値が増加したことで、肉体の判定が可能となった。 もっとも、華奢な女の子と同程度の筋力しかないが、それでも重畳だろう。） また ・牛生という苗字は”牲”の字からとっている。儀式の際の贄という意味である。 ・さくらという名前はサクリファイスから。生贄・人柱という意味である。 ・クシナダというコードネームはその名前通り日本神話の奇稲田姫（クシナダヒメ）から。 以上のことからわかるように、彼女のテーマは”人柱”。 よく言っても、地鎮などの際に用意される贄となる人のことであり、 悪く言えば、他人の平穏のために利用され、人のためなどと銘打って残虐な扱いを受ける哀しい人物のことである。 過去受けた”事件”による被害、そして能力ゆえの前線への強制出動によるストレスで、 彼女の髪は真っ白に染まってしまっている。 現在金髪にエクステなのは染めているから。 能力発動時、彼女は先に足の制御を切り離すが、別段腕でも問題はない。 あえて優先して足の制御を切り離すのは、もともと歩行が困難であり、足だけでの歩行に支障があるため。 （現在通常の歩行が可能となったため、この誓約は意味をなさなくなった。 今では片手、両腕、足の順に制御を切り離す形式をとっている。） 「犠肢縛盾（サクリファイス）――二足（レッグス）！」 「犠肢縛盾（サクリファイス）――四肢（リムス）！」 「犠肢縛盾（サクリファイス）―大我（オール・マイン）！」 「犠肢縛盾（サクリファイス）――一手（ハンド）！」 「犠肢縛盾（サクリファイス）――抱擁（アームズ）！」 「犠肢縛盾（サクリファイス）――四肢（リムス）！」 「犠肢縛盾（サクリファイス）―大我（オール・マイン）！」

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