タグ： あまえ そら

常にニコニコ笑顔を絶やさない愉快な人。1年前くらいに買い換えたトランシーバーにニコちゃんマークのストラップを付け、スマイルくんと名付けている。 頭を使う為に糖分を頻繁に摂取していたら気づいた時には超甘党になっていた。最近はいちごオレをほぼ毎日飲んでいる。頭は良いので座学は優秀だが拳銃の技術や体術は警察学校で培った基本ぐらいしか出来ない。 2年前の事件で汚職をした事を仲間にバレてはいけないという焦りや危機感、犯人にされた人への罪悪感から精神がすり減っていたある日、笑顔には相手の警戒心を薄め信用が得やすいだけで無く、自分自身に楽しいという暗示をかけれる効果もあると知る。その日から仲間に疑いの目を向けられないようにする為だけでなく、自身の気持ちを誤魔化す為にも常に偽の笑顔を張り付けるようになった。故に感情表現が正しく機能していない。楽しいから笑うのでは無く焦ったり不安な気持ちになった時に笑う事が多い。 教育熱心で厳しい両親の元で育つ。加えて地頭も良かった為学生の頃から成績優秀だった。しかし周りと比べて一つ飛び抜けた頭の良さが原因で中学時代に酷いいじめを受ける。彼自身はいじめを終わらせる為に両親に助けを求めたが忍耐力をつけさせたかった両親は「そんな物に負けるな」「あと数年の辛抱じゃないか」と厳しく言うばかり。禄に助けようとしなかった。その結果いじめは中学卒業するその時まで終わる事なく続いた。最後まで解決する事は無く、いじめの加害者は裁けず被害者の彼自身も救われないまま終わったのだ。 この経験から彼は悪人が裁かれず善人が我慢するという状況を嫌う。そしてこの考え自体が彼の指針となり刑事を目指す理由ともなった。加害者を正しく裁き、被害者を必ず助ける。そのような人になる為に彼は抱いた信念を胸に今日も自慢の頭脳を使い必ず犯人を見つけ犯罪を暴いていく。 しかし彼のこの信念は2年前の事件の汚職をきっかけに大きく崩れる事となり、これが今彼自身を蝕んでいる罪悪感や精神のすり減りの正体でもある。自分が加害者側に周り、無実の人間に罪を擦り付け、救われぬ被害者を作り出してしまった。この事実に押し潰されそうになるがそれでも仲間にバレるわけにはいかない。心が折れる訳にもいかない。大丈夫、今日もまだ笑えてる。皮肉にも今の彼を支えているのはかつて自分が嫌った厳しい両親の教えである忍耐力だけとなった。

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