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クトゥルフ PC作成ツール
蓮華升麻 秘(Hime Rengeshōma)/陵 澪印(Rein Misasagi)
ID:4102092
MD:4c24ca373ede9518af1f3183b24b5acd
蓮華升麻 秘(Hime Rengeshōma)/陵 澪印(Rein Misasagi)
タグ:
黎明期(ф)
SфRA-駒
SфRA-XX
SфRA-現代
秘匿出身(ф)
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その他増加分
一時的増減
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SAN
現在SAN値
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技能
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興味P
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(うち追加分:
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初期値の技能を隠す
複数回成長モード
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<戦闘技能>
成長
戦闘技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
回避
キック
組み付き
こぶし(パンチ)
頭突き
投擲
マーシャルアーツ
拳銃
サブマシンガン
ショットガン
マシンガン
ライフル
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<探索技能>
成長
探索技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
応急手当
鍵開け
隠す
隠れる
聞き耳
忍び歩き
写真術
精神分析
追跡
登攀
図書館
目星
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<行動技能>
成長
行動技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
運転(
)
機械修理
重機械操作
乗馬
水泳
製作(
)
操縦(
)
跳躍
電気修理
ナビゲート
変装
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簡易表示
通常表示
<交渉技能>
成長
交渉技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
言いくるめ
信用
説得
値切り
母国語(
)
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簡易表示
通常表示
<知識技能>
成長
知識技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
医学
オカルト
化学
クトゥルフ神話
芸術(
)
経理
考古学
コンピューター
心理学
人類学
生物学
地質学
電子工学
天文学
博物学
物理学
法律
薬学
歴史
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戦闘・武器・防具
ダメージボーナス:
名前
成功率
ダメージ
射程
攻撃回数
装弾数
耐久力
その他
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所持品・所持金
名称
単価
個
価格
効果・備考など
価格総計
現在の所持金:
、 預金・借金:
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パーソナルデータ
キャラクター名
タグ
職業
年齢
性別
身長
体重
出身
髪の色
瞳の色
肌の色
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その他メモ
■確認用項目 ・簡易紹介 ・キャラクター作成について ・技能について ・後遺症 ・呪文 ・所持AF ・所持、あるいは読んだ魔導書 ・通過シナリオ ■蛇足項目 ・おいだち ・人間関係 ・その他記録 ・追憶 ・遭遇神性や怪物 ※ふんわりワンクッション ___ 以下確認用 ___ ■簡易紹介 陵 澪印(みささぎ れいん)が今の戸籍上の名前。初恋の少女の名前が「レイン」だった事が由来している。 人を殺す才能に長けており、式場集団殺人の犯人。元死刑囚。 今では居場所となっている集団の火力となっているが、別に人を殺すことが好きな訳では無い。しかし、目的はある。 沢山お金を貯めて、手術を受けて「男性」になって、ある少女に告白をしに行くのだ。 きっと拒絶されるだろうから、拒絶されたら、改めて法廷に裁かれて死にに行こうと思う。きっとそれが神に対する贖罪なのだ。 「おれ? おれね〜、『鬼』とかでいいよ〜。あんまり名前で呼ばれると照れちゃうからさぁ」 「音楽ね〜。むかし少しやってたんだ〜。ピアノはあんまりだけど、ヴァイオリンはそこそこ出来るよ〜。……意外?」 嗚呼、仕事だ。──麻袋を被って、麻縄を首に巻いて、レインコートを上から深く被る。そして意識しないようにする。本能に任せるのだ。 そうしたら、いつも足元には赤い花びらがたくさん散っている。どうせ、将来長くない身。ぼくもいずれこうなる。 目に花が咲いており、毟ってもどうにもならないため眼帯を付けている。 ■キャラクター作成について 設定年齢:EDU+6=23歳(下限)、25歳(現在) 職業ベース:ディレッタント(基本 p.48) 職業pt:[EDU*20]pt 職業技能:芸術、乗馬、ショットガン、信用、製作、ほかの言語 →芸術(ヴァイオリン)、芸術(ピアノ)、ほかの言語(英語) →本来、〈製作〉を取得するところ〈芸術〉へ変更し、2つの〈芸術〉技能を指定し取得している +個人的あるいはその時代の特色的な技能としてさらに2つの技能 →組み付き、マーシャルアーツ 特記:なし 特徴表:なし ※〈マーシャルアーツ〉については、『クトゥルフ2010』にて〈武道〉との置き換えがされている。 職業サンプルの参照元が『クトゥルフ神話TRPG』であるため、〈マーシャルアーツ〉で技能を割り振っているが、 卓により、〈武道〉としての置き換えが認められた場合、組技系として技能を置換できるよう、ポイントを割り振っている。 ※某卓のハウスルールより、良識の範囲内でのステータス一括振り直し自由とのことで、DBが[+1d6]が振るまでおこなった ※某卓のハウスルールより、良識の範囲内での各ステータス3つまでを3回まで振り直し自由とのことで下記のように行った EDU:12→17(振り直し累計1回) INT:16→18→9(振り直し累計2回) 以上 ※某卓のハウスルールより、良識の範囲内でのステータス入れ替え許可とのことで、下記のステータスの数値を入れ替えた POW6、APP8 → POW8、APP6 以上 ※某シナリオより、非凡な経験を持つことから任意の〈戦闘技能〉ふたつに+20%が付与されている →ショットガン、杖 ■技能について ・理由(ステータス・技能) ・元、ミオスタチン関連筋肉肥大の患者。資産家の一心により、病症は抑えられ、今は落ち着いたが、それでも筋肉がつきやすい体質。(STR) ・右目が眼白皮症の影響を受けているため、日光に晒されると羞明で目を傷める事があるが、それ以外は健康そのもの。(CON) ・精神的に虚弱。幼少期は怪力に悩まされ、争いごとを好まないおとなしい少女として人格を形成されたはずが、 才能というものは時に皮肉を告げるもので、資産家の家に引き取られ、事件を起こし、無意識が望む凶暴な自身に耐えられず、 初恋の少女に逃げを求め、自身の名前を「澪印(レイン)」と改めた。 また、恋愛対象が女性であり、教会(プロテスタント)育ちであるがゆえに、同性愛を否定され、男性になる事を望むようになる。(POW) ・得意な事はどこまでも伸び、不得意な事は伸びが悪いものの、努力をするためそれなりにこなす。(DEX) ・日本人離れした灰色の髪に紫色の瞳。左目は虹彩異色症の所為で紫に見えるだけで視力に問題ないが、 右目は青い色素に血の色を透かして紫に見えるため(=眼白皮症)、感情に伴って瞳孔が開くと、血の色が透けて赤く見える。 また、右手側の額に皮角があり、それ故に「鬼」と呼ばれることに馴染みを覚えた。 スキンピッキングの癖があり、身体中には自傷の痕が絶えない。全体的に不気味な印象を感じさせる。(APP) ・元、ミオスタチン関連筋肉肥大の患者。資産家の一心により、病症は抑えられ、今は落ち着いたが、それでも筋肉がつきやすい体質。 そのため、背は女性にしてはやや高く、男性にしては少し低い程度だが、見た目に反して筋肉による体重がある。(SIZ) ・単純で、人を疑わず、深くものを考えることを嫌がる。(INT) ・教会孤児であり、義務教育は指定された小学校・中学校と通い、中学2年生の道中である14歳の頃に資産家の家に引き取られ、 エスカレーター式の私立の中高一貫校(所謂お嬢様学校)に通わされる。英才教育を学び、知識には長けている。(-18歳) また、高校卒業後は自身の病気と向き合う為に医者となる道を志望し、医学大学への進学を志していたが、数学に引っ掛かり留年。(-19歳) 難易度を下げ、臨床検査技師として別の大学へ受験し、漸く入学。どうやら、人を救う側の立場ではセンスが無かったようで、度々躓いていた。(-21歳) 事件を起こしてしまったのが、当時22歳。法廷にかけられるのと共に、大学への在籍も取り消しとなってしまい、事実上高校卒業程度の学歴。(EDU) 職業技能(身に染み付いたスキル) ・秘を拾ってくれた投資家から、護身術として合気道を指導された。センスはもちろんあった。 相手の体重移動を上手く利用する武道であるので、筋肉が付きやすくなるという事もなく、役に立つ。(組み付き) ・秘を拾ってくれた投資家から、護身術として合気道を指導された。センスはもちろんあった。 相手の体重移動を上手く利用する武道であるので、筋肉が付きやすくなるという事もなく、役に立つ。(マーシャルアーツ) ・秘を拾ってくれた投資家は、ハンティングが趣味だった。 ある程度年齢を重ねた秘にもハンティングの仕方を教えると、元より才能があったのか、手足のようにショットガンを使いこなした。(ショットガン) ・秘を拾ってくれた投資家もまた、富裕層の例にもれず馬術を嗜んでいた。飛びぬけて上手い訳ではないが、それなりに乗りこなす。 特に、秘が世話をしていた乗用馬はアパルーサという種類の馬で、素直な気性と賢さを兼ねそろえ、マーブル模様が特徴的だった。(乗馬) ・その蓮華升麻姓に馴染みのあるものであれば、その家柄を理解するだろうが、同時に蓮華升麻邸でどんな事件があったかも察するかもしれない。(信用) ・資産家から英才教育として、一般会話以上の英語を学んできた。 時折、「レイン」とのデュオによる発表の為に海外に繰り出されることもあり、今では、身体に馴染みかなり流暢に話せる。(ほかの言語(英語)) ・資産家から富裕層の嗜みとして、ヴァイオリンを学んできた。しかし、才能は「レイン」の方があったらしい。 ピアノとヴァイオリンのデュオで、セッションをするのが楽しかった。 今では、ただの武器をしまうだけの鞄と成り果ててしまったが、ヴァイオリンケースだけでもそばにあると落ち着く。(芸術(ヴァイオリン)) ・資産家から富裕層の嗜みとして、ピアノを学んできた。こちらは才能があったようだ。逆に「レイン」はあまり得意ではなかったらしい。 ピアノとヴァイオリンのデュオで、セッションをするのが楽しかった。(芸術(ピアノ)) 興味技能(集団に所属してから得たスキル) ・戦闘にセンスがあったとはいえ、数に責められれば命の危機に晒されることもある。実力を弁えて逃げるのも戦闘のスキルであると学んだ。(回避) ・戦闘時には我を忘れて必死になる事が多い。その際に、弾切れとなったショットガンで殴り殺す事も少なくなかった。(杖) ・情報収集は恐ろしい。いつ、自分の事が話題に上がるか分からないからだ。 けれど、知らず知らずのうちに警察の鼻につき、追い詰められ、集団に迷惑をかけるわけにもいかない。その為のもの。 また、孤児から資産家の家に引き取られ、若干の世間知らずもあったため、無知を補うためにも本や新聞などの情報は役に立つ。(図書館) ・狭かった視野を広く持とうとした努力の結果。洞察力は並み程度か、それ以下か、その程度ではあるが、鈍感ではない。(目星) なぜ初期値か ・味覚音痴。味が濃ゆい物を好む。(聞き耳) ・センスがなかった。時間の流れと共に、知識も風化して行った。(医学) ・センスがなかった。時間の流れと共に、知識も風化して行った。(化学) ・センスがなかった。時間の流れと共に、知識も風化して行った。(生物学) ・センスがなかった。時間の流れと共に、知識も風化して行った。(薬学) ■特殊宣言 【一騎当千】 孤独と殺人に彩られた人生から取得した技術。 戦闘R時に限り、MP 1d3 消費する事で再行動・再ロールが行える。 この宣言は1R中2回まで。つまり最大1R3回まで行動が可能。 失敗した技能を振り直す事にも使える。 ■後遺症 【咲いた、花】 目星-10%、目玉に咲いた花を目撃した相手にSANc 0/1。 ■呪文 《イス人との接触》6版 p.267 4MPと1SANをコストに、呪文の使い手から160km以内にいる人間の体を占有しているイス人に呼びかけることが出来る。呼び掛けに応えるかは相手次第。 ■所持AF ・名称 内容 ■所持、あるいは読んだ魔導書> 『魔導書の名称』本?サプリ? pt.? ?訳 ■通過シナリオ ・西暦/月/日 シナリオ名(SAN変動) ・2021/10/24 かいぶつたちとマホラカルト(40→27→42)※HO鬼 [20211024 不定6か月:四肢機能障害] ・2022/01/23 ꙮ-多眼のO-(42→13→20)※ꙫ両眼のO ___ 以下蛇足 ___ ■生い立ち(約7,612文字) 母親の存在も、父親の存在も、名前も知らない。生まれつき額に皮角があり、眼皮膚症による影響で、日本人離れした容姿をしていた。 秘(ひめ)という名前の由来は、秘密の多い容姿から、いずれ愛される存在になってほしいと意味合いを込められ、市長と教会の職員らが話しあい決められた。 しかし、秘は名前の意味に反し、怪力に悩まされた。筋肉が発達しやすく、それ故に力も強く、度々小さなトラブルを起こしてしまっていた。 職員も、トラブルになることを避けるため、秘にはなるべく運動に参加させない、栄養面を考慮するなど配慮をした。 結果として、形成された人格は、優しく、温厚で、争いごとを好まない物静かな少女だった。 その人柄の所為か、小学校へ入学してからは殆どトラブルもなく、また、教会からも、学校からも好かれた。 13歳。歳を重ね、思春期へ入ると、今度は自身の額にある皮角が気になり始めた。度々学校で話題にされることがあった。 角が生えているのは奇妙な事だと。鬼のようだと。体育の授業も休みがちなのは、実は暴れたらとんでもない力があるのではないかと。 鬼かどうかはともかく、怪力に関しては、事実だった。鏡に向かい合い、自身の姿を改めて確かめる。 筋肉で盛り上がる体型を隠すために、裾の長いゆったりとした服、また、膨張色を避け、暗い色の服を好んで選んだ。 教会で育てられ、過ごしたために、その言葉は秘に強いコンプレックスを与えてしまった。 もとより、繊細で、脆弱だった精神が悲痛を訴えるのにそう時間はかからなかった。ほとんど無自覚だった。 痒い訳でもないのに、よく腕や首を掻いてしまい、ストレスが要因であることが診察で発覚すると、教会の職員に迷惑をかけた。 しかし、職員らは皆、秘を否定せずに受け止めてくれた。特に、優しくしてくれたシスターがいた。よく、瞳を神の使徒イーリスの花であると褒めてくれた。 多少の心的要因を払拭するには、よい環境ではあったが、自傷を途絶えさせるまでには至らなかった。 同年某日。夏の日の事。秘は、同じ教会に住まう少女に腕を捕まれた。唐突だった。同い年の、黒い長髪が特徴的な可憐な少女だった。 自分を大切にしなさいと、気遣いの言葉ではあったが、叱責のような勢いのある言葉でもあった。 戸惑う秘に、少女はなんの遠慮もなしに秘の腕を引き、不器用且つやや乱暴ながらも手当を施した。 少女の名前はレイン。物静かで、ほとんど喋らない秘に興味を抱いたようだった。不器用ではあるが根は優しい子なのだと知る。 それから、自傷が目立てば腕を捕まれ叱責と、秘自身をほめる言葉の連鎖。優しくされることを理由に、少女を好きになるのに時間はそうかからなかった。 14歳。またも某日。突然、秘の引き取り手が見つかった。 元医者だと名乗る老人男性だった。どうやら資産家のようで、金を持て余しているらしく、度々教会へ資金を送り出し陰ながら支えていた人物だという。 秘の日本人離れした容姿、皮角、そして筋肉を持て余す特異な体質に興味を湧き、娘として、患者として治療をさせて欲しいと、伝えられた。 戸惑う秘の横で、少女が「よかったね」などと祝いの言葉をかける。 しかし、それが呪いの言葉のように聞こえた。娘として呼ばれたのは秘だけで、少女はそうではなかった。 ほとんど無意識に、息を吐くような我儘が口からこぼれた。 「レインがいなきゃ嫌だ」 その言葉は、職員、資産家、初恋相手であるレイン本人にも迷惑をかけ、困らせた。 結局、金は持て余しているというので、娘であればふたり引き取っても構わない。という、資産家の妥協により、初恋相手と姉妹となった。 それまで教会が市の指定で通わせてもらっていた中学も、レインとともに転校した。 転校先の中高一貫校は所謂お嬢様学校と呼ばれるような場所で、学習のレベルも高く、富裕層としての常識や身の振る舞いへの指導を強く受けられる場所で、 レベルや素質の違いにより、周囲から段々と置いて行かれるようになったのは、資産家の娘となり、レインの姉妹となってからだった。 浮いた容姿の事を言及されることも多く、中学校卒業まではほとんど毎日泣いていた。そのたびに、レインが慰めてくれていた。 唯一、養子に入り、楽しいと思えるようになったのは、音楽だった。 ピアノとヴァイオリンの両方とも、資産家から富裕層の嗜みであると指導を受けた。 ヴァイオリンの方はあまり上手くならなかったが、ピアノは素質があった。レインは逆に、ピアノは不得意で、ヴァイオリンに素質を見出していた。 二人ともある程度技術が磨かれていくと、資産家からの案でデュオとして様々な発表会に出るようになっていった。 白い印象の秘と、黒い長髪のレイン。ふたりは、海外に出ても、「リバーシブル・シスターズ(オセロ姉妹)」と呼ばれ、それなりの評価を得た。 同時に、素質を見出したのは、音楽だけではなかった。体を動かすことを嫌がる秘を気遣い、資産家からハンティングを教わった。 ショットガンの扱いに素質を見出したのは秘だけではなかった、初回から並外れた才能を持っており、資産家さえもこの時は驚いていた。 富裕層の嗜みとしてのハンティングは、稀なものでもないので、その過程の延長線で当時まだ未成年者である秘に猟銃の扱い方を教えてしまっていたが、 その後訪れる悲劇を想えば、この気遣いが余計なことであったと思わざるを得ない。 18歳。高校生活は殆ど虚無になって過ごし、その頃には、筋肉の異常発達がミオスタチン関連筋肉肥大という病症であると発覚するのと共に、 病症そのものも抑えられてゆき、秘は医学に対してつよい興味を持つようになった。 高校卒業後は医者になろうと、医学大学を志望するも、第一候補から第三候補まですべて受験に失敗してしまい、あえなく浪人となってしまった。 医者ではハードルが高かったのだろうかと、医者ではないが医者の傍について関われる仕事として、看護師や、臨床検査技師を志望し、 僅差で臨床検査技師として志望していた大学への受験が叶ったのが19歳。1年次は、なんとかカリキュラムに追いついていけたが、 2年次からは学ぶ検査学の範囲が広がり、カリキュラムに追いつくことすら難しくなっていた。 21歳。ついに留年し、自分の事で手いっぱいであった秘の元に、レインが声を掛けに来た。 レインは秘ほど人生を重く考える方ではなかったので、音楽系の大学に進んでいた。改めて、さらに女性らしくなっていた彼女を見て何故か胸騒ぎがした。 「お父様の紹介で、結婚しようかなって考えてるの」 彼女の話では、資産家からの勧めで、同じく音楽を嗜む富裕層の男性を紹介され、想像よりも意気投合し、初めての恋に従っていいのか迷っているのだという。 頬を赤らめ、控えめに笑う彼女を見て、本来であれば可愛らしいと思えれば幸せであったというのに、それよりも秘は食いつくように、男性の事を言及した。 「──やだなあ、秘。なんだかすっごく必死じゃない」 「……あ、あはは……。そうかな、……そうかもしれない。ねえ、レイン。その男の人よりも、ずっと前からきみのことが好きな人がいたとしたらどうする?」 「ずっと前から? ……そんな人……」 「……ぼくとか……、さ。」 「────冗談厳しいよ、秘。私たち、姉妹だよ? 神様が許してくれるわけがないじゃん」 まさかこんな状況で失恋するとは思わなかった。同時に、こんな状況で間接的に告白をすることになるとも思わなかった。 「……たしかに。ごめん、うそだよ……うそうそ……、あはは」 (嘘なんかじゃないのに……、もうずっと、ずっと前から好きだった。その男の人よりも絶対にぼくのほうが好きだと思うのに……) 「応援してる」 (ああ、どうしてぼくはこんなにも、──弱いんだろう) 無理やり形成された言葉は、想いとは裏腹の言葉であった。秘はひどく傷ついたが、レインは言葉のままに受け取り、喜んでいた。 「結婚式はね、来年あげようとおもうの。お父様に会場を拵えてもらって、それから、式の後はお屋敷に友達を沢山呼んで……それから……」 その後の話は、もう殆ど頭に残っていなかった。長らく恋をし続けてきた少女に、否定されてしまった事が、なによりも辛かった。 それからの事。勉強も殆ど手付かずになり、留年の危機が高まる事で大学からも補習などによく駆り出され、レインと過ごす時間はますます短くなっていった。 棒のように時間は過ぎ去り、22歳。ついに明日が、レインの結婚式の日となってしまっていた。 殆ど無意識に、秘は資産家の元へ訪れていた。理解者が欲しかった。助けてほしかった。受け入れがたかった。 同じ養子として迎え入れられ、姉妹として育ち、大人になったというのに、そんな彼女が好きで好きで諦めきれない。 同じ女性同士であるというのに、同じ姉妹であるというのに、取られたくないと思ってしまった。本当に好きだったと、気付いてしまった。 そんな胸の内を、資産家に吐き出すと、資産家は何事も否定せずに微笑んで受け入れ、秘を引き取った際の話をしてくれた。 資産家の老人は、秘を引き取った時、既にステージⅡの肺がんの患者だったのだという。生涯孤独で、ただ家柄家族が残してくれた金だけが余り、 「生きる」という事そのものに関心が持てずにいたところ、秘を目の当たりにし、一目惚れしたのだという。 秘を引き取る際に、教会と、秘本人には、「日本人離れした容姿、皮角、そして筋肉を持て余す特異な体質に興味を湧き、治療をさせてほしい」と願い出たが、 本心で言えば、人生の最後を彩る人物が手元にいてほしかったのだという。 「言い方が悪いかもしれないが、そんな私の恋心は、もう一人の娘であるレインを邪魔に思ってしまった」 傷つける前に手元を去って幸せになってほしいと願い、お見合いを提案し、結果としてレインは紹介された男性を好きになった。 タイミングとしては最高であったし、傷つけないで済む。秘と二人でこの屋敷に残り、生涯を遂げられるのであれば不満はない。朗らかな声色で資産家は呟く。 「私は、最早取り返しのつかないステージまで癌が進行している。臓器の摘出以外に道が無いが、長生きするという年齢でもない。 これは、私のわがままだが……、明日、レインが無事結婚式を迎え、彼氏と共にこの屋敷を去ったら、私と一緒に死んでくれないか」 秘は、何の言葉も返せずに、資産家の元から逃げ出すほかなかった。 好まれている事は嬉しく思うべきだが、秘はレインが好きで、資産家は父親でしかなかった。最低だが、恋をされる事を気持ち悪いと思ってしまった。 翌日、その日は雨だった。結婚式は広い庭のあるプロテスタントの教会で執り行われ、式には多くの人々が訪れた。レインと、男性の人望を示していた。 白い衣装が、空の青と相まって色鮮やかに見えるはずなのに、秘の頭の中では、取りまとめきれない情報が乱雑し、独り取り残されたような心地になっていた。 ブーケトスまで無事に終わり、式の後の披露宴を資産家の屋敷で執り行われることとなった。 秘の知らないレインの友人らが、秘の知らないレインの彼氏の友人らが、和気藹々と歓談をしている光景が、今の秘には拷問の様であった。 世界と自分とが切り離されたような、客観的な気持ちになり、ひとりで過ごしていると、レインは秘の元へやってきてくれた。男性を連れて。 ひとしきり、レインから男性の紹介が終わると、男性は、秘に向かってどうしても受け入れがたい一言を言い放った。 「レインを幸せにしてみせます」 男声の発言と共に、視界には壁に飾られている猟銃が目に入った。資産家とハンティングに行く際によく用いた物だ。 良くない思考が無意識に働きかけている。それは、きっと本心で、本能で、ずっと向き合わなかった秘自身の中の残虐な部分だ。 一瞬意識が抜け、自我を取り戻したころには、男性はおろか、その他友人らも床に伏せ、周囲は血の海と化していた。 この場に残されたのは、死に絶えた男性を抱きかかえるレインと、それを傍で眺めていた資産家と、秘の三人のみとなってしまっていた。 レインは、いやに冷静であるにもかかわらず、人を殺した秘を言及し、叱責し続けた。それが、恋心を全面否定されているように感じた。 「──ぼくは、レインの事が好き。嘘なんかじゃなかった。嘘じゃないって言えなかった」 「私は、もう秘を好きになれない。なりたくない。恨むわ。彼の命を奪って言った事、恨むわ。地獄に落ちてしまえばいい」 「地獄に落ちたら、ぼくがレインの事がすきだって信じてくれる?」 「──気持ち悪い」 否定された。殆ど反射的に撃ってしまった。 腹部であったため死には至らないだろうが、秘自身、自分の中にこんなにも残忍な事ができようものなのかと動揺した。 「……人を殺して、恋は報われたかな」 次に、ずっと静かに傍観していた資産家の老人が秘に声を掛けた。レインとは違い、資産家の老人は秘の事を何も否定せず受け止めていた。 姉妹であるレインへの恋愛感情も、現状の殺戮も、すべて秘がしたことなのだから仕方がないと、受け止めていた。 本当の意味で好きでいてくれたのは、結局皮肉にも資産家の老人だけだった。皮肉にも、秘はきちんと資産家の娘であった。 「私は、君を好きでいるのと同時に、義理とは言え父親だ。君の意思をきちんと尊重したいと思うのだけれども。選んでくれないか。 私と一緒に死んで、地獄に落ちるか。法の裁きを受け、神に贖罪を乞うか」 端的に言えば、死して逃げるか、警察に自首するか。資産家は、否定も肯定もせず、本当の意味で秘の意見を受け止めようとしていた。 そして秘は、自首を選んだ。レインを置いて死ねなかったからだ。どんなにひどい事をしてしまったとしても、どんなに許されない結果を残したとしても。 資産家は、寂しそうに微笑んで、警察と救急車を呼んだ。 「私は、ひどい父親だが、秘のおかげで父親のままでいられた。ありがとう。神に許されずとも、秘が秘のままで生きていけますように」 披露宴参加者は、全員できっかり50名。死者47名、うち重体が1名。うち無傷生存者が1名。どんなに言い逃れしても死刑は、確定だった。 牢での扱いは非常なものであったし、現場の状況が式場なのもあり、恋愛の縺れによることから発展して、 いくつかの法廷ではありもしない証言を並べられ、女性であることを強く糾弾されることも少なくなかった。 また、無傷生存者であり殺人現場を傍観していた資産家も、罪に問われ投獄されたが、癌の末期症状で数週間で亡くなってしまっていた。 自業自得であったから、泣きそうになっても泣くことを我慢し続けた。言い逃れしても待っているのは地獄で、死刑より軽くなることは無かったから、 弁解の余地もなく、ただ与えられる苦痛に従い、牢の中では他の囚人に優しく対応し、自身の首を絞め続けた。自傷もひどく目立つようになった。 レインがどうなったのか知らずにいた。 某日。ついに来た最高裁判所での最終裁判にて、死刑執行の日が決まり、ただ無碍に時間を過ごしていたある日の事。 秘の知らない人間が、秘を助けにやってきた。本当は助けに来たわけではないのかもしれないが、それでも秘にとっては救いの手だった。 どうやら、式場集団殺人事件の記事でも見て、実力を見極めたのだろう。戦力補強の為と、『幽霊』から聞かされ手を取られ、 気付いた頃には、牢を脱出していた。状況に困惑し、救われたというのに泣くこともできなかった。ただひたすらに唖然としていた。 牢での生活は確かに苦痛であったはずだ、明確に死の日付を取り決められ、残された時間まで生きて、地獄の落ちるつもりが、逃げ出して生きようとしている。 (ぼくみたいな人が生きていて……良い訳が無い……) しかし、秘についての詳細を知っているのは『幽霊』だけのようで、『狼』や『魔女』はただ手を貸しただけだったようだ。 (けど、だけど……。生きてるってことは、またレインに会えるってこと、だよね……) 牢での環境が苦痛であったからこそ忘れていた。死を選ばず、法廷での裁きを選ぶことにしたのは、レインを置いて死ねなかったからだ。 どうやら、レインは昏睡状態のままとある病院で眠り続けているそうだが、生きているらしい。 (生きていれば、レインに会える……。そしたら、もう一度告白して、こっぴどくフラれて、そこでもう一度正義の鉄槌を受けよう) たとえ、それまでの過程で人を殺し続ける道を望まれたとしても。 (きっと、神様はレインに恋をさせて、罪を犯させることで、ぼくを集団へ導こうとしてたんだ) (ひどいひと……だからこそ、ぼくは……) 心の整理がつくか、レインにもう一度会えたら、地獄に落ち(死に)ます。 「おれ? おれね〜、『鬼』とかでいいよ〜。あんまり名前で呼ばれると照れちゃうからさぁ」 「音楽ね〜。むかし少しやってたんだ〜。ピアノはあんまりだけど、ヴァイオリンはそこそこ出来るよ〜。……意外?」 「……好きな子がいるんだ~。まだ、会えないんだけど」 一人称:おれ(建前)、ぼく(素) 二人称:きみ、あなた おっとりと語尾を伸ばしゆったりと話す。自分のことをあまり語らず、かと言って話したくないわけでもなく、思春期最中の子どもっぽさが窺える。 孤児で、教会(プロテスタント)で育てられたにも関わらず、恋愛対象が女性。 初恋の人に全面否定され、また、法廷の機会に「女性」であることを強く糾弾され、強いコンプレックスを感じている。 「やりたい事をする」方針の集団の中で、やりたい事をしていないが、目的はある。 沢山お金を貯めて「男性」になって、今の名前の由来である、初恋の人にもう一度会って、告白をし、それから改めて死にたい。 どうやら、死刑執行はなぜか行われている体になっているし、名前を改めて身分が暴かれるリスクも比較的下がっている。 けれど、元より教会の子どもであったのだ。人の道徳に逆らってまで長生きしようとは思わない。自分の罪は、自分から啓示し、裁きを受けるべきだ。 それが、神にも、人にも、好きな人にも、もしかしたら集団の人間にも許されなかったとしても。それが、秘という人間の人生なのだから。 「人を殺すことはあんまり好きじゃないんだ」 「ぼくは確かに女性であるし、別に本当の意味で男性になりたいわけじゃない。 けど、ぼくがレインを好きであるためには、きっと女性のままじゃいけないし、女性であるぼくはとうに全面否定されてる。 なら、生き変わって男性として生きることが出来たのなら、女性であるぼくじゃ出来なかったこともできるはずだ。 それで、レインに会ったら、もう一度好きだよって伝えるんだ。レインの将来の旦那さんを殺した相手を受け入れるとは思えない。きっと拒絶される。 でも、それでいいんだ。女性であるぼくがレインに失恋して、男性として生き変わったおれがレインに失恋して、全面否定されたら、 ぼくはもう何も捨てるものが無いから気兼ねなく死ねるよ。……きっとね」 年収--万 /財産--万 文字色: ■人間関係 ・少女(ID無/存命)初恋の少女。名前は「レイン」。血の繋がりは無いが、一時姉妹の関係でもあった。生きているが、昏睡状態。 ・資産家(ID無/故人)秘の病的な体質に惹かれ、養子に迎え入れてくれた資産家。しかし、本来の目的は心中だった。 集団のメンバー ・『幽霊』強い恩を感じている。集団の中でいちばん信用している。 ・『狼』(4129597 PL:Unknown)つよそうだけどメンヘラ。背がもう少し低くて、かわいらしければレインに似てたかもしれない。 ・『魔女』(4112176 PL:ましrお)胸ばっかり見てしまう。かっこよくて、面倒見がいい、すごく、いいひと。 ・『天使』(4125418 PL:谷村)小さくてかわいい女の子。妹……? 予期せぬ出会い ・アシュレイ・トツカ(PL:ひむろ) ・荒咲 輪廻(PL:さくしあ) ■その他記録 ・西暦/月/日 内容 ・2021/--/-- キャラメイク段階 APP:眼皮膚症(https://msdmnls.co/2ZyhY54 MSDマニュアル家庭版) POW:キリスト教と同性愛嫌悪について(https://bit.ly/2Y9BpRx) 名前について:両親不明で、名前と思われるものが見当たらなかった場合、保護した市区町村長が名前を付ける決まりとなっている ビジュアルのモデル:鬼 → 角 → 一角獣 より、ユニコーン。無垢の象徴でもある。 50人の理由:レイン以外の人物の数が49人=宿世。 また、1人無事であることを除くと48人=四十八願(阿彌陀如来が法蔵比丘と称した修行時代に、一切の衆生を救うために立てた四八の誓願)を思わせる。 誕生日:蓮華升麻から関連して、同じキンポウゲ科のアネモネ。特に紫のアネモネの花言葉は「あなたを信じて待つ」。 キャラメ段階でよく聞いていた曲:Dios『逃避行』(https://bit.ly/3Fgp92c)、Dios『鬼』(https://bit.ly/2WCWnYj) ■追憶 ?歳 [シナリオ名] 25歳 [かいぶつたちとマホラカルト]自分の思い出せなかった記憶を思い出すきっかけが与えられた。 でも、そのせいでぼくは迷っている。まだ、生きてていいの? わからない、わからないけどお母さんを置いては逝けないし。 リーダー泣きそうな顔してたからさ……。すこしだけ、許しては貰えませんか? 神様。 [ꙮ-多眼のO-]生きている中で滅多に会えないだろうヤバいひとたちがいた 自分も含めて人を殺すことに躊躇いがないひと でも、やさしいひとだったんだ なんで助けようって思ったんだろう? 当然だ 隣人に優しくするのは。 片目が使い物にならなくなっちゃった…… みんなになんて言われるかな…… ■遭遇神性や怪物 ※ふんわりワンクッション ・名前 ・アザーティ ・アトラック=ナチャの子 ・(イェクーブの住人) ・(イ=スの大いなる種族) ・狩り立てる恐怖 ・(キーザ) ・クトーニアン ・チャウグナーホーンの兄弟 ・ナガアエ ・深きものの混血種 ・ムーンビースト ・
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