タグ： かなきみ

高校2年生、帰宅部。 小学生の頃いじめられていた過去があり、それがトラウマになってしまっている。 幸いいじめは短期間で小学校卒業までには終わったが、以降人と接することにどうしても恐怖を感じてしまいおどおどした性格になってしまった。常に吃っているし俯きがち。話しかけられても緊張のせいで話が頭に入ってこない。 人が多い場所が苦手ですぐ気配を消して物陰に隠れようとする。【隠れる、忍び足】 そんなんだから友達もほぼおらず、普段は図書館で本の虫になっている。【図書館】 「周りの人がどんなこと考えてるかわかれば、こ、怖くない、かも…！」と図書館で心理学の勉強をした…ものの、人の心なんてよく分からないしやっぱり怖い。無理。それより心理学を学ぶ過程で知った人類学の方が楽しくなってしまった。人の内心を知るなんて難しいし怖いけど、その人がどんな暮らしをしてるのか考えるのは推理小説みたいで楽しい。引かれるから誰にも言えないし言う相手もいないけど。【心理学、人類学】 両親は仕事が忙しく、あまりコミュニケーションが取れていない。「また人と普通に話せるようになりたい。友達が欲しい」と泣いてばかりだった彼女に手を差し伸べたのは祖父。 祖父は玖薙流居合道の師範をしており、他者の目を気にするのではなく自分自身と向き合うこと、冷静さを身に付けることを教え、精神を研ぎ澄ます訓練を行った。そのおかげか、居合の時だけはしゃんとしていられる。日常生活にもそれを活かせれば良いのだが中々難航中。 祖父は正に好好爺のような人物だが、居合のこととなると誰よりも厳しく、少しの気の緩みも許さないような人。稽古中は「師範」呼びを徹底させた。間違えて「じーちゃん」と呼ぶと思わず泣いてしまいそうな鋭い怒声が飛んでくる。こわい。 玖薙流は演武だけでなく実戦形式の稽古(組太刀)を行っており、組太刀の度に容赦なくコテンパンに伸されている。傷が絶えない。師範怖い。【応急手当】 鬼のような師範にしごかれ続けてきたので実力は中々のもの。…とは言えまだ成長過程であり、上には上がいる。鬼師範とか。 臆病で怖がりな自分は嫌だし何とかしたい、どうにかしなきゃダメだと思う反面、「だって怖いんだからどうしようもないじゃないか」と開き直っている節もある。その心の弱さをいつも師範から指摘され、 「一朝一夕で克服出来るような事ならお前はこんなに苦しんでいないだろう。克服するのは容易なことではないだろうよ。今すぐ克服出来ないのは良い、だが言い訳をして逃げるな。自分の弱さと向き合え。打ち勝て」と叱咤されている。 こんなダメな自分だけど、じーちゃんのおかげで居合をしている時の自分は好きになれた。じーちゃんには感謝してもし足りない。稽古の時は本当に怖いけど。少しは手加減して欲しいなって何度も思ったけど。 まだまだ実力不足だけど、いつかく後を継ぎたいしじーちゃんに恩返しがしたい。 「あ、ぇと、その、くなぎ…玖薙始、です……」 「ゎ、私ですか…！？いえ、私は別にその、み、皆さんと同意見です、はい…っ」 「私のことはお構い無く…大人しく、す、隅にいますのでぇ……」 「———参ります」 【遭遇神話生物】 ・ティンダロスの猟犬

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