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さいせん・きらさ 裁閂…裁縫の裁つことと、留めること 羅紗…裁ちばさみの別称はラシャばさみ。南蛮貿易でもたらされた毛織物。のちにコートや軍服にも使用された。 綺羅…こっちも衣服、布。　また、綺の字をいろ-うと読むと、争うこと。 ラ…音階のラは独語等ではAになるので、おきかえ。 一人称：わたし 二人称：君、お前、貴方、貴女、あなた ナイフは鋏です。杖はモップとかデッキブラシです。（家庭科……？） 所属は家庭科。本当は芸術科に行きたかったけれど。 だって将来の夢はファッションデザイナー。きっと叶うことはないけれど。 学園の問題児（たぶん）。 だからといってものすごい不良だとか、そういうわけではない。基本的に愛想はいい。 廊下は走るけど。 一番の問題点は度が過ぎた制服改造だろう。でもこれだけは何度注意されても辞める気はない。 自己流に裁断し、また縫い合わされた制服は彼女にとって唯一で最強の鎧なのだから。 学園の、組織のルールに従うことだけが正しいことではない。不信感を抱いてからはそれはもっともっと大きくなった。 だから、これは表に出すささやかな抵抗だ。 廊下を走るのだって、言葉遣いが女の子らしくないのだって、制服のつくりも着こなしもおしとやかなんかじゃなくたって。 自分の心と思いだけは自由だという、17歳の抵抗だ。 言葉遣いは男性的。というか、少年的。というか、がさつ。 かしこまったお嬢様言葉で話すことも出来る。だいたい相手の揚げ足と機嫌をとるときに。 明るく朗らかで楽天的、教師に注意されても「やべ！」とか笑って走り出すような、憎めない不良キャラみたいな。 生傷が絶えない。喧嘩をしているわけではない。靴を脱いで走り回るからだ。 たまに授業を欠席……サボることもある。それでもケロッとクラスにやってきたときに居場所がある、そんなクラスメイト。 明るく朗らかで楽天的というのは決して嘘ではないし本質ではあるのだが、実際は表にはほとんど出さない努力家でもある。 ただ、絶望と断絶がそこには重く濃くのしかかっている。 学生という立場で、娘という立場で、子供という立場でかなえられる望みなんて、ほとんどない。 あるのは窮屈で閉塞感のある規則と約束、そして未来。 いくら将来ファッションデザイナーの道に進みたくたって、それは実現しない夢なのだ。 本当はずっと芸術科に入りたかった。今も入りたいと思っている、あちらの生徒がずっと、ずっと羨ましくて仕方がない。 だって自分は家庭科だ。清く正しく美しく、良い、都合のいい、使い心地のいい女になるためのクラス。 これは敷かれたレールだ。学園に、家に、母に。 脱線したいのだ。 したいのだけれど、けれど、それでもどうせ。どうせ変わらないのだという諦めに近い感覚がずっと存在している。 だけど、やめられなかった。最後の抵抗が制服だ。それで、もう、──考えるのはやめた。 なのでいっそ気にしないでいることができるのだ。クラスメイトのことは嫌いではないし、学園生活も嫌いではなかった。 終わらないで欲しかった。一種の逃避であったから。 けれど、この学園生活も永遠にすることはできないし、そもそも、悲しいかな、自分の理想郷でもないみたいだ。 家。 父親はいない。母親はいる。 生活や学費には困っていない。 父親はありがたいことにそれなりに良い家の出であった。そんな彼の遺産と生命保険金があるからだ。 父親は自分が学園に来る前に死んだ。殺した。 14の頃だっただろうか。通っていた裁縫教室の帰り、名も知らない浮浪者に襲われた。 ショックと痛みでほとんど覚えていないが、ショックと痛みだけは色濃く残っている。 処女喪失だった。茫然自失であった当時はそれを理解もできていなかったが。 遅い時間だったから誰にも見られることなく帰路につけたのは幸運だったのだろう。 服も肌も裂け、生傷だらけで夜道を歩いている少女など見たら皆驚くはずだ。 帰宅し、惨状を真っ先に目にしたのは父親だった。 彼は娘の要領を得ない言葉から、何があったのかを理解し、激怒した。──娘に。 彼はそういう男だった。家の名前と、自分の社会的地位と価値を何よりも愛する男だった。 娘だろうが何だろうが怒鳴りつけ、殴り、食事を抜いて部屋に閉じ込める。そういうことを繰り返してきた。 ……そういえば、父親に折檻されているときにいつも最初に様子を見に来ていたのは母親だった。 強く腹を殴られた。何度も殴られて、蹴られて、罵声を浴びせかけられて、髪を引っ張りながら部屋へと連れていかれ、 あろうことか、父親は娘を犯そうとしたのだ。いや、犯したのかもしれない。 衝動に塗りつぶされたそこからの記憶はあいまいだ。 一度受けた恐怖と痛みからそう時間も経っていない。そう、恐怖と痛みと……それに対する、強い拒絶だけがそのときの少女を支配していた。 だから、禁忌を犯そうとする父親にめがけて、突き立てたのだ。 全長240mm、大好きな裁縫のために完璧なまでに研ぎ澄まされていた裁ち鋏を。 正当防衛、でもあった。しかし腕を動かしたのはそれよりもずっと強い、恐怖への抵抗。拒絶。排除の意思。 暴力を振るったって、父親は父親であった。ほんの数分前までは。 娘に手を出した瞬間、少女に取ってそれは男になったのだ。 荒い息を整え、血と肉片のこびりついた鋏を手に、物言わぬ男の前に立ちながら、腹が痛いと思った。 気が付けば、母親が傍に立っていた。彼女は驚きも、喚きも、怒ることもしなかった。 ただ淡々とこれからの筋書きを娘に語って聞かせた。 ──父親は残念ながら交通事故で亡くなった。轢いたのは大型車であり、恨みでもあったのか念入りに「上を通った」ものだから、死体の損傷が激しく、かろうじて彼が普段身につけていたブローチで身元が判明した。 犯人は橋の下に住む浮浪者だ。隠蔽も何もしていないのだから、突き止めるのは容易いことだった。 しかし彼は発見されたときには既に野犬に食われており、死亡。被害者の残された遺族は彼らの死を粛々と受け入れた。── 信じられないことに、それらは全て現実になった。 母親がどのようにしてそれを可能にしたのか、娘にはわからない。 父親の葬式を最後に、母親は背中しか見せなくなったからだ。 同じ家にいても、他人行儀で、どこか壁を一枚隔てたように家族に接する。 それは娘が物心ついたころからの母親の姿であったが、視線も合わせなくなったのはこのときが最初となった。 HO1。大切な友人だ。この気持ちに偽りはない。 基本的に、学園に不信感すらあれど、学園の生徒のことは普通に好きなのだ。 それは学園に不信感を抱くようになるまで、この学園が自分にとって逃避する箱庭であったからかもしれない。 ただ、──ただ。HO2という片皿を乗せた天秤にかけるとき、自分がHO1という少女にどのような結論を出すのか、それが怖い。 HO2。幼馴染だ、大切な友人だ。 彼女への気持ちがそれ以上になったのはいつからだったろうか。 少なくとも、幼いころから、彼女はいつだって自分の一番だった。 手に入れたい、とかではないように思う。彼女がどこかの家の女として嫁いだ時の事は考えたくない。 そんなことが現実になるくらいなら、……この学園が永遠だったらよかったのに。 しかし、それも叶いそうにない願いのようだ。少なくとも、自分の求める永遠の形とはここは違った。 授業を抜け出しているときは、学園内のどこかでぼんやり横になっていることが多い。 もしくは、学園のことを目につかない範囲で探ろうとしている。 彼女らだけでも、まともに、ふつうに幸せになってくれないだろうか。 そうしたら自分はきっと、後悔しなくて済む。 自分の未来はどう転んでも諦めが続いているのだから、いっそ、幸せな彼女たちを映したままこの目を閉じたい。 ▼2015特徴 2-6　アウトドア派 ▼職業技能-2015　ファッションデザイナーベース ▼イメソンコーナー！！ ♪モダンガアル街を往く。/全自動少女 https://w.atwiki.jp/touhoukashi/pages/1145.html ♪灰色の靴　/いよわ https://www.lyrical-nonsense.com/lyrics/iyowa/haiiro-no-kutsu/ ♪わたしは禁忌　/いよわ https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/39600.html ♪紫雨UNITED 幻想郷BIG3ゴルフ編　/イオシス https://www.youtube.com/watch?v=sUkJNhst5z4&feature=youtu.be イメソンか？嘘です　このノリが良いです ▼不定の狂気 ・偏執症　７週間　（開始：2022/01/25） ─────────────────────────── HO3 / Sunflower 貴方とHO2は幼馴染だ。貴方は彼女に長い間、愛情またはそれに準ずる執着心を持っている。 ある夏の日の放課後、HO2は真っ白な顔をした女子生徒の死体を持って自分のもとを訪れた。 当時HO2はひどく錯乱しており、理由も聞けず一緒に死体を校庭に埋めて以来、このことは口に出していない。 また、貴方はこの学校に少し不信感を抱いている。 ・貴方は処女ではない。 ・貴方には仲の良し悪しを問わず、帰る家庭がある。 ・貴方は17歳であり、至って健康体だ。※EDUは18歳の数値で設定可 少女庭園（しょうじょがあでん） ※ゴア、同性愛（百合）、近親相姦などの要素が含まれます また、PC間で特殊な関係性、設定がつく場合があります CoC秘匿シナリオ 概要 舞台：現代日本（改変可）/半クローズド/3PL プレイ時間： ボイスセッション10～12時間 ロスト率：低 推奨：基本探索技能、RP 新規PC限定。RPが非常に重視されるシナリオとなっております。 公開HO HO1 / Cherryblossom 貴方は美しく、周囲から慕われている HO2 / Lilac 貴方はHO3と幼馴染である HO3 / Sunflower 貴方はHO2と幼馴染である PL用 - 事前情報 季節は12月、冬。貴方たちは私立百合園高等女子学園の3年生である。 『私立百合園高等女子学園』 全寮制の女学校。街や駅からは離れた土地に建っており、設立して10年にも満たない新しい学校。自然溢れる環境と自由な校風が特徴だ。普通科だけでなく芸術、家庭科があり、探索者たちがどの科に所属しているかは選んでもらって構わない。同じクラスでも別クラスでも、貴方達3人は常に学園生活を共にする一番の友人だ。 生徒が過ごす寮は2人で1部屋になっている。それぞれルームメイトがおり、関係性は良好だろう。 施設は生徒が過ごす本棟、寮、食堂、先生や関係者が使う桜棟がある。 現生徒会長は「百合園みさと」、学園長の娘だ。

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