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⬛︎人物 　座右の銘「人に教えて、教えられろ」 　長い黒髪と人懐っこい笑顔が印象的。実際懐に入れた人間に対してはかなり人懐っこくなるものの、懐に入れるまでに時間がかかる。懐に入れた人間に対しては直情的になる一面があり、スキンシップも多め。 　現在、食事管理や体調管理等は徹底(アスリートなら当然)しているが、元から自分の生活習慣や身だしなみに無頓着のため、競技に関係のない部分、主に私服等のセンスが壊滅的。本人がいいならそれでいい、と身内が許しているためそのセンスは今でも健在だが、年齢や立場も考えるとそうもいかない、と本人より周囲が躍起になる。 　そのためアスリートならではの交流の場に出る際は、家族や仲のいい友人に報告するようにしており、服を合わせてもらっている。 　世話をするよりも圧倒的にされる側の人間。 　感受性が強く、特に動物モノに弱い。犬やハムスターが散歩してる動画を見ると泣く。多分弱いとかの次元じゃない。 ⬛︎見た目 　アスリートであり男にしては珍しい黒の長髪。普段は後ろに束ねており、下ろすと肘くらいまでの長さ。直毛だが少し猫っ毛も入っている。美容室に行くという選択肢がなく、髪は基本伸びっぱなしなため長髪に行きついた。一応妹に時々整えてもらっている。 　下がり気味の眉毛に若干切れ長の目、スっと通った鼻筋に口元にはホクロ、全体的にスッキリした顔立ちをしている。高すぎず低すぎることのない身長や、時折見せる人懐っこい笑顔も相まって女性ファンが圧倒的に多い。イケメンすぎるフェンシング選手として、高校在学時からテレビではよく紹介されている。 　目がかなり光に弱いため、UVカット機能がついたサングラスをつけている。長いことサングラスをしているので、これがないと落ち着かない、と夜でも室内でもかけている。一部から「首から上がカタギに見えない」「服のセンスがイカつかったら話しかけてなかったかも」との声も。 ⬛︎背景 　家族構成は父・母・妹の4人家族。 　「緤」という名前は、両親と祖母が「人の想いや経験、人と人との絆を良い方へ繋いでいけるような人になってほしい」という思いから名付けられた。また、「自分が経験したもの、知識として得たものは、後世の人の役に立つものかもしれない。だから、自分の持てる知識・知恵を人にも教えてあげて、そうやって長い年月をかけて、繋がれていくんだよ」と小さい頃から祖母からよく言われていた。今の彼を形作る礎とも言える言葉だ。 　そのため緤は、自分の得た知識や経験等は惜しみなく人に話す。しかし、話すだけならまだしも得た知識を誰かに、理解してもらうべく教えるということができない。理論ではなく感覚、肌で感じることで知識を得るからだ。 　フェンシングについて指導してほしい、と後輩から頼まれて、緤なりに教えようと尽力するものの「あ...あの、すいません、僕の理解力が、足りてなくて。全然動けないですし、これ以上時間取らせるわけにはいかないですよね、本当すいませんでした。ありがとうございました」と気まずそうな、何かを喪失したような顔で告げられた苦い記憶がある。 　フェンシングを始めたのは高校生の最初の方。部活動に力を入れた学校で、部活の種類が様々だった。中学からの友人がフェンシングに憧れがあったため、半ば強引に友人に連れられフェンシング部に入部。 　全くの未経験・初心者の状態だったものの、元々持っていたセンスが光り、徐々に楽しさが芽生え、練習に打ち込むようになる。入部から半年後にはフェンシングのスクールに通い始めるようになり、部活が終わったあとにスクールへ行きフェンシングに打ち込む。というフェンシング漬けの日々を送る。 　フェンシング大好き人間。フェンシングを愛し、フェンシングに愛された男。 　エペを持つ手は左。元々利き手が左なため。 ⬛︎秀才に対して 　試合をした相手の、素晴らしいと思った技巧は全て吸収する。そうして周りを食っていく。 　培った技巧を自分のモノにすることができた時の、あの喜ばしい瞬間、充足感、満たされる瞬間。そうして貪欲に、もっと、もっと、と貪る。 　フェンシングは楽しい。沢山練習をして、試合をして、自分の伸び代を見つけて、また沢山の練習を重ね、磨き続けていく。大事に、自分の技術を、知恵を磨き続けていく。苦しくもあり、それ以上に楽しいのだ。磨けば磨くほど光るそれは、追いかける緤の足を叱咤し続けてくれる。 　緤にとって、フェンシングは楽しくて堪らない。そのはずだった。 　ふと気付いたのだ。物足りなさを感じている頃だった。自分と相対する前の、試合相手の表情に翳りを見た。そうして分かっていった。 「どうせ勝てない」「試合したところで意味がない」試合終了後の握手で、力なく握り返される手のひらが物語る。 　本気で、全力で緤にぶつかってくる相手がいなくなった。教えを乞う人間が現れても、緤の教える能力が皆無なことを知るとすぐに離れていった。 　フェンシングが少し、楽しくなくなった気がした。 　そうしてHO2と、ある日の公式試合で出会った。 ⬛︎通過シナリオ 【ハイフェッツをなぞる病】 HO:天才 貴方は何かしらの分野で一流である。いや、一流なんて言葉では済まされない、本質的に優れた能力がある。けれど貴方はその知識、知恵を人に教える事は出来ない。 何故なら天才だからだ。天才というものは人から理解されない存在だと貴方は薄々気が付いている。けれど“HO 秀才”ならば分かってくれそうだ。自分の居るところまで這い上がって来てくれそうだと感じている。貴方の目的は「“HO 秀才”と共に競い合う事」だ。 因みに貴方の才は当セッション中＜精神分析＞を兼ねている。貴方の天賦の才は人の心を癒すためにあるものだ。貴方がそう思うか、そう思わなかろうが、世界はそうやってできている。 　▶生還

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