タグ： Gray Phantom

レネゲイドウイルスが世の中に広く認知される前、 代々「時を操る秘技」の継承を行っている殺し屋の一族が存在した。 亞東はその一族の末裔であり、 最も優れた才能を持つ存在として一族の未来を嘱望され、 世間から隔絶され殺しの技のみを鍛え続ける日々を送っていた日々。 両親から引き離され、同世代は全員敵と教え込まれ、 与えられた「零」という名前を胸に戦い続けた。 彼らの教官は常に厳しく、彼を物のように扱い、 失敗は激しく責められ、拷問まがいの懲罰も受けさせられた。 唯一の心のよりどころは「祖母」の存在。 （ただし彼女は全員の「祖母」であった） 「訓練を卒業した後は、力をもって一族の長になるのよ。 　そうしたら、両親にもいつでも会えるわ」 彼女のその言葉を支えに、辛く苦しい日々を過ごしていた。 やがて、12歳を迎えたある日、「零」は卒業試験として 教官と戦うことになる。 長き修行の中で秘術の力を極限まで研ぎ澄ませた彼に敵はなく、 赤子の手をひねるようにその命を奪った。 残虐に、凄惨に。 これまでのうっ憤を晴らすかのように。 そして、教官の顔を確認した時、 そこにいたのは彼の幼い頃に引き離された両親であった。 これは彼の「心」を殺し、最後のしがらみを断ち切る試練だったのだ。 全てのしがらみを断ち、一族を束ねる冷酷な殺し屋の長が誕生する。 誰もがそう確信し、彼に祝福の言葉を送った。 だが、そうはならなかった。 深くレネゲイド能力と結びついた彼は、 激しく動揺し、その衝動を増幅させ、力を暴走させた。 静止した世界で一族の者は皆殺しになり、 一族の長い歴史に幕を閉じた。 一族の住処である地下を出た彼を待っていたのは、世界であった。 そこからの彼は浮浪児のように街を漂い、 獣のように盗みと殺しを繰り返して生活していた。 そんな日々を送っていたある日、一人の少女が彼の前に現れる。 神城グループの会長にして、若きオーヴァード能力者 神城早月である。 「その力、私のために使いなさい」 彼女は「零」の瞳を強く見据え、その手を差し伸ばした。 そこからは目まぐるしい日々であった。 義務教育を受けていない彼は、 神城早月の監視の元社会常識を叩き込まれ、 やがて中学生として学校に通うことになった彼は 「七海弓花」や「八重樫若菜」をはじめとする 様々な人間と関わり、人を信じることを学んでいく。 そしてその一方で、夜は神城早月の元で 犯罪組織やジャームの始末をこなしていった。 光と闇を行き来する日々は瞬く間に過ぎ去っていき、 そして高校に進んでからもそれは変わらない…はずだった…。 ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ ＜戦闘スタイル＞ 神城早月から支給されたアサルトライフルを 空間の隙間に収納し、 手のひらといった部位に出口を作ることで 攻撃と共に弾丸を発射する暗殺格闘術を得意とする。 それに加えて、自身の周囲の時空を歪めるバロールのオーヴァード能力により 10倍以上の速度で思考・行動を行うため、 相手からは時間を止めているようにさえ感じるだろう。 実際のところ、彼が全力を出すことで 時間の進みを完全に0にする凍結した世界「白零」を行うことができるが、 時間を止めることは彼にとって心臓を止めるようなことであるため、 非常に大きな負担がかかり、1シナリオに1回しか使えない。

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