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”愛”がわからない 「愛って、何なん？」 人への愛の向け方を知らない。 どうすれば愛をもらえるのか。 命の危険を感じた時に、 僕のこと見てくれるやん。 なら、こうすればええんか。 ＿＿＿＿ そんなこんなで殺しに目覚めました。 両親は自分に愛を注いでくれなかった。 いわゆるネグレクト、物心ついたときから自分の力でどうにか生活するのが普通だと思っていた。 周りと違うことを確信したのは11歳。 それから家を飛び出した。 雨の日だった。 雨避けに丁度いい場所で座り込んだのをきっかけに、路地裏での生活が始まった。 環境が少し変わっただけで、自分でやりくりして生き延びるということは変わりなかったため直ぐに野垂れ死ぬなんてことはなかった。 街ゆく人々を片目に、愛について考えるようになった12歳。 自分を見てくれる、自分のことだけを考えてくれるのは命乞いする死に際の人間だと気付いたのは13歳。 それからは愛を得るために様々な人間に手をかけた。 しかし成長するに連れて、収入がないことにはまともな食を摂れないことにようやく気づく。 頼ってしまった悪い大人に唆された。 身体を差し出せば金銭を受け取れる。 こうして日銭を稼ぎ始めたのは17歳。 相手する人間達の中には裏で生きる者も少なからずいた。 そこから殺しで稼げることを知り、暗殺などの依頼も受けるようになった。 売りは辞められなかった。 殺すことが日常となっていたそんな中、 ふと手をかけようとした相手に、心配の目を向けられる。 それが蜜くんだった。 初めてのことだった。 驚愕と動揺で動けなくなった。 流れるように衣食住を与えられ、自然と心身共に依存するようになる。 蜜くんに対する矢印が劇的に大きい。 好き。LOVEの意味で。 蜜くんで抜けるレベル。 ただ、そういった恋情は一切言わない。 好きといったことは伝えるが、恋情である事は明かさない。 蜜くんと暮らすようになってからは、 売りはやめた。 遺書屋について、興味は無いが蜜くんのためになるならと手伝っている

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