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《通過シナリオ》 ・愛が世界の終わりを告げる HO3 月日生まれ/型/カラーコード： 一人称：/二人称： 感度：/18 胃袋：/100 眠気：/100 3-8.信頼のおける人…探索者は自分の家族や友人などを見捨てたり粗末にしたりせず、可能な限り助けようとする人間だ。その評価が今後も続く限り、任意のコミュニケーション系技能3つに、それぞれ+10％。 ▼ 穏やかで優しいカウンセラー。男女問わず人気があり、予約は基本数ヶ月先まで埋まっている。整った容貌と落ち着いた性格でかなりモテるが、彼女はいたことがない。一部ではゲイなのではないかと噂されているが、真偽は不明。 ▽ 物心着いた頃には父親がおらず、母とふたりの生活だった。幼馴染がいたので特別寂しいということはなかったが、パートをいくつもかけ持ちして、昼も夜も働く母親を見て、負担をかけていることが心苦しくはあった。高校にはどうしても行ってほしいという母の願いもあり、高校へは進学した（母親は高校に進学しないことで息子が幼馴染たちから孤立することを怖がっていた）。 そのため、頭脳明晰、成績優秀、文武両道などの肩書きが必要だった。美術部の部長を引き受けたのもこれが理由だ。部費に融通が効くため、今まで家庭事情で手を出せなかった画材に触れることができるかもという打算もあった。目論見通り画材は選び放題だったので、それなりに高価なものを購入した。八坂先生には苦笑いをされた。 土日は基本バイトに費やした。土日を作品作りに充てられない分、美術部での作業効率は格段にうまくなった。その分精神的に疲弊はしていたが、それを他人に吐露できるほど精神が弱くはなかった。耐えられてしまったので、幼馴染にすら、自分の現状を伝えることができなかった。 高校在学中に母は亡くなった。母は自分の死期を悟ってか、相当な額の生命保険に加入していたようだった。母の保険金で簡単な葬儀を済ませ、残りは大学進学のための費用に回した。教師たちからの受けは悪くはなかったが、母親が亡くなった後も平気な顔をして学校に通うイチイを気味悪く思う教師もいた。 大学に進学後、しばらくして、父を名乗る人間が家に訪れた。その男は酷く酒臭かった。話しているうちに、それが本当に自身の父親であることがわかった。母はイチイに父親は死んだと伝えていたから、嘘をつかれていたことが少なからずショックではあったが、おそらく自分を守るための嘘だったことと、それをぶつける相手はもうすでにいないことに虚しくなるばかりだった。父が家に来た理由は金の無心で、家に金がないことを告げると、父は部屋中をひっくり返して、ついでのようにイチイを殴りつけて帰っていった。それから二度と会うことはなかった。 ▼ ↓↓↓愛が世界の終わりを告げる HO3バレ↓↓↓ 伊織を助けられなかったのは、伊織をいじめているメンバーの主人格に、イチイに告白をしてきた人間がいたからだ。自分が関われば余計に伊織への風当たりが強くなるだろうと思ったし、そうやって年下に庇われることで伊織のプライドを傷つけることも怖かった。 また、家庭環境の問題で、自ら積極的に問題に首を突っ込んでいくことができなかったというのも要因のひとつではある。イチイは優等生であるが故に、なんとなく周りから浮いた、目立つ存在だった。目立つというのは一長一短で、いじめの標的にもなりやすいということだ。イチイはリスクと保身を考えて、結局保身を取った。 このことはイチイが「櫟木イチイ」という人間を見限るのに充分たる理由であり、以来イチイは自分のことを誰よりも信用していない。自分のために他人を食い潰せる人間であると、他でもない自分の行動が証明しているからだ。 幼馴染に向ける感情には、友愛の他に、自分を糾弾してほしい、見限ってほしい、という負の感情がある。 自分可愛さに、HO1の大切な友人を見捨てた嫌な自分。そんな自分を自覚しながら、平気な顔をして笑える自分。イチイは自分が幼馴染に顔向けできるような人間ではないと思っている。 ただ、断罪されたいというだけで、伊織に今更謝る気もないし、誰かに伊織の過去を吹聴する気もない。時効だと思っているわけではない。いじめは心に一生の傷をつけることを、カウンセラーとして誰よりも知っているので。でも、本人が口にしていない過去をほじくり返して、楽になるのはイチイだけだ。謝ったところで過去の伊織が変わる訳ではないし、伊織がその過去を忘れようと努力しているのであれば水の泡になる。だから、この痛みは墓場まで持っていく。 恋愛をしない理由は、自分は人から愛される資格がないと思っているから。誰かの特別になることが怖い。誰かの特別になんてなりたくない。いつか失望されて苦しむだけだ。そうやって、誰かの体温を求める自分を押し殺している。 ▽ 秘匿HO(カウンセラー) あなたは学生時代春日伊織が酷いいじめを受けていたのを知っていました。 しかし、様々な理由からあなたには彼女を助けることが出来ませんでした。 その理由は各自にお任せします。(他のメンバーは春日伊織がいじめに遭っていた事すら知りません。） そんな自分が「人の心を助けるカウンセラー」になったことを自分への皮肉のように思っています。 また、八坂直樹と同じくあなたも「美術品」に対して少し知識があります。 好きな芸術知識に+30のボーナスを追加してください。 その知識を買われた貴方は、学生時代より唯一八坂直樹からとある言葉を聞いていたのです。 それは八坂直樹がアメリカの無名絵師から買い取った絵画「万物の王の復活」についてでした。 八坂直樹は「この絵だけは誰の目にも触れさせてはいけない」と生前何度も口にしていました。 【性別】自由 【職業】カウンセラー 【年齢】PL同士で相談して差が±1に収まるようにして下さい。 ▼ 《イメージソング》 《花ダイス》 80.松（まつ） 「不老長寿」「同情」「向上心」「哀れみ」「慈悲」「永遠の若さ」「勇敢」 活気に満ちた人。経験が貴方を強くするだろう。余裕があり、人を許せる器がある。誰でも間違いはあるものだ、次からしなければそれで良い。

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