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［お前だけは俺が殺す］ ［チェンジリング人形館］ ［ワンルームナイトメア］KPC ［屑に赤紅］ ［甘に宿鳥］KPC ［MYRTLE］ 所属する暴力団組織の一チーム『吊花』のメンバー。 人相が悪く口も悪く手も早い。 ボスか吊花メンバーの言うことしか聞かないし、なんならメンバーの言うことすら聞かないときもある。 酒は強いけど加減を忘れて飲まれる。 煙草はいっぱい吸う。 十年ほど前から組織に属している。 口も頭も悪い子供風情、雑用と使い捨ての鉄砲玉くらいの役割しか無かったが、なんだかんだ生き残って出世しているあたり、案外運がいいようだ。 顔に似合わず甘いものが好き。 同チームの拝島にも普段は横柄な態度を取っているが、甘味処にはなんだかんだ毎回付き合っている。 家族の話をしたがらない。 ——もっとも、犯罪組織などろくな生い立ちの人間もおらず、触れられることもないのだけれど。 以下、［お前だけは俺が殺す］通過情報 錆川巴は反抗期だった。 年頃の少年に、クリスマスの家族パーティーなんて気恥ずかしいだけだったのだ。 「お前、帰んなくていいんだっけ？」なんて尋ねる友人に笑って手を揺らし、十も下の自分に懐く弟のことだけ少し気に掛かったけれど 不良息子のいない家で家族よろしくやっているだろう、などと考えて、日付が変わる頃まで寂れたゲームセンターの隅で煙草をふかしていた。 帰り路、コンビニでチープなラッピングの菓子を買ったのは未だサンタを信じる弟へのプレゼントを増やしてやりたかったからでもあるし、 自分達以外のサンタが現れたことによる両親の面食らった顔を見てやりたかったからでもあった。 錆川巴は甘いものが嫌いだった。 味が嫌いなのではなく、なんとなく格好悪いと思っていた。 錆川巴は甘いものをよく食べる。 ラッピングの中に何が入っているかなんてもう忘れてしまったけれど、もし弟の目が覚めていたのならば 「兄ちゃんもいっしょにたべよう」と裾を引いてきたに違いないのだから。

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