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幸の薄いサラリーマン…に見えるが実は運は良い。宝くじが突然当たったり旅行の日は大体晴れだったりと幸運を運んでくれる性質があるらしい。彼自身ある程度教養もあり知性もそこそこのお陰で、収入の良い企業に内定をもらって働き続けていたのだが、ある日自分のやりたいことは何なのかと思い至るようになる。周りはもう結婚し家庭を持ち始めているが自分はそんな気力も出会いもなくただひたすらに業務をこなすだけの毎日。別に人と関わることが苦手というわけではなく、ただ行動することが面倒なのだ。だが、そんな毎日でいいのだろうか？頭の中に疑問を抱えながらも、何かを変えたいかと言われればそんなこともなく、ただ平穏に日々が過ぎてほしいと思うだけ。だが、もし自分がこのまま死んでしまったら…自分を覚え悲しんでくれる人は存在するのだろうか？そうやって考えていくうちにまた日々は過ぎていく。白髪が目立つ髪に残業でクマがくっきりと見えるくたびれた容姿、無駄に高い身長にひょろ長い体格、猫背の体。身だしなみに気を遣う気力はないが髭だけはマナーとして剃っている。昔はキラキラ輝くそんな世界に憧れ両親の反対を押し切ってまで都会へ上京してきた。きっと素晴らしい人生が待っていると思ったのに、今の自分はどうだ？もうこんなに年を取ったのに昇進もせず、煙草と酒に溺れている...もうすっかり人生に疲れ切って…生きる意味さえも分からなくなってしまった。自分が若いころに見ていた理想はこうだったのかと自問自答しながらも、いつもと変わらない退屈を過ごしている。 「技能」 サラリーマンの勘だろうか、何年か勤務していくうちに大体の取引先に【目星】を付けられるようになり、コンピューターも使っていくうちに様々な知識を増やしていった。上司に強く勧められ受けた検定も無事合格。聞くと運よくギリギリで受かったらしい。長くいるからかこの性格からか、なぜか仲のいい同僚からの【信用】は厚い。【言いくるめ】【説得】は苦手、知識としてある程度。コンピューターを使用する際、【電子工学】について学んでいたため少し知っている。普通免許を取り【運転】は出来るが都会に来てからは免許証でしか使わなくなった。だが、出張などで使うためそれなりの技術はある。 昔から機械のことになると寝る間も惜しんで解体してからの修理に没頭するほどの機械マニアだったのだが、今となってはそんな時間も取れず…だが機会があればもう一度少年の頃のように【機械修理】をしたいと思っている。同僚に連れていかれた競馬場で、馬に乗る姿に惹かれすぐに一頭購入、幸い貯金はあり、さらに幸運なことに普段は手に入らない種類の馬が手に入ったことから【乗馬】は一つの楽しみとなっている。そんな彼は大学時【天文学】サークルに入っていた。星の歴史に興味を持ち、熱心に調べていたことが功を為したのか、当時の彼女にもロマンチストだと言われていた。そんな見栄もあってか今も知識は強く根付いている。ちなみに彼女とは自然消滅した。【法律】は面白い条例に興味を持ち調べたのだが、なにも理解できず一分足らずで終わった。

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