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नभ रत(ナヴラト)
ID:4267050
MD:bffac361731e5b3840216ab988b7f063
नभ रत(ナヴラト)
タグ:
なるせ家の探索者
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生まれ・能力値
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その他増加分
一時的増減
現在値
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SIZ
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初期
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アイ
デア
幸運
知識
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SAN
現在SAN値
/
(不定領域:
)
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通常表示
技能
職業P
/
(うち追加分:
)
興味P
/
(うち追加分:
)
表示
初期値の技能を隠す
複数回成長モード
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通常表示
<戦闘技能>
成長
戦闘技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
回避
キック
組み付き
こぶし(パンチ)
頭突き
投擲
マーシャルアーツ
拳銃
サブマシンガン
ショットガン
マシンガン
ライフル
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<探索技能>
成長
探索技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
応急手当
鍵開け
隠す
隠れる
聞き耳
忍び歩き
写真術
精神分析
追跡
登攀
図書館
目星
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<行動技能>
成長
行動技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
運転(
)
機械修理
重機械操作
乗馬
水泳
製作(
)
操縦(
)
跳躍
電気修理
ナビゲート
変装
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通常表示
<交渉技能>
成長
交渉技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
言いくるめ
信用
説得
値切り
母国語(
)
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<知識技能>
成長
知識技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
医学
オカルト
化学
クトゥルフ神話
芸術(
)
経理
考古学
コンピューター
心理学
人類学
生物学
地質学
電子工学
天文学
博物学
物理学
法律
薬学
歴史
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戦闘・武器・防具
ダメージボーナス:
名前
成功率
ダメージ
射程
攻撃回数
装弾数
耐久力
その他
%
%
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所持品・所持金
名称
単価
個
価格
効果・備考など
価格総計
現在の所持金:
、 預金・借金:
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パーソナルデータ
キャラクター名
タグ
職業
年齢
性別
身長
体重
出身
髪の色
瞳の色
肌の色
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その他メモ
ナヴラト 職業ベース*登山家(オリジナル) 急勾配の坂、腐臭漂う水溜めに、薄い木板の屋根と壁。そこかしこから垂れ下がる彩度の高い布幕だけが、灰褐色に澱んだこの街でその存在を主張していた。嵐一つで崩落する貧相な住宅と住宅の間にある、狭い路地裏。皺の寄ったレジャーシート一枚の他に風雨をしのぐものもない剥き出しの大地こそが、彼らの棲み処だった。インド・ムンバイ最大のスラム地区、ダラヴィ。一人の少年と少女は、物心ついた頃から廃棄物と人で溢れかえったこの街に暮らしていた。 両親の顔は記憶にない。己の存在を表す記号すら、誰も知らない。傍らにはいつも、己より拳一つ程背の高い少女が静かに佇んでいた。無口で、無感動な女だった。髪は墨を垂らしたような烏の濡れ羽で、緩く湾曲した睫毛の房も、その奥で無機質に艶めく瞳も同じ黒瑪瑙。彼女とて己とそう変わらぬ無力な童のくせに、奇妙なほど老獪で即物的な女。彼が自身の年齢を正確に把握したことはただの一度もないが、この少女を敬うべき年長者と認識するには終ぞ至らなかった。しかしその実、彼は明日を生き伸びるのに必要な術を、知識の全てを彼女に授けられた。彼の記憶の始まりは、この少女との邂逅である。雲のない蒸すような夜、遥かにまたたく星々が闇を縫いとめる上天。複雑に入り組んだ裏路地の奥、薄暗く人気のない小さなごみ溜めで二人は出会った。ダキニと名乗ったその人間は、肢体を折り曲げて籠に収められた彼を指さして一言、ナヴラトと呼んだ。大人になった今でも、姓名を尋ねられれば少年はあの日の彼女の唇の動きを繰り返す。記憶を辿ってそれと同じ音を紡ぎ、己の存在を世界に刻むようにして示し顕にするのだ。 二人の捨て子は、いつ何時も共にあった。昼は日雇いの仕事を転々とし、夜は獣の窖で熱を分け合って眠った。生活は苦しく、食べ物にありつけない日もあれば物乞いをした日もあった。明日の命も分からぬ暮らしの中で、それでも確かに、子供は手を握りあった。二人は運命を同じくして、細く幽かな命を撚っていた。 ある日、少年はこの関係性の名を訊ねた。言葉も生き方も、全て彼女に教わったのだ。変化に乏しい昏い瞳も、現実的な性情も、独特な奔放さも、血を分けた肉親のようによく似ていた。 家族なのかと問うた。どうやら家族ではないらしい。血が繋がっていないから、つまり彼女は己の母親でも、姉でもない。 恋人なのかと問うた。どうも恋人でもないらしい。好きだと告げた覚えもない。そうは雖も、だって夜毎に抱き合って眠るし、きっと互いはどちらにとっても無二にして最上の寄る辺だ。きつく二人を絡めるその糸を、比翼連理と呼ぶのではないのか。年端もいかない少年が彼女譲りの愚直さで、では付き合いましょうと言い放ったその夜、二人は初めて吐息を分かち、体を重ねた。かねてより滅多に彼の言を断らない彼女のことだ。二つ返事で了承したのに、違和を覚える訳はない。さらりと落とした寝衣の衣擦れと、熱帯夜を思わせる褐色の肌。全てが終わった後、無感動に彼女が零した「意外と可愛い顔してるんだね」だけが、いつまでも頭に残って離れなかった。 そして翌日の夕べ、少年は知らない街へと連れられた。建物の二階から極彩色の錦をはためかせる女たちが、甘そうに丸めた瞳に何かを浮かべて通行人の一挙手一投足を嫣然と見下ろしている。それが意味するところも知らないまま、彼は客の相手をさせられた。 どれほどの間、堅い寝台の上にいただろうか。気づけばとぷりと日は暮れ、務めを終えたらしい彼は夜道に放り出された。倦怠に重い四肢を引き摺りながら帰途についた少年の足どりは夢遊病者さながらで、その双眸のみが鬼神のごとくに瞋恚を迸らせていた。あの女は、初めからそのつもりで承知したのだ。昨日の閨は、具合を見るためだったのだ。殺してやる、殺してやる。上背も腕力も、とっくに彼女を越していた。彼が願えば、きっと女子供一人くらいどうにかできる。思えばこれまでの人生は、いつもあの女に狂わされている。星の降るあの晩、己の前に現れたのが、足を止めたのが彼女でなければ、こうなるはずではなかった。憎悪に侵されながら、少年の両腕はしっかと小銭の袋を抱き込んでいた。実に、彼の平素の三日分の給金であった。 帰り着いた先で、彼女は待っていた。胸に抱えた小袋を一瞥して、素知らぬ顔で、何が食べたいと問うのだ。それでようやく、彼はここ暫く碌なものを口にしていないのに思い当たった。ふと肌寒さに目が覚めて、傍らに少女が居ない夜があるのを思った。つい先程までの全てを灰燼に帰さんとする激情の焔は幻のように掻き消えて、凪いでしまった。カレー、油が浮いていない奴、と抑揚のない声を落とした彼の心は既に、どうやら恋人は不正解だったらしい、というところにあった。その日のカレーはたっぷりの肉とココナツが入って、涙が出るほど辛く、喉奥を激しく焼いた。 以来、二人は友人という枠に収まっている。何もかもを知らない子供達は、普通も異端も判別する術を持たない。関係性ひとつ定義するのさえ、名前を与えられないことには叶わない。喪った己の半身、もしくは欠けた魂を埋めるもの。当然に傍らにいて、阻む理由など存在し得ない。当然に生を重ね、当然に己の腕の中で死んでゆくと思っていた。嵐の波間のようなうつしよで、それだけが確固たる真理だと、そう信じていた。 だから、未知の霊峰から彼女が還らないという事実は、彼にとってよくわからないものだった。己に声をかけないまま旅立ったのかも、二人の家で待つ柔らかな布団がいつまでも冷たいままなのも、到底理解が及ばない。十年前、突然に登山を始めたと聞いたときよりも、よほど激しい眩暈がした。 思えば彼女が登山を始めたのだって、青天の霹靂だった。施設を出た友人の久方ぶりの訪いを、案の定相好を崩さず迎えた彼女の口から、まさか現在は登山家をしているなんて台詞が飛び出すなんて、よもや夢にも思わなかった。だって本当に、似合わない。非効率と生産性のないことを厭う彼女が、どこかの誰かの胎に情緒の全てを置いて産まれ出たようなこの女が山頂の絶景に息を呑む姿も、命を賭して切り立つ断崖を伝っている姿も、とても想像できない。今夜は星がよく見えますねと言われても、露店で見かけた安っぽい装飾を指し示しても、そう。かよかったね。しか回答例を持たない彼女が、登山。開いた口が塞がらないついでにその心を問えば、あんたが好きそうだったと宣われ、いよいよ思考は混迷を極めた。好きそうだったって、どうしてそんな回りくどいことをするのか。自分なら、生身のものがここにいるのに。そもそもこれまで山に登った経験などないし、それは彼女もよく知るところだろう。一声かければ己は迷わず同じ道を辿るというのに、あずかり知らぬところで事が進んでいたのも癪に障った。自身を目の前にして妄想上の己に縋るような口ぶりが、その日はどうも気に食わなかった。 とはいえ、登山が性に合ったのは彼女の言の通りであった。あれから十年、幾度となく共に山に登った。彼女の後ろをひた辿り、時に並んで歩んだ。相棒と称するに足る阿吽の呼吸を見せた日も、親子のように世話を焼き、焼かれる日もあった。彼は十五の頃、二人はPKOの児童養護団体に保護された。別に貧民街での日々に不満があった訳ではない。滾るほどの激情を抱いたのは娼館に連れられたあの日のみで、それも確かな矛先があった訳ではない。現状しか知らないのならば、嫉妬も羨望もあり得なかった。ただ、引き取られた先の暮らしは豊かだった。汗水流して働かなくても食べ物が出る、幸い不調は見つからなかったものの体の具合を診てもらえる、教育を受けられる。当時既に成年を迎えていたらしいダキニは別のところで保護され、間もなくそこを離れていった。再会が叶ったのは三年後のことである。 別離に疑問を覚えなかった訳ではない。ただ、その重さがよくわからないままに迎えてしまったのだ。一度己の方から手を離したというのに、彼女がどこかへ旅立とうとするのを許さないのは彼のエゴだ。彼が己の願いを当然といって憚らないのは、彼女がそれを拒むことがないためである。我儘でも自惚れでもなく、息をするのと同等の要求。彼女に対して狂暴な純粋さで自分本位を信じ切っている、怪物じみたこの少年を育て上げたのは、紛れもなく彼女の功罪であった。 この三年間、彼女が何を思っていたか。星々に抱かれてあの街に生まれ落ちた少年が、己の庇護なくして生きてはいかれないのに、充足を見出していたのは他ならぬ彼女自身である。後身頃を引くその手を振り払い彼方へ走り去ってしまえば、きっとこの小さな迷い子はどこかで息絶えてしまうのだろう。己は掌の内に一つ小さな命を握り込んでいるという自負は、堪らなく快感であった。永遠に続くと思っていたよすがはある日を境に視界から失せ、後には毒々しいまでの未練と柔い喪失感が残った。無力だった少年は、きっともう独りで生きていける。己が手を焼いて世話をしてやらずとも、この世界を渡り歩ける。登山を始めたのは、きっとそれに思い至ってしまったせいだ。彼女が教えてやった言葉しか知らない癖に、今だに教わった通りの敬語でしか人と話せない癖に一体いつの間に、どこからか情念やら何やらを拾い集めてきた。何を考えているのやら微動だにしない表情筋の割に存外人の話を聞きたがるあべこべな性格も、暮れる西日が美しい、湖面に映る雪解けの丘がもの珍しいと何かにつけて逐一報告してくるのも、そうしろと教えた覚えはない。十年もの間、二人で数多くの大地を踏んで、ずっとよくわからないままだった。ただ、二人でいられる時間は、それでも良いと思えた。 変化を望んだのは、未知なる霊峰の話を知ったからだ。あの地で朽ち果てるのならば、それも悪くないと思えた。それとも、動悸不純と雖もされど十年という月日。知らず知らずの内に登山家としての矜持でも芽生えていたのだろうか。何かに憑かれたように、或いは憑き物が落ちたような心持でかの南極を目指した彼女の真意も、今は万年雪の下だ。その足どりを辿りにやってきた少年には、なにもかもわからないままだ。
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