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蓮見理仁(はすみ りひと)。 表の顔としてでもあるが、小さく古びた教会の神父をしている。 誰に対しても非常に穏やかな物腰で接する。 しかし聖に接する時は、口調が砕ける。 かなり気は許しており、唯一素の自分で話せる相手でもある。 五年ほど前に教会前で血塗れで倒れている彼をみつけ、「これも神の思し召しですね」と拾い手当てをした。 目を覚まして混乱し、暴れて家具を壊す彼を抑えようとした時に引っ掻かれた傷はまだ腕にうっすら残っている。 警察に届けたが失踪人リストにもなく、ひとまずは教会で預かる事に。 彼の心を開くのと、簡単な手伝いを教えるまでに数ヶ月かかった。 聖という名前は彼が神の恩恵が受けられるようにと名付けた。 直ぐに怪我して帰ってくる聖に、やれやれと手当てをするのが日常。 相棒の事はすぐ喧嘩っぱやいところは直して欲しいと思いつつも、素直で真っ直ぐで良い男として好ましく感じている。 お風呂の後ブラッシングしていると気持ち良さそうにウトウトしてくる聖を揺り起こすのが日課。 「大きくて運べないんで起きてください」と頬をぺちぺちする。そういう所は容赦ない。 幼い頃に教会内で、強盗目的の悪人に切りつけられ、右目の視力が極度に低い。 周囲には優しい眼差しで、それを悟らせた事はない。 事件の際、理仁を庇おうとした母親を殺害される。 その時の理仁の記憶はショックのせいか曖昧で、マリア像に血しぶきが飛んだことだけを覚えている。 葬儀で怒りに震える父の背中を見て神の教えが全てではない、そして警察だけでは解決しない事もあるのだと悟り、未だ捕まらない犯人を制裁する為に闇の世界へと足を踏み入れる事になる。 様々な世界と触れるうち、20歳にしてディマに所属。 ディマの中では仕事の迅速さと正確さで評価を受けているようだ。 裏の顔を聖に知られてしまい、困っているところに、聖もディマに入ると言い出して頭を抱えた。 袖に仕込んだ小型ナイフを撫でながら、いつかそれで犯人の喉笛を掻き切る日を夢見ている。 職務質問をされたことは、見た目からなのか職業柄なのか、まだ無い。 応急手当は教会にて転ぶ子どもがたまにいるのと相棒がすぐに怪我をするから覚えたもの。 ディマに所属したお陰で悪い方の薬にも詳しくなった。 懺悔室にて人の話を傾聴する事があるので人の心の中を見透かすのが得意。 頭は賢いが、運動はあまり好きでは無い。 というか苦手な部類である。 目の色は母方の曾祖母が英国人で、隔世遺伝である。 好きな食べ物は豆のスープと硬いパン。 質素な内容の食べ物であればなんでも好む。 嫌いなものは生焼けの肉と、赤ワイン。 それがなんであれ、赤い色の液体は苦手。 酒は赤ワイン以外は飲めるものの弱い方で、なるだけ飲まないように気をつけている。

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